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選挙:阿久根市長選 高給批判、有権者に響く−−担当記者分析 /鹿児島
http://www.asyura2.com/09/senkyo64/msg/609.html
投稿者 めっちゃホリディ0 日時 2009 年 6 月 04 日 09:59:12: xufcMAOA7HZ7g
 

6月2日17時1分配信 毎日新聞

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090602-00000279-mailo-l46

 ◇市政の停滞が不安

 阿久根市の出直し市長選は、「住民至上主義革命」を掲げた竹原信一市長(50)が再選を果たした。取材を担当した記者3人が、投票結果を分析し、今後の課題を話し合った。

 ◆勝因◆

 A 08年8月の前回市長選では竹原氏の得票が約5500票、「反竹原」は2候補で計約9400票。数字上は竹原氏不利だったが、実際は、竹原氏が約2900票上積みし、反竹原側は約1500票減らした。

 B 2月に竹原氏がした職員の給与公開が、完全に流れを変えた。竹原氏は職員の高給批判に的を絞った。「市役所・議会批判以外に政策がない」との批判よりも、高給批判の方が分かりやすく言葉にも力があり、多くの有権者の心に強く響いたんだろう。

 C 田中氏は竹原批判を控え、農漁業の振興や国、県との連携を強調したが、全体に訴えが抽象的。演説を聴いていてもメッセージが今一つ、伝わって来なかった。組織型の運動を試みたが、最後まで空回りした観がぬぐえない。「竹原劇場」に挑んだ形だが、最後まで主役の陰に隠れがちだった。

 A 投票率が、前回市長選に比べ7・09ポイント、約1400票増えたことも大きい。選挙戦は完全に竹原氏のペースだった。投票率が上がれば、「風」に乗った竹原氏が有利とみられていたから。

 C 田中氏のミニ集会は、反竹原派の議員らが付き添い、元市長や元議員も支援した。「市長になったら、議会に物申せないのでは」と考えた有権者が、竹原氏に流れた部分もあるのかもしれない。

 ◆市職員との関係◆

 A 選挙の隠れた主役が市職員たち。市職員労働組合は竹原氏に反論するビラを計4種類、市内一円に配布するなど、必死の抵抗を試みた。

 B 1日の市長就任式には、本庁にいる職員約200人のうち、60人ほどしか出席しなかった。竹原氏は、市職労の事務所撤去を叫んでおり、対立関係が続くだろう。

 C 今年度の本格予算も成立しておらず、雇用対策などの課題にもほとんど着手できていない。市長と市職員が対立したままでは、市政の停滞が続くのでは、と心配だ。

 ◆議会との対立◆

 A 議会は「竹原派」が5人の少数与党。いくら竹原氏が「改革」を叫んでも、議会で反対されれば、何事も進まない。

 B ただ、竹原氏側には、今回の出直し市長選で市民の信を得たとの「錦の御旗」がある。議会側も、場合によってはある程度は歩み寄る場面も出てくるのでは。

 C でも、昨年否決した「定数10削減案」のように、極端な提案が出されれば、議会は抵抗を続けるだろう。ただ、竹原氏を再度、不信任するには、12人の賛成が必要で、反竹原派は11人だから、難しい。

 A 竹原氏の支持者の間には、反竹原派議員のリコール運動に向けた動きもあるが。

 B 当選から1年後には、有権者の3分の1以上の署名で直接請求し、選挙で過半数が賛成すれば、リコールできるからね。市長と議会の「ねじれ」が解消されない場合、竹原氏の支持者が実際にリコール運動に取り組む可能性も十分、考えられると思う。

6月2日朝刊  

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