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2009年6月30日 (火)
岡田幹事長自制と野党共闘確立が求められる
総選挙に向けて、本格政権交代実現を目指す野党勢力は、結束力を強め、共闘体制を強化しなければならない。民主党は5月16日に体制を立て直す代表選を実施した。公明正大な選挙の結果、鳩山由紀夫氏が代表に選出された。
代表選には岡田克也氏も立候補し、鳩山氏とは異なる主張を展開したが、選挙によって鳩山氏が新代表に就任した。
その後、麻生首相との間で2度の党首討論が実施された。鳩山由紀夫氏が民主党代表に就任して以降、世論調査における民主党に対する支持率は急激に上昇した。次期首相にふさわしい人物としても、鳩山由紀夫氏が麻生太郎氏を大きく引き離してトップに躍り出た。
マスメディアは意図的に岡田克也氏をテレビ等に登場させている。その狙いは、鳩山代表の見解と異なる発言を岡田氏から引き出すことにあると考えられる。岡田氏が鳩山代表と異なる発言をすれば、政府・与党とマスメディアは、その相違を針小棒大に取り上げて、鳩山代表の発言を攻撃する。この目的のために岡田氏を頻繁にテレビに登場させている。
岡田氏はテレビ番組等に出演する際に、岡田氏が民主党の鳩山代表執行部の一員であることを十分に踏まえるべきだ。岡田氏の個人的な見解が鳩山代表の主張と異なる点はあるだろう。しかし、岡田氏のテレビ出演は個人の資格によるものではなく、党の施行部の一人としてのものである。
鳩山代表が党首討論党で発言する内容は、党の代表としての発言であるから、政党としての責任を伴うものである。岡田氏はテレビ等での発言に際して、鳩山代表発言との整合性を何よりも重視する必要がある。岡田氏が鳩山代表発言に疑問を持つなら、鳩山代表との間、あるいは民主党執行部のなかですり合わせするべきである。テレビ番組などで整合的でない発言を示すことは百害あって一利なしだ。
岡田氏発言と鳩山代表発言とのずれは、以下の四点に表われている。
@日本郵政西川社長解任
Aガソリン暫定税率廃止
B消費税大増税問題
C新規施策と財源のバランス
鳩山代表は党首討論で日本郵政の西川社長について、政権交代を実現すれば、更迭する方針を明言した。ところが、岡田氏は6月28日のNHK日曜討論で「党として正式に決定したわけではない」と発言した。これを「代表の顔に泥を塗る発言」と言う。自分を前に出し過ぎるのでは幹事長として失格だ。
ガソリン暫定税率廃止、新規施策と財源とのバランスについても、岡田氏の発言は岡田氏の持論である「緊縮財政論」に傾斜がかかり過ぎている。NHK日曜討論などの場は、岡田氏の主張を開陳する場ではなく、民主党の考え方を述べる場である。言い換えれば、鳩山代表に成り代わって発言する場である。
「天の時、地の利」が得られているのに、「人の和」が乱れては大事を成就できない。岡田氏は組織人に徹しなければならない。
消費税増税問題についての鳩山代表の姿勢は明確である。天下り根絶など、「官の無駄」を根絶するまでは安易に消費税増税を認めないとするものである。国民の多数の声を代弁している。「官の無駄排除」をおろそかにしたままで、消費税増税論議に傾斜することは、必ず「官の無駄排除」の不徹底につながる。
鳩山代表は民主党代表選でもこの考え方を力説した。そのうえで代表に選出された。代表選の延長であるかのごとく、岡田氏が持論を展開することは反党行為であると同時に、政権交代を希求する多数の有権者に対する背信行為になってしまう。
他方、政権交代を実現するには、社会民主党、国民新党、新党日本、新党大地との共闘体制を強固にすることが不可欠である。
民主党は比例区を中心に国会議員定数削減を提案しているが、この提案を撤回するべきである。日本の国会議員定数は国際的に見てすでに少ない。官僚丸投げの政治を是正するには、専門能力を持つ多数の議員が必要である。官僚機構の無駄排除を優先するべきであり、議員定数の削減に拙速に進む必要はない。
グラフは神戸学院大学上脇博之教授作成
また、比例代表の定数を削減することは、少数政党の議席を削減する効果を持つ。選挙における投票に示される民意をきめ細かく政治に反映するには、少数政党の議席減少につながる比例代表の定数削減は有害である。民主党は野党共闘を重視して、定数削減問題についてのスタンスを変更するべきだ。
企業献金全面禁止については、国民新党の譲歩が求められる。企業献金が「政治とカネ」問題の根幹に横たわる。企業が「浄財」として政治資金を社会貢献活動の一環として提供することも考えられない訳ではないが、企業献金の大半は、何らかの形での見返りを求める資金である。この利益動機に基づく企業献金が政治を歪めてしまうのだ。
また、野党共闘においては、社民党の主張に配慮して、自衛隊の海外における武力行使を認める恒久法の制定に慎重であるべきだ。また、憲法第9条の改正を急ぐ必要性も低い。
「小異を残して大同に付く」ことが肝要である。異なる政党であるから、すべてで完全一致することは不可能である。基本政策において、お互いに譲歩し、共闘による政権交代実現を優先するべきだ。
「政・官・業・外・電の悪徳ペンタゴン」による利権政治を打破し、全国民の幸福実現を追求する、公正で、透明な政府を樹立することが、優先されなければならない。既得権益を守ろうとする執念はすさまじい。野党が結束して政権交代を目指さなければ、大事は成就しない。
民主党の党内結束、「小異を残して大同に付く」野党勢力の共闘体制確立が、政権交代実現に不可欠である。最後の決定権を持つのは主権者である国民だ。野党共闘による政権交代実現を希求する国民が、政党に積極的に働き掛けてゆくことが大切である。
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