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共産党トップ初訪米実現か 次期衆院選後に検討
6月3日1時17分配信 産経新聞
共産党の志位和夫委員長が次期衆院選後に米国訪問を検討していることが2日、分かった。実現すれば日本共産党トップの初訪米となる。
志位氏は、オバマ米大統領が4月にチェコの首都プラハで行った核廃絶演説後、対米接近を強めており、訪米はその延長線上にある。しかし、「アメリカ帝国主義」と批判を続けてきた党の歴史や「対米従属」の打破を掲げる綱領との整合性などから党内には異論もくすぶっている。
志位氏の訪米構想は、オバマ氏に送った核兵器廃絶を最終目標とした包括的戦略を評価する書簡に、米政府から謝意を伝える返書が届いたことから浮上した。
共産党関係者によると、返信を受けて志位氏は「訪米を考えなければならない」と調整を周辺に指示した。4、5の両日の第8回中央委員会総会(8中総)でも志位氏は、核廃絶問題を担当する米政府、議会幹部との面談の実現に意欲を表明する見通しだという。
志位氏の対米接近の思惑については「一部の政策を利用することで米国に日本共産党の存在を認知させ、党の政権担当能力を内外に示すことにある」(共産党ウオッチャー)との見方が出ている。
むろん、訪米へのハードルは低くない。オバマ大統領が会談に応じることはないのは織り込み済みとはいえ、「米政権内のしかるべき人物と面談できるどうかが前提となる」(共産党関係者)という。
また、志位体制が軌道に乗りつつある中、なおも党の理論・外交の支柱である不破哲三前議長とそのバックの古参党員には「過去の党の対米路線を総括していない志位氏の戦略への抵抗が強い」(同)とされており、党内の“派閥抗争”がぶり返す可能性もある。(高木桂一)
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