★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK65 > 674.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
海外メディア東京特派員に聞く――日本の政局どう映る?(日経テレコン21)
http://www.asyura2.com/09/senkyo65/msg/674.html
投稿者 旅烏 日時 2009 年 6 月 18 日 22:14:23: SWN/9Stw90kzo
 

2009/06/18, 日本経済新聞 夕刊
海外メディア東京特派員に聞く――日本の政局どう映る?(永田町インサイド)


政権交代をかけた衆院選が間近に迫った今、在京の海外メディアは日本の政治の行方に注目している。めまぐるしく潮目が変わり、不透明さを増すばかりの政局がどう映っているのか。米国、英国、韓国の主要メディアの東京特派員に聞いた。


■米 タイム ココ・マスターズ氏
「成熟した国は政権交代可能」

――日本の政治をどう見ていますか。
「今、日本の政治はすごく面白い。日本人は選挙で民主党にチャンスをあげようと考えている。少しずつ、日本人の政治への興味が戻ってきた感じがする」

――政権交代を求める機運も高まっているようです。
「とてもいいことだと思う。ダイナミックな形で政権交代できる仕組みができればいい。政権交代ができないと成熟した民主主義国家とはいえない」

――民主党の小沢一郎代表代行に西松建設の巨額献金事件の発覚直後、インタビューしましたね。
「小沢さんの本の中身と、インタビューで言っていることが変わっていないことに驚いた。日米同盟は大事だが、日本の自立も大事だと。丁寧で正直なイメージがあった。いすにふんぞり返る様子もなく、ひざの真ん中に両手を入れて、とても丁寧に答えを選んでくれた。熟練した政治家だが、スポットライトが好きではないと言っていたのが印象的だ」

――世襲問題が注目を集めていることをどう思いますか。
「なぜ、この課題にこだわるのかが分からない。米国でも、ケネディ元大統領の娘のキャロライン・ケネディ氏が政界入りしようとしたが、批判を浴びた。米国人も世襲はよくないと思っている。一方で、ケネディ家は大好きだ」

――日本の政治は何を変えていくべきだと思いますか。
「例えば入国管理政策などはもっと変えていい。経済的な改革も推進すべきだ。外交的にはなぜ、米国の駐日大使が弁護士のジョン・ルース氏なのかを考えるべきだろう。オバマ大統領はきっと色々な意味合いを込めて彼を選んだはずだ」

ココ・マスターズ 米タイム誌東京支局長
ニューヨークで航空産業やベンチャー企業などを3年間担当した後、2007年12月に東京に赴任した。日本への留学経験もあり、同誌入社前は日本でマーケティング関連の仕事を3年間手掛けた。コロンビア大学大学院修了。米ハワイ州出身。

■韓 中央日報 金玄基氏
「前総務相辞任 理解できない」

――日本の政治の印象は。
「日本の国会には現職優先の慣習があるが、韓国の議員は違う。任期中に印象的な活動ができなければ、入れ替わりの対象となる。選挙ごとに吹く風がどういう方向に行くかで当選者が入れ替わる」

――世襲政治はなくならないと思いますか。
「世襲は日本の文化そのものだ。例えば歌舞伎の初代中村勘三郎は1598年生まれで、現在の勘三郎は18代目。400年以上続く名門だ。政治の世襲はクリーンには映らない」

――日本の首相は自らが望む時期に衆院を解散できます。
「個人的には理解しづらい。有権者の意思と関係なく、選挙の時期が決まるのはいかがなものか。首相の意思で解散権が行使されるのは安定した政治の実現という面から望ましくない。選挙は候補者が対等の立場で行うのが常識だ」

――日本では閣僚や首相になるまで長い時間がかかります。
「韓国の政治文化は年数より、鮮明なイメージを重視する傾向がある。多選は逆にマイナスになる公算が大きい」

――鳩山邦夫前総務相が日本郵政の西川善文社長の続投問題をめぐって辞任しました。
「韓国ではあり得ない。閣僚が個人的な立場で主張するのはおかしいし、長い期間、それを放置していた麻生太郎首相も理解できない」

