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http://www.amakiblog.com/archives/2009/06/08/#001407
2009年06月08日
ソマリア沖の海自活動報道を垂れ流す大手新聞
大手新聞各紙を毎朝せっせと批判的に読み比べている私には、そのすべてをブログに書ききれないほどの様々な事に気づく。
しかし、この事だけはどうしても指摘しておかなければならないと思って書いている。
それは、ここ二、三日の各紙が、判で押したように一斉にソマリア沖の海上自衛隊の活動について大きく取り上げている事である。
海自護衛艦がソマリア沖に出かけて3ヶ月ほどたった。その間、ほとんど報じるような事件も起こらず、自衛隊員もすることがないというのに、今になって、なぜ各紙が一斉に書くのか。
それはいうまでもなく防衛省が大手各紙の記者を護衛艦に乗船させて取材を許したからだ。
ただでさえ情報開示を拒む自衛隊の活動について、しかも独自の取材は困難かつ危険なソマリア沖海賊取材について、防衛省丸がかりの取材ができるのだから各社が飛びつかないはずはない。
おまけに各社の競争意識が働く。取材に遅れてはならない。特オチは許されない。だから各社がこぞって書いているのだ。
しかし、これほど馬鹿げた事はない。そこから得られるものは、嘘とは言わないまでも、真実の誇張である。宣伝記事である。御用報道である。
かつてイラク戦争が始まったばかりの頃、米軍による「埋め込み」報道が盛んに世界に流されたことがあった。世界がそれにだまされた。要するに米国によるイラク攻撃の正当化報道である。
あたかもそれを真似したような今回の海上自衛隊の「埋め込み」報道だ。そこまで米国に追従するのか。
連日一面で護衛艦の「活躍」と自衛隊員の「健闘」を称える産経新聞の張り切りぶりはご愛嬌としても、すべての紙面がここ二、三日、この関連記事で埋められている。
しかし、メディアはよく考えたほうがいい。
海自のソマリア沖派遣は違憲である。百歩譲って違憲でないとしても、明らかな不法行為だ。
なぜならば派遣の根拠法がないままに見切り発車して海自は派遣された。根拠法がなかったから政府はあわてて国会で新法を通そうとしたのだ。
防衛省にここまで依存して、どうして批判的な記事が書けるというのか。違法な行為に便乗した取材で、どうして正しい記事が書けるというのか。
「ジャーナリズム精神に反するから取材の誘いはお断りする。今回の海自活動の報道は他紙にまかせる」。そう言って取材の誘いを控えた新聞社がいたならば、私はその社をためらうことなく絶賛したに違いない。
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