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2009/6/5 10:00
http://netallica.yahoo.co.jp/news/80590
この国の法律は公平、公正なのか――。
二階俊博経産相が代表になっている政治団体「新しい波」が、西松建設側に違法な献金やパーティー券を購入させていたとして、大阪市の市民オンブズマンが政治資金規正法違反容疑で会計責任者だった泉信也参院議員や国沢・前西松社長らを告発していた問題で、東京地検は1日、泉氏を嫌疑不十分で不起訴処分、国沢氏を起訴猶予処分とした。小沢民主党代表代行の秘書はアウトで、なぜこちらはセーフなのか。
●この国では法律は公平公正に運用されているのかと庶民の重大な疑惑と恐怖
そもそも西松からの献金をめぐる小沢と二階の構図は同じだ。献金やパーティー券購入費用を実際は西松が負担。それなのに、小沢秘書のケースは政治資金収支報告書の寄付者名を西松のダミー団体である「新政治問題研究会」「未来産業研究会」名義で記載していた――として虚偽記載の疑いがあると判断された。
二階の場合も、パーティー券計838万円分について、この2団体名を挙げて同様の処理をしていた。
二階の場合はさらにタチが悪い。実弟が運営する政治団体「関西新風会」の事務所家賃約300万円を西松が肩代わりしていたことや、総額6000万円の“裏金”が渡ったという報道もあった。関西空港や羽田空港建設をめぐる“口利き疑惑”も浮上するなど、小沢の献金問題より、はるかに悪質とみられていた。
驚くのは今回、地検が不起訴理由について「二階氏の秘書がパーティー券を西松に持ち込んでおり、『新しい波』の関係者は認識すらなかった」と説明していることだ。
「西松は社内調査で、献金のためのダミー団体をつくったことを認めている。ということは、秘書や会計責任者は西松に直接、パー券を持ち込めばどう処理されるのか――という献金システムを理解していた可能性が高い。そんな重大な“証言”があるのに、検察は起訴を見送ったのです。やはり政権与党に操られた国策捜査のそしりは免れない。そこまで露骨にやるか――と国民も呆れ顔ではないでしょうか」(司法ジャーナリスト)
●「メディアは政府の言いなり」
告発者のひとりで、神戸学院大法科大学院教授の上脇博之氏もこう言う。
「小沢氏の秘書逮捕では起訴された国沢・前西松社長が今回、起訴猶予というのは不公平です。同じカラクリで献金されているのに一方は逮捕・起訴され、他方は嫌疑不十分で不起訴では納得できません。近日中に検察審査会に申し立てすることになるでしょう」
こんな正義を失った検察も検察だが、それを黙って垂れ流す報道もヘンだ。こうした大マスコミの「検察リーク垂れ流し」姿勢は今や世界中で失笑を買っている。ニューヨーク・タイムズも5月28日付で「小沢スキャンダルでメディアは言いなり」と題した批判記事を掲載した。概要はこうだ。
〈小沢秘書の逮捕では、多くの日本人が権力の不正行使に抗議したが、大手新聞社やテレビ報道が国民の真の声を覆い隠した。メディアは小沢氏に渡った違法献金について、検察リークを次から次に垂れ流した。どこの国でも、メディアと政府が近すぎると似たような批判に直面するが、日本ではより問題が大きい。『記者クラブ』という仕組みをつくり、大手メディアだけが出入りできるようになっている。このシステムが、政府報道をうのみにした記事を書かせることにつながると、批判されているのだ〉
そして、東京新聞が小沢氏と同様に献金を受け取った自民党議員の調査記事を載せたところ、東京地検から3週間の出入り禁止を受けた――として、〈検察の言うとおりに書くほうが、独自記事で検察を怒らせる危険を冒すより簡単だ〉と皮肉っている。記事にコメントを載せた社民党の保坂展人衆院議員もこう言う。
「記者クラブというぬくもりの温室ハウスにいるメディアは、外の変化が分かりづらい。それを第三者がクールな見方で発信した。記事の通り、根が深い問題です」
告発が不起訴となったことで、あらためて日本の検察、大マスコミは世界の笑いものだ。
(日刊ゲンダイ2009年6月2日掲載)
2009/6/5 10:00 更新
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