――麻生首相の印象は。
「外相のときにインタビューをした。独島(日本名・竹島)や靖国神社、教科書問題などを質問した。終わってから『すいませんでした。厳しい質問ばかりして』と言ったら『韓国人って、もともとそうじゃない』と。これには驚いた。雲の上から人を見下す感覚の人だと思った」

金玄基(キム・ヒョンキ) 韓国中央日報日本支社長兼東京特派員
1967年ソウル生まれ。延世大学経営学科、ソウル大学大学院経営学科卒。92年に中央日報に入社した後、政治部、経済部、国際部などを経て2003年に東京特派員に。08年からは日本支社長を兼任。韓国記者協会賞受賞。

■英 FT ミュア・ディッキ氏
「政治不信は英国と共通」

――日本の政治取材は面白いですか。
「今年は政権交代の可能性があるので世界が注目している。日本のメディアは『ねじれで政治が混乱し何もできない』と言うが、私は違うと思う。2009年度予算が成立し、ほかの法律も通った。これは混乱ではないと思う」

――日本の政治の何が問題だと思いますか。
「今まで私が取材した日本人の中で『今の政治に満足している』と答えた人はほとんどいない。政治家と官僚の関係や、政党のリーダーシップなどに不満がある。どんな政党でも駄目だという人が多い。政治不信だ。これは今の英国とも共通する。英国でもスキャンダルが起きて、今は内閣支持率が低い。政治的な危機を迎えている」

――日本の国会は英国議会がモデルです。
「全体的なシステムは似ているが、政治の質は違う。英国には自民党と官僚とビジネスの世界、つまり『鉄の三角形』の状態はない。100年以上前から政権交代が起きているからだ。英国では政党の影響力が強いが、日本では弱い。日本は官僚の影響力が英国よりも強いためだろう」

――喫緊の課題は何だと思いますか。
「少子高齢化や移民の問題で徹底的に議論した方がいい。日本は東アジアの経済のリーダーで米国に一番近い同盟国だが、中国の経済発展でリーダーシップがどうなるかを考えた方がいい」

――海外での日本の地位低下を懸念する声もあります。
「世界の中で日本の影響力が落ちることが心配だ。日本の政治家はもう少しはっきりと世界に向けてメッセージ性のある言葉を発した方がいい。例えば、フランスのサルコジ大統領に比べると、日本の政治家の声は世界に届いていない」

ミュア・ディッキ 英フィナンシャル・タイムズ(FT)東京支局長
1994年に英ロイター通信に入社。98年にFTに移り、99年から2003年までは台湾、03年から08年までは北京に駐在した。来日は今回で3度目。剣道に励むなど日本文化にも深く精通している。夫人は日本人。


■東京の海外メディアは減少傾向 中国シフト加速

海外メディアは日本に駐在する特派員の数を減らし、中国へシフトさせる傾向にある。
外務省によると、1997年に東京に駐在していた海外メディアは295社(450人)だが、2007年には199社(283人)に減った。北京に駐在する海外メディアは04年に210社(315人)だったが、07年には278社(510人)に増えている。
近年ではロサンゼルス・タイムズやシドニー・モーニング・ヘラルド、オーストラリアン・フィナンシャル・レビューなどが在京の支局を閉鎖している。
東京にいる海外メディアのうち、最大勢力は米国だが、最も多かった93年の93社から、08年には42社と、約半分に減少した。背景にあるのは米国のメディアの経営環境の厳しさだ。大手通信社のブルームバーグのように日本人を積極採用しているメディアを別にすると、通常は数人の特派員と日本人スタッフという小規模な陣容だ。
外務省は毎週1回、海外メディアを対象に英語で記者会見を開いているが、出席者は10人に満たないこともあるという。5月からは中国や韓国などのアジア系メディア向けに日本語の記者会見も開いているが、こちらは10人以上の記者が出席している。

(転載終わり)
 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

 次へ  前へ

▲このページのTOPへ      HOME > 政治・選挙・NHK65掲示板

フォローアップ:

このページに返信するときは、このボタンを押してください。投稿フォームが開きます。

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。