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(回答先: 鳩山由紀夫民主党代表の故人献金問題 投稿者 taked4700 日時 2009 年 7 月 05 日 14:34:39)
政治とカネ 疑惑の説明責任を果たせ【西日本新聞】
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/106800
2009年7月5日 10:32
「浜の真砂(まさご)は尽きるとも…」という石川五右衛門の有名な辞世の歌が思い浮かぶ。「…政界にカネの疑惑は尽きまじ」ということなのだろうか。
民主党の鳩山由紀夫代表が、自らの政治資金管理団体「友愛政経懇話会」の政治資金収支報告書に虚偽記載があったことを認め、陳謝した。
この問題は、すでに死亡した人が個人献金者として収支報告書に記載されていると報道されたのを受け、鳩山氏が弁護士に調査を委託していた。
調査結果によると、2005年以降の4年間で、故人や実際には寄付をしていない人を「個人献金者」と偽り、約90人から総額2177万円を計上していた。
なぜ、こんなうその記載を繰り返してきたのか。また、鳩山氏や会計責任者はどうして見抜けなかったのか。鳩山氏の説明を聞いても、釈然としない。
献金の原資は鳩山氏の資金で、不正な献金ではないという。経理担当の秘書が、これを流用して個人献金に見せ掛けるため、虚偽の記載をしていた。すべて「秘書の独断」だったという。
「私への個人献金があまりに少ないので(経理担当の秘書が)『大変だ』と思ったようだ」などと鳩山氏は釈明した。推測の域を出ない調査結果では、説明責任を果たしたとは到底言えまい。
鳩山氏はこの秘書を解雇するとともに、虚偽献金を鳩山氏からの貸付金として収支報告書の修正を届け出たが、断じてこれで幕引きとしてはならない。
与党は「原資が個人資金だと証明できるのか」「脱税の疑いもある」と厳しく批判している。自民党の「金権体質」を厳しく批判し、「政治資金の透明化」を掲げる民主党の代表である。鳩山氏は事態をもっと厳粛に受け止めるべきだ。
鳩山氏は、西松建設の献金事件で秘書が逮捕された小沢一郎氏の辞任を受け、後継の代表に選出された。2代続けて党首に献金疑惑が持ち上がるとは、由々しき事態と言わざるを得ない。
西松事件の教訓も踏まえ、民主党は企業団体献金の全面禁止と個人献金の拡充を主張している。その代表の秘書が架空の個人献金をでっち上げていた。これでは、民主党の改革姿勢が色あせたと言われても仕方あるまい。
与党も対岸の火事ではない。与謝野馨財務相が、商品先物取引会社から政治団体を通じて迂回(うかい)献金を受けていた疑惑が浮かび、国会でも取り上げられた。
与謝野氏は「適切に処理しており、法律上の問題もない」と繰り返している。しかし、幹部社員の給与から天引きして集めた金を、ダミー団体を通じて政治家側へ献金したという構図は、西松事件とそっくり同じではないか。
「政治とカネ」の問題は国民の政治不信を増幅させる。与野党とも襟を正し、疑惑を持たれた政治家は、国民が納得するまで説明責任を果たすべきである。
=2009/07/05付 西日本新聞朝刊=
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