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郵政民営化は小泉傀儡政権が生んだ最大の売国構造改悪(神州の泉)
http://www.asyura2.com/09/senkyo64/msg/870.html
投稿者 忍 日時 2009 年 6 月 09 日 11:09:23: wSkXaMWcMRZGI
 

 私は、国政を預かる為政者が、小泉・竹中構造改革の悪の本質をきちんと暴いた上で、それを全否定し、アメリカの院政に抵抗する政治方針を採用してくれたら、自民党でも民主党でも社民党でも強く応援する。ただし、我が国の皇統を崇敬する姿勢が第一条件だ。現今の日本政治の問題点は実にはっきりしている。米国から自立することこそ、日本の自主独立性を回復する唯一の方途である。これを成し遂げれば、半島問題や中国問題は解消する。日本人の大問題はアメリカへの隷属にあるという現実を直視できない、あるいはそれに対して思考停止状態にあることである。

 そういう米国の傀儡政治を行った政権で、最悪のものが小泉政権であった。彼らの行った悪の構造改革の本丸、それは郵政民営化である。これが小泉政権で、マスメディアを動員して強行に決められた事実をもってしても、この民営化計画が国民国家の方向を向いていないことは明白だ。なぜなら、この法案は米国の意志と、その意を受けた売国為政者、官吏、財界人、大手電波メディア(※これらは植草さんが悪徳ペンタゴンと名づけた)が仕組んだ合意的計画だったからだ。

 たとえば、米国大使館で公開されている年次改革要望書の2004年10月14日に書かれてある、郵政事業に関する米国の指示内容を読めばお分かりのように、明瞭に民間保険会社や宅配業者と郵政事業は競争条件を同一にしろと書いてある。そこで、竹中平蔵元郵政民営化担当大臣が、国会やメディアで何度も繰り返していた「イコールフッティング」という言葉を思い出せば、彼が年次改革要望書の具現化に邁進していたことがよくわかる。これに加えて、城内実さんが竹中氏に質問してわかったことだが、2004年4月から約一年の間、竹中氏が何度アメリカの政府関係者と会っていたかという問いに、竹中氏は17回だと答えている。郵政民営化法案が終始一貫してアメリカの指導の下で遂行されたことが見える。

 イコール・フッティングみたいなカタカタ横文字を乱舞させれば、爺さん婆さんは何のことかわからず、竹中さんは頑張って仕事をしていなさると思っていただろう。しかし、竹中氏が進めていたのは130年に及ぶ蓄積を持つ郵政事業の拙速的解体作業だった。解体の中心的課題こそ郵政三事業の「バラし」なのであった。経済学者シュンペンターは、金属疲労を起こして停滞した経済体制の新陳代謝を促し、旧弊の体制を刷新するには「創造的破壊」という経過をたどると言ったが、小泉政権は日本型修正資本主義そのものを滅茶苦茶に破壊しただけで、国民を利するものを何も創造していないのだ。

 小泉元総理は「自民党をぶっこわす」と言ったが、その真意は、日本の伝統的エレメントを根こそぎぶっ壊すという意味だった。国民はこの威勢の良い言葉に心酔し、自民党の金権利権体質や官僚主導のよくない部分を、小泉さんが見事に修正してくれるだろうと期待してしまった。つまり、小泉氏のワンフレーズ・ポリティクスは国民大衆に修正資本主義を期待させたのだ。ところが、実際に行われた政治手法は典型的な市場原理至上主義、つまりミルトン・フリードマンの考え方に基づいていた。小泉氏が採用したフリードマンの新自由主義は、元祖アメリカが採用したものよりも、ネオリベの原理原則に従っていた。

小泉元総理は郵政民営化に関し、「民間にできることは、できるだけ民間に任せる」、あるいは「なぜ郵便局員が公務員でないといけないのか」と、お題目のように繰り返していた。そもそも私は、「民間にできることは民間に」という、その大原則なるものが巨大なインチキだと思っている。その理由は、その言い方の中に、国家(政府)の役割という概念が欠落しているからである。

 人間社会におけるすべての事業・営みが、市場原理だけで見事に機能するものならば、そういう断言も可能だろう。しかし、学校、病院、道路、港湾、工業用地、公営住宅、橋梁、鉄道路線、バス路線、上水道、下水道、電気、ガス、電話など、市場原理に馴染まないものは多々ある。市場原理に馴染まないこれらのものこそが、実は人間の生活に必要な公共性であり、社会の社会たる所以なのだ。それは社会機能の安定と秩序をもたらしている。

インフラストラクチャーとは、国民生活や国民福祉のために必要な公共施設のことだ。これらは民間事業として成立しにくいため、中央政府や公共機関が責任を持って維持、管理を行う。重要なことは、これらの社会資本は市場原理主義(民営化)には馴染まない。それが公共性を有するという意味なのである。小泉元首相の掛け声は、日本社会から国家や公共の概念をすっかり捨象した物言いになっている。そして実行した彼の構造改革は言葉通り、公共概念や伝統的インフラの大破壊であった。つまり、日本人が長い時間をかけ、汗水たらして築き上げた立派な公共空間を破壊したわけである。右っぽい言い方をするなら、国柄(くにがら)破壊、国体破壊である。

 小泉・竹中構造改革路線の方向性には、国家の自主独立とはまったく正反対の傀儡的性格しかない。もっとはっきり言うなら、それは売国傀儡政権である。何の傀儡かと言えば、米国政府、米系国際金融資本、一部大企業である。半島系勢力もそれに加えられるかもしれない。郵政民営化もその基本性格から生じたものであり、日本にとって必然性がなかったばかりか有害無益である。その売国性は郵政事業の四分社化にあった。勘違いされては困るが、従来の郵政事業がパーフェクトだったと考えているわけじゃない。修正の必要はあったが、それをネオリベ構造改革で行う必然性はまったくなかったという話である。ましてや四分社化などに論理的整合性はまったくない。次の記事でそのことを書いてみたい。


神州の泉
http://shimotazawa.cocolog-wbs.com/akebi/2009/06/post-c38e.html

 

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