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世間で一般化されてないことでも本人にとって自明であれば、
それがタブーなことであったとしても、つい口にしてしまう …こういうのは誰しも陥る可能性があることだと思う。
また高齢になればその頻度も高まるように思う。
今回の田原総一朗氏の情報確度はどれだけ正確か定かではない。しかし、
さすがに何の根拠もなく拉致被害者が既に死んでいる旨の発言はしないだろう。
(かつては石原慎太郎氏も同様の不謹慎発言をしている)
田原氏らの意図は与り知らないが、
小泉訪朝以後、急激なナショナリズムの高まりから、日本外交は完全に手詰まり、
北朝鮮側は金正日の余命と体制維持に焦って「核保有国」の地位確立にまっしぐらなわけで、
こうした状況下においては拉致問題第一義の路線に変化が起こるような気がしてならない。
小生としては、今後、拉致被害者について「生存→死亡」の一般化の流れが
事実はどうