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静岡県知事に民主系の川勝氏 自公系の坂本氏破る
2009年7月5日23時11分
静岡県知事選は5日に投開票され、民主などが推薦する前静岡文化芸術大学長の川勝平太氏(60)が、自民、公明が推薦する元参院議員の坂本由紀子氏(60)ら3氏を破り、初当選した。麻生政権の支持率が低迷する中、東京都議選とともに「総選挙の前哨戦」として注目されたが、「静岡から政権交代を」と訴えた民主が勝利した。投票率は61.05%(前回44.49%)だった。
静岡空港の立ち木問題を巡り、4期16年務めた石川嘉延前知事が辞任したことに伴う選挙。総選挙をにらみ、自公と民主が総力をあげた選挙戦を繰り広げた。坂本氏の敗北で、自民党内では麻生首相の退陣を求める声がさらに高まりかねず、首相は窮地に追い込まれた。
川勝氏には、鳩山由紀夫代表や菅直人代表代行、岡田克也幹事長ら民主党幹部が連日応援に入り、自民対民主の構図を前面に押し出した。「政権交代のスタートをまず静岡で」と訴え、国政と知事選を連動させる選挙戦を展開した。
告示直前まで小沢代表代行が目指していた候補者一本化の失敗で、民主支持層の一部は元党参院議員の海野徹氏にも流れた。しかし、民主への追い風を確実に受け止めて、立候補表明の出遅れや知名度不足を補った。
坂本氏は自民色を消す戦術をとった。選挙戦では県民を代表する意味を込めた「県民党」を名乗るとともに、唯一の女性候補をアピール。水面下では、自民党本部から細田博之幹事長や古賀誠選挙対策委員長が静岡入りし、支援組織の引き締めなどに奔走した。しかし、無党派層への支持に広がりを欠き、党に吹く強い逆風をかわしきれなかった。
川勝氏は、早大教授、国際日本文化研究センター教授を経て静岡文化芸術大学学長。今年6月に辞職し、知事選に立候補を表明した。
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