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2009年6月29日 (月)
植草事件が国策捜査であることと同様に、今回の最高裁判断も国策裁判である
前回記事の私の憂慮と同じ思いをお持ちの「びっくりモグラ」氏の投稿を紹介する。
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植草さん」についてのニュースが耳に飛び込んできたとき不吉な想像をしましたが、「縁起でもない、これはわたしの悲観的妄想にしか過ぎない。口外するのは控えよう」、と自分に言い聞かせたところです。その後,「神州の泉」様が私と同様の危惧を,収監後の植草さんに感じていらっしゃって、とるものも取り敢えずこうしてメールを差し上げている次第です。
実は、私も植草さんと同じ体験をしていますが、それだけに獄中での思いを書きつづった「拘留地にて」は自分の過去の記憶を想起させられ、恥の感覚もなく思わず嗚咽してしまいました。もちろん植草さんの文体から強烈に湧きあがってくる、人格の清潔さ、強靭な意志、そして比類のない分析・総合力、(とりわけ、りそな、郵政民営化についての、ほとんど孤立無援状況を覚悟しての、一貫したち密で正確な分析。当時、ミルトン・フリードマン由来の「雨後の竹中」一派の行く末、つまり今日の、明らかになりつつある彼らの悲惨を予告した仕事。
静かで、温く語りながら、毅然とした精神をさせる学者は、たとえば内橋克人氏、金子勝氏など少数ながらいらっしゃいますが、「金融」論という生臭いジャンルを専門の一つとしながら、あれだけの気高さを維持でできた事実はほとんど奇跡に近い、といっても言い過ぎではない、ようにおもわれます。)に感銘を受けたことがその要因のひとつですが、獄中での心の動きを淡々と描きつづったその無念の思いに「激しく」心を揺さぶられたことも否めません。
どうにもならない私事をいまさら蒸し返したところで詮無い話です。パワーによる、用意周到なシナリオ、公安を中心とした「転び公防」=でっち上げのための証拠づくりには、いかに図抜けた才能の持ち主である植草さんといえども勝ち目はありません。
今望むのは,「神州の泉」様の心配されている獄中での事故がないように、ひたすら念じることしかありません。
どうかご無事で、もう一度すばらしい発見をさせてください。御身大切に。
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(管理人)
既得権益にしがみつき、構造改悪によって新たな権益構造を構築している権力筋は、国民側に立った正義の有識者を毛嫌いし、その言動を封じる策に出る。その手のことは昔からあるが、小泉政権の場合は国策パラダイムを別のものに変えたと解してもいい。それまでは従来の修正資本主義というケインズ主義と市場原理主義をバランスさせた、ある種の混合経済政策が取られていたが、小泉・竹中構造改革はルーカス、フリードマンの純粋市場原理形態に切り替えた。これは言葉を換えて言えば、日本的市場形態の完全な消滅を意味し、日本をグローバル資本主義に衣替えしてしまったと言える。
1980年代の日米構造摩擦戦争の完全な帰結がここにある。日本は日米経済戦争に敗北したのである。アメリカは小泉元総理や竹中元経済財政担当相を、敵国の内部斥候として使役し、日本を内部から切り崩したのである。これほど巧緻に長けた戦略があるだろうか。日本のエスタブリッシュメントや為政者は頭が悪すぎる。何の対策も施さずにアメリカの経済侵略の為すがままに任せてしまったのだ。自らの保身と近視眼的行動でアメリカの魔手を見抜けずに座視してしまった。
植草事件はこういう買弁勢力の斥候的な工作の中で生じた、一人の英雄の物語である。二度の植草事件は、従来の修正資本主義構造の中で起きた政治謀略ではなく、国策としてグローバル資本主義へ大転換して行く中で生じた政治謀略事件である。従って、それはくっきりとした国策捜査事件と言うことができる。
私は経済の素人なりに、このブログで何度も小泉政権の本質を、政治的に、経済的に、戦後史的に究明しろと言ってきた。その理由はこの政権が修正資本主義の表情をして、実はネオリベラリズムへの大転換だったからである。しかも、この構造替えは、アメリカに国富を吸い取られる規制改革(改悪)に彩られるという最悪のパターンをたどっている。これに気付かずに、日本の優良資産は外資に格安で買い取られ、従来あった再配分システムは断ち切られていった。小泉政権とは一貫して外資と一部特権階級のみに利益は集中する極端な傾斜配分構造を実現した。あとは見ての通りである。
しかし、日本の有識者は全員愚鈍で無力で為すがままだったのか?いや、我が国には植草一秀というサムライ魂を有した不退転のエコノミストがいた。国民がマスコミがもてはやした小泉政権の華やかな偽装に騙されている時、植草さんだけは一貫してこの政権の悪の構造を糾弾していたのである。この事実に目を投じなければ植草事件の本質は見えてこない。彼は国益を損なうマクロ経済を批判し、りそな破たん処理にまつわる巨大金融犯罪を嗅ぎつけていた。
国民を上手く騙し続け、りそなのインサイダー取引は成功した。そして今度は郵政民営化という巨大利権発生国家事業を設定して法制化に成功し、民営化の実質スタートまで漕ぎ付けた。そして、あと一歩でこの国賊プロジェクトが完成に近づいた時、またしても植草一秀さんが立ちはだかったのだ。植草さんは、日本郵政が「かんぽの宿」をオリックスグループに破格の安値で一括売却する計画を、戦後最大の疑獄事件に発展する可能性を指摘した。そして一般国民が気付かない構造を、精緻な検証を交えてどんどん暴き立てている。
悪徳ペンタゴンが、この状況を座視しているとは思えなかったが、案の定、彼らは喫緊に植草さんの口封じを企んだ。最高裁判決は機械的に進展したと彼らは言うだろうが、最高裁判事の裁定感覚に正義も公平性もあったもんじゃない。上告棄却を悪徳ペンタゴンの要請するがままに行っただけだ。国策裁判である。今の日本の司法こそ、最大の権力濫用を行っているのではないのか。
当面は政権交代が実現し、植草さんが生きて還ってくることを願うしかない。
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