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【正論】慶応大学教授・竹中平蔵 実現したい政策見えぬ民主党
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090608/stt0906080233000-n1.htm
≪強力な反動が待っている≫
選挙が近づくなか、民主党は鳩山由紀夫氏を代表に選出し、新体制を整えた。自民党を中心とした政権の統治能力が大きく低下する状況下で、とにかく一度民主党に政権を担当させたい、と考える国民も増加していると考えられる。鳩山新代表も、今回選挙の争点を「政権交代」と掲げた。アメリカ同様“Change”は日本にも求められている。
しかし、本来なら政権交代はあくまで手段でなければならない。何らかの実現したい政策が明確に示され、それを実現するために政権交代を訴えるのが筋だ。確かに民主党は、脱官僚など政権運営のための新たな「視点」を掲げているが、実現したい政策の中身がよく分からないのである。だからこそ、民主党への支持率そのものは意外と低い。今の自民党よりはましという程度の消極的選択なら、政権を取得したとしても直ちに強力な反動が待っていよう。日本の経済社会の健全な発展のために、民主党にはしっかりとした政策の旗を掲げる責任がある。民主党の経済政策の問題点として、具体的に以下の3点を指摘したい。
≪マクロ経済の姿もあいまい≫
第一は、これまでの民主党の政策論議から、「マクロ経済」の姿が全く見えてこないことだ。例えば、日本経済はそもそも何%の成長力があるのか、それを今後の政策によっていかに引き上げたいのか。財政の健全化の道筋も、このようなマクロ的なシナリオがなければ決まってこないのである。民主党はここ数年、予算の組み替え動議を出している。これは、マクロ経済のシナリオや予算の全体規模を政府・与党案と同じと前提したうえで、その中身を組み替えるものだ。組み替えにも意味はあるが、そもそも政府予算の全体枠が適切なのか、政府経済見通しが正しいのか。こうした問題に対して対案を出すことはなかった。
おそらく、与党には官僚組織のバックアップがあるが、野党には無い、と主張するのだろう。しかし、もしそうなら、脱官僚という民主党の看板とは矛盾することになる。官僚に依存することなくマクロ経済の議論をしなければ、たとえ与党になっても結局は霞が関のコントロール下に置かれてしまうだろう。
第二の問題は、主要な政策項目について、依然としてその中身が不明なことだ。民主党は、年金改革など一部に評価できる興味深い政策を示している。しかし、大きな問題のいくつかについて対応が見えないのである。まず郵政民営化について、民主党はどういうスタンスをとるのか。当初民主党は、民営化そのものに反対だった。2005年の総選挙で敗北した後は、銀行・保険の一部民営化、郵便は国営継続、という案を国会に出した。そして今は、国民新党とともに株式の売却凍結案を掲げている。もしも政権をとったなら、民主党はどのようなスタンスで臨むのか。
政策が不明であることのもう一つの点は、財政健全化の道筋についてである。当面消費税の議論をしない、という選択は理解できる。今の自民党のように、財政の大盤振る舞いをしながら消費税増税を行っていけば、日本は間違いなく低福祉・高負担の国になってしまう。だからこそ、民主党の政策に期待する声も大きい。しかし、民主党の描く財政の姿が見えないのである。
≪政権移行チームないまま≫
第三に、民主党が本気で政権交代を目指すのなら、なぜ今もって政権移行チームが作られないのか。万が一民主党政権ができても、その後の政権運営は非常に厳しいものになると予想される。なぜなら、日本の経済も財政も、それこそ最悪の状態でこれを引き継がねばならないからだ。また予算拡大の中で、近年は官の肥大が見られており、民主党の目指す姿とは大きな乖離(かいり)が見られる。これをどう引き継いで修正していくのか。その意味で、民主党には十分な危機感が必要だ。
経済は先進諸国中最悪の成長率、財政赤字は過去7年の努力が一気に吹っ飛ぶような大幅悪化を経験している。中国経済の支えと財政の大盤振る舞いで当面の一服感は出てこよう。また暫くは、すべて自民党が悪かったと責任転嫁もできよう。しかし半年もたたないうちに、政権の政策が厳しく問われることになる。つまり、焼け野原のような状態で政権を引き継ぐことを想定した準備を、いまのうちから進める必要がある。
もちろん選挙は、やってみなければ分からない。しかしこうした準備は、民主党が与党になっても野党に留まっても有益なものとなろう。ここ数年、いったい現内閣は何を実現したい内閣なのか、「アジェンダ(課題)」が分からない状態が続き、国民の批判を受けてきた。しかし考えてみれば、こうした批判は民主党にも当てはまる。政権交代は、望ましい政策を実現するための手段である。選挙の争点は、政権交代ではなく、政党が実現したい政策的アジェンダでなければならない。(たけなか へいぞう)
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コメント
農業所得補償、高速道路無料、高すぎる公務員人件費削減、天下り特権廃止、年金改革、まさにリアルタイムな話である取調べ可視化など、挙げ出すときりがない程、政策提言をしている。そりゃ、老人 田原総一郎さんを始めとした、竹中平蔵ちゃん大好きの大手マスゴミばかり見ていたら、偏向報道により野党の情報などろくに入ってこないだろう。それにしても、産経新聞は竹中平蔵と心中する道を選んだようだ。アホなのか潔いのか分からないが(笑)
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