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http://www.the-journal.jp/contents/yamaguchi/2009/06/post_82.html
法務大臣の指揮権発動は「悪」なのか
先週6月10日に「政治資金問題を巡る政治・検察・報道のあり方に関する第三者委員会」の報告書が発表されました。当日、「各種報道にご注目ください」とお知らせしたきり、時間がなくてなかなかTheJournalに書けなかったのですが、翌日の新聞報道はなかなかの見ものでしたね。例によって、わが親会社の朝日新聞から産経新聞まで、ふだん見解が対立することが多い新聞各紙が、なぜか小沢問題に関してはほぼ統一論調になるのが不思議です。
要は、第三者委員会の報告は検察当局や報道批判に偏り過ぎていて、民主党・小沢一郎前代表の説明責任に対する追及が甘い、といった内容です。
確かに、報告書であそこまで批判されれば、新聞が反撃したくなる気持ちもわからないでもありません。私ども週刊誌は「ひんしゅくと恐縮のメディア」なので、悪口言われてなんぼのものですが、新聞は批判されることに慣れていないというか……。ホテルニューオータニでの発表記者会見での質問を聞いていても、なんとなくピリピリした雰囲気がありました。
とりわけ各紙が批判のやり玉に挙げていたのが、報告書の中で「指揮権発動」に触れた部分です。第三者委員会の報告書では、今回の西松事件捜査のようなケースでは法務大臣の指揮権発動もありうべしと指摘し、そこに、読売新聞を筆頭に各紙が「けしからん」と噛みついたのです。
しかし、この部分については会見で委員会メンバーでもある郷原信郎さんがかなり明瞭に説明していたはずです。新聞報道を受けてそのことをTheJournalにアップしなければと思っていたら、郷原さん自身が日経ビジネスオンラインに反論を寄せていました。これが実になかなか面白い。「検察の正義」とは何かを改めて考えさせられる内容になっています。この問題に関心のある方はぜひ、お読みいただければと思います。
【日経ビジネスオンライン】
http://business.nikkeibp.co.jp/index.html
【会員登録がお済の方はこちらから】
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20090616/197741/
詳しくは読んでいただければと思いますが、何が面白いって、戦後「指揮権発動」が問題となった造船疑獄捜査の内幕を元共同通信記者の渡邉文幸さんが書いたその名も『指揮権発動』(信山社)を手引きに分析しているところです。一般に造船疑獄における指揮権発動は「正義の検察」の活動を握りつぶした「悪の権化」のようにとらえられていますが、実はあれは、検察の失敗捜査の「尻拭い」だったというのです。世間の指揮権発動に対するイメージがガラリと変わる論考です。
ぼくのほうは、なぜ小沢秘書問題に関しては新聞各紙が同じ論調になるのかを考えてみたいと思っていました。もう少々お時間ください。本業がひと段落したらアップします。すみません。
投稿者: 山口一臣 日時: 2009年06月19日
●関連投稿
「法務大臣の指揮権」を巡る思考停止からの脱却を: 造船疑獄指揮権発動は「検察の威信」を守るための策略だった (郷原信郎)
http://www.asyura2.com/09/senkyo65/msg/560.html
投稿者 passenger 日時 2009 年 6 月 17 日
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