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(回答先: 【国際板】 伊 サミット開催地でＭ４．１の地震 投稿者 kamenoko 日時 2009 年 7 月 03 日 23:09:49)
サミット控え揺れる被災地 伊・ラクイラ『復興遅れる』
2009年7月1日 朝刊
イタリア中部ラクイラで７月８〜１０日に開かれる主要国（Ｇ８）首脳会議は、もともと地中海の保養地マッダレーナ島で準備が進められていたが、４月にラクイラが大地震に襲われたため、あえて会場が変更された。震災復興と「史上最も質素なサミット」という話題性の一石二鳥を狙ったベルルスコーニ伊首相の奇手だ。ただ、被災者の一部には反発も高まっている。 （ラクイラで、清水俊郎、写真も）
「この街でＧ８首脳会議を開く意義なんかない」。壊れた事務所兼自宅の様子を確認するため、六月下旬に街の中心の広場を訪れた弁護士カルボナラさん（６４）が額の汗をふきながら憤った。
「むしろオバマ米大統領や麻生首相を迎える準備のため、復興作業がますます遅れてるんじゃないかね？」
三百人余が死亡し、七万人が住まいを失った四月六日未明のマグニチュード（Ｍ）６・３の地震から、まもなく三カ月。ラクイラの旧市街地の大半は、今も立ち入り禁止の状態が続き、数万人がテントや車の中での暮らしを強いられている。
石造りの建物が多い街。一見、損傷のない建物も多いが、専門家の調査が済むまで再入居は許されない。地震の揺れで構造部分が傷んでいたり、緩んだ外壁がはがれ落ちたりする危険があるからだ。
十人用の青テントを三十張り並べた市内の屋外球技場では、医療ボランティアのロレートさん（６０）がいら立たしそうに訴えた。
「問題は、Ｇ８よりも、多くの人が自分の住まいに戻れないことだ」
政府は六月、「まずは一万五千〜一万八千人分の仮設住宅をこの秋に提供する」と表明したが、テント村の全員が入居できるまでに数年かかる見通しだという。被災者の一部は「復興が遅すぎる」と業を煮やしてデモを重ね、六月十六日には数百人がローマまで出掛けて政府に抗議した。
サミット会場の移転は、そうした被災者を勇気づけ、国際的な復興支援につなげるのが第一の狙いとされた。
会場になるのは、郊外の財務警察学校。「高級ホテルのようにはいかないが、首脳たちを十分にもてなすことができる」。首相側近のベルトラーゾ災害局長は六月二十三日、外国メディア向けに記者会見し「施設の耐震性に問題はない」と繰り返し強調した。
ラクイラには宿泊施設が乏しいため、各国の政府代表団や報道陣の大半はローマ、キエティ、ペスカラという三つの街からシャトルバスでそれぞれ二時間近くかけて会場まで通うが、オバマ大統領や麻生首相ら首脳は会場内に泊まる。
ただ、四月の大地震以来、余震が数百回。六月二十二日にもＭ４・７の揺れがあったばかりだ。報道陣にその点を突かれたベルトラーゾ災害局長は「完ぺきな安全は保証できない」とも認めた。
イタリア政府は、マッダレーナ島でのサミットの準備として、上下水道などインフラ整備を含めて三億二千万ユーロ（約四百三十億円）を費やしていた。一方、ラクイラでは、関連施設と道路整備だけで約五千万ユーロを投入。現在はラクイラ周辺の片側二車線の高速道路の舗装工事や、会場周辺の歩道工事を急ピッチで進めている。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2009070102000081.html
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