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http://kikko.cocolog-nifty.com/kikko/2009/05/post-2aba.html
政府によるブログの取り締まり
今や、ニポンでブログを書いてる人は800万人以上もいるそうで、1〜2年のうちには1000万人を超えるなんて言われてる。ま、アベシンゾーやフクダちゃんみたく、自分の意思で始めたクセに、1年もしないで放り出しちゃったようなブログも多いだろうから、ネット上のすべてのブログが実働してるワケじゃないと思うけど、それでも、すごい数のブログが、日々、更新されてることは事実だろう。小学生からお年寄りまで、一般人からタレントや政治家まで、いろんな人たちがブログを書いてるワケだけど、女子高生が日々の出来事を綴ってるような屈託のないものから、過疎の地で圧政に苦しむ人たちが唯一の情報発信手段として利用してるような切実なものまで、その利用価値も様々だ。この「きっこの日記」を読みに来てくれる人の中にも、自分でもブログを書いてる人も多いと思う。
で、今日は、そうした「ブログを書いてる人」にとって、シャレにならないようなことを政府がノタマッてる事実をお知らせしようと思う。それは、沖縄の高江の問題に関することだ。沖縄の高江では、わずか160人の住民が静かに暮らしてる集落をグルリと取り囲むように、アメリカ軍のヘリパット建設が進められてる。それで、この計画に反対してる地元の人たちが、工事現場への道路に座り込みをして反対運動をしてるんだけど、政府は、この座り込み自体を「妨害行為」として住民を相手に訴訟を起こした上に、高江の状況を伝えて来たブログが、この座り込みの呼び掛けをしたことに対しても、裁判で「妨害行為」だって言い出したのだ。
まだ裁判所の判断は出てないけど、この政府の言いぶんが認められちゃったら、青森の六ヶ所村の問題にしても、沖縄の辺野古の問題にしても、東京の高尾山の問題にしても、政府の横暴な自然破壊行為に対して、かけがえのない自然を子供たち、孫たちへ残そうとして必死に戦ってる人たちに「政府に逆らう反逆分子」っていう焼印を押すだけじゃなく、そのことをブログに取り上げた人たちも、みんな「犯罪者」にされちゃう今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?
‥‥そんなワケで、高江の問題については、今年の1月3日の日記、「戦争反対!」に詳しく書いてあるから、読んでくれた人には説明は不要だけど、ザックリとオサライしとくと、ニポンの南のハシッコの島、沖縄の「やんばる(山原)地区」の東村(ひがしそん)高江に、わずか160人の村人が暮らす小さな集落がある。その集落の周りには、天然記念物のヤンバルクイナやノグチゲラを始め、絶滅寸前の希少な動植物が数多く暮らしてる。世界的に見ても、とても珍しい生態系が形成されてて、あたしたちニポン人が、絶対に後世へ遺さなきゃならない貴重な財産だ。
だけど、この集落の近くには、約7500ヘクタール、東京ドーム1700個ぶんもの広さを持つアメリカ軍の「北部訓練場」がある。ベトナム戦争の時には、ここで「枯れ葉剤」の散布実験が行なわれ、湾岸戦争の時には、実戦を想定した激しい実弾訓練が行なわれた。そのため、かけがえのない自然が破壊され続けてるだけじゃなくて、周りの民家には流れ弾も飛んで来るし、米軍ヘリの墜落事故も起こってる。でも、ニポンは敗戦国だし、ニポン政府はアメリカの言いなりだから、どんなに酷いことを押しつけられても、住民たちはずっとガマンして暮らして来た。
で、この広大な「北部訓練場」をアメリカ軍だけに使わせとくのはもったいない。どうせなら、他の国にも声をかけて、みんなで戦争の準備をしちゃおう‥‥って考えた政府は、去年の5月に、ニポンの自衛隊、ドイツ軍、オランダ軍、イスラエル軍ていう4カ国の軍の連絡官を集めて、この「北部訓練場」の視察を実施したのだ。ニポン国内にアメリカ軍が駐留してるのも、こうした広大な国土を軍事演習場として提供してるのも、すべては日米間の条約があるからで、これは仕方ないことだ。だけど、この軍事演習場で、自衛隊、ドイツ軍、オランダ軍、イスラエル軍までもが戦争の訓練をするなんて、どう考えたって憲法に違反してる。
だけど、この視察を終えたドイツ軍の上級曹長は、アメリカ軍の海兵隊のホームページに、「とても素晴らしい視察だった。この場所で訓練できることを楽しみにしている」ってコメントを寄せてるのだ。つまり、「集団的自衛権」の解釈をねじ曲げて、自衛隊をイラクへ派遣させたり、インド洋まで出張させたり、挙句の果てには、敵の基地を破壊するためなら、こっちから先にミサイルを発射してもいいとかって、ジョジョに奇妙に「戦争のできる国」へとスライドさせようとしてる自民党によって、国民にはいっさい内緒で、沖縄で多国籍軍の訓練を始めようとしてるってワケだ。そして、そのために必要なのが、この「北部訓練場」へ各国の兵士を運ぶための「ヘリパットの増設」ってワケだ。
‥‥そんなワケで、こうしたアメリカ軍のヘリパットみたいに物騒なものじゃなくて、公園を造るとか、橋をかけるとかにしても、公共工事をするんなら、まずは、その地域に住んでる住民に対して事前の説明があって、住民の過半数の賛成を受けて、それで初めて計画がスタートするもんだと思う。だけど、この高江のヘリパット計画は、高江の集落をグルリと取り囲むように6つも造られるってのは、住民に対する事前の説明や相談なんて1ピコグラムもなかったのだ。すべては、政府が勝手に決めて、決定してから住民に知らせたのだ。だから、住民たちは猛反対してるのだ。
6つのヘリパットのうちの1つなんて、集落で唯一の小さな小学校の目と鼻の先が計画地になってる。こんなとこにヘリパットが造られたら、小学校の校庭で体育をしてる子供たちの頭上スレスレを武器や弾薬を満載にした軍用ヘリが行きかうことになる。沖縄で何度も起きてる墜落事故も恐ろしいけど、仮に事故が起こらなかったとしても、爆音で勉強なんかできやしない。平和なやんばるの生活が、メチャクチャにされちゃうのだ。
住民たちに事前に何の説明もなく、ある日、突然に「集落の周りにヘリパットを6箇所造ることに決まった」って通達が来て、住民たちが県に対して説明を求めてる間に、工事はサクサクと着工しちゃったのだ。それで、住民たちは、交代で座り込みを始めた。そしたら、政府は、その座り込みをしてた住民15人の名前を調べて、その15人に対して「通行妨害仮処分命令」の訴訟を起こしたのだ。この中には、8才の子供も含まれてた。
突然、始まった工事に対して、住民たちが説明を求めても、政府は「もう決まったことだから」の一点張り。そして、住民たちが自分たちの暮らしを守るために座り込みを始めたら、政府は8才の子供まで訴えたのだ。この子供に関しては、住民たちからの強い反発を受けて、政府は後日取り下げたけど、残りの14人の大人に関しては、現在も裁判が続いてる。そして、この裁判の流れの中で、政府は、座り込み自体を「妨害行為」としただけじゃなくて、ブログで座り込みを呼び掛けたことまでも「妨害行為」だって主張し始めたのだ。
皆さん、これ、どう思う?事前に国と県と地元住民との間で話し合いが持たれて、その上で決定した計画だったとする。そして、それでも納得の行かない一部の反対派住民だけが座り込みをしてたとする。それなら、百歩譲って、この座り込みを「妨害行為」だって言われても理解できる。だけど、この高江の場合は、何の説明もなく、まさに「寝耳に水」の状態で強行的に始まった暴挙ともいえる工事に対して、何の力も持たない住民たちにできることは、座り込みしかないのだ。
そして、この高江の現状を1人でも多くの人たちに知ってもらおうと、ブログで情報を発信し始めたら、そのブログ自体も政府に逆らう「妨害行為」だとして訴えられたのだ。現時点では、まだ裁判所の判断は出てないけど、これから裁判所がどんな判断を下すか、全国のブロガーは、この裁判の行方に注目すべきだろう。そして、裁判所が、もしも、ブログで座り込みの呼び掛けをしただけでも「妨害行為」だっていうオッペケペーな判断を下したとしたら、この国は「言論の自由」もない北朝鮮みたいなファッキンな独裁国家だってことになり、この「きっこの日記」を始め、数え切れないほどのブログやホームページが「反逆分子」として取り締まりの対象になるってことだ。
‥‥そんなワケで、政府の横暴に苦しみ続けてる高江の人たちの現状を知ってもらうために、去年からスタートした「ゆんたく高江」だけど、第2回の今年は、6月13日(土)に、渋谷区の「千駄ヶ谷区民会館」で開催される。去年は中野駅の北口広場で開催されたけど、今年は原宿駅の竹下口から徒歩7分の場所だから、さらに盛り上がりそうだ。去年と同じく参加は無料で、「たま/パスカルズ」の知久寿焼さん、ラビラビの皆さん、寿(ことぶき)のナビィさんとヨシミツさん、南アイさんを始め、たくさんの素晴らしいアーティストが登場する。他にも、去年と同様に、高江の物販コーナーやワークショップなど、内容もマウンテンなので、1人でも多くの人に参加して欲しい。そして、参加は無料だけど、できれば、ヒトクチ1000円のカンパをして、高江の人たちを支援して欲しい。そして、当日、参加できない人も、下記のサイトで実施してる「仮処分申立却下要請の署名」に協力して欲しいと思う今日この頃なのだ。
「やんばる東村 高江の現状」
http://takae.ti-da.net/
「第2回 ゆんたく高江」
http://helipad-verybad.org/
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