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国営マンガ喫茶を無駄だとした理由 脱藩官僚 縦横無尽(46) 木下敏之の行政コラム
http://www.data-max.co.jp/2009/06/46_3.html
2009年06月22日 10:32
■ 自民党無駄撲滅チームの河野太郎氏の話を聞きました
先日、自民党の河野太郎氏をお迎えして、自民党の事業仕分けについてお話をうかがう機会がありました。あの国営マンガ喫茶は無駄であるとして一躍有名になった話です。
事業仕分けとは、構想日本の加藤秀樹会長が始めたもので、簡単に言うと、ある事業について担当者から説明を受け、必要がないものは廃止し、必要ならば「官」がやるのか「民」がやるのかを判断し、「官」がやる場合には「政府」か「県庁」か「市役所」が良いのかを仕分けていく作業です。それも公開の場で、外部委員の参加も受けて行なうものです。
2002年に構想日本と岐阜県庁が共同で行なったのが最初で、今年になって自民党と民主党が相次いで国レベルで事業仕分けを行なっています。
河野さんが加藤秀樹さんに連絡を取って始めることになったのですが、霞ヶ関は事業仕分けが行なわれることを非常に嫌っていました。それで霞ヶ関の意を受けた議員が、河野さん以外の議員に事業仕分けをやらないように働きかけてきたそうですが、ご本人には誰も何も文句を言ってこなかった、といって笑っておられました。
河野さんという信念のある、またちょっと変わった人が担当にならなかったら、事業仕分けが国レベルで行なわれることはなかったでしょう。最初に谷垣禎一元国交相から示された河野チームの候補者から役人OBをその場ではずしてもらったことも、成功の一つの要因のようです。
■ 漫画の購入費がほとんど計上されていない?
で、そのマンガ喫茶ですが、新聞で報道されているようなマンガ喫茶を国営でやることが駄目というものではなく、それ以前の状態だったので、このプロジェクトは止めるように判断したそうです。たしかに、海外では「クール・ジャパン」と言われて、アニメや漫画は外貨を稼いでくるので、コンテンツ産業の振興を国レベルで図ることに正面から反対するのも簡単にはいきません。
実際に文部科学省からヒアリングしてみると、東京のお台場に土地を買って建物を建てるのですが、そのために117億円の予算を確保しているにもかかわらず、そこにアニメや漫画を買い入れる予算がほとんど確保されていなかったそうです。
もっと根本的な問題として、この施設は海外からアニメファンをたくさん呼び込もうとしているものなのか、それとも、アニメや漫画をきちんと保存して、研究やコンテンツの強化に役立ててもらおうというものなのか、きちんと整理されてもいなかったそうです。
たしかに、どちらの施設になるかによって、整備される中身も、新たに雇う職員の経歴もまるで変わります。秋葉原との連携はどうするのかという問題も当然出てきます。
「漫画を買う予算がないけど、どうするの?」と文科省の担当者に聞いたところ、「寄付してもらうつもりです」と答えて、下を向いてしまったそうです。こんな状態では、施設を建設しても有効に使われるはずもないので、国営マンガ喫茶の予算は補正予算としてつけるけれども(補正予算案に反対となると景気対策が遅れます)、内容がきちんと詰められない限り執行はさせないという判断なのだそうです。極めて当たり前の対応です。
(アニメに関心のある方は、このマンガ喫茶構想の基になったと言われている「メディア芸術の国際的な拠点の整備に関する検討会」報告書 A4で24ページをご覧ください。
http://www.bunka.go.jp/bunkashingikai/kondankaitou/madiageijutsu/pdf/houkokusho_H210428.pdf )
■ おかしな事業の裏に政治家のゴリ押しあり
河野さんは、役人ばかりも責められませんといって笑っていました。文科省の事業を仕分けしていて、「何だこれ?」と思う事業の大半は、裏に政治家が絡んでいるそうです。役人は表座敷ではそんなことは言えないので、会議が終わった後に「実は事情がありまして…」と言い訳に来るそうです。
面白いもので、役人が練り上げてきた事業について攻撃のスマッシュを打ち込むと、必死で打ち返してくるけれど、裏に誰かがいるものは答えもいい加減だそうです。これは私も霞ヶ関にいた経験から、よくわかります。
本来なら、大臣や副大臣、政務官がこのような議員からのゴリ押し予算を跳ね返さなくてはならないのですが、リーダーシップを揮える人はあまりいないようです。
河野さんは、自民党の事業仕分けチームで頑張っている若手議員の選挙情勢が厳しいことを気にされていました。河野さんのような役人と張り合え、かつ無駄遣いはしないという信念のある議員はあまりいませんが、今度の総選挙では、自民、民主を問わず、そんな信念と力量のある方が当選してくると良いですね。そしてそんな方が幹部として役所に入ってきてくれることを、役所の改革派も望んでいるのですが。
木下 敏之
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□木下敏之行政経営研究所代表 □前佐賀市長(1999.3〜2005.9)
(転載終わり)
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(コメント)
「無駄遣い撲滅プロジェクトチーム」の提言も、その他もろもろの改革提言と同じく掛け声だけや。
もういいから早く解散しろっ!!!!
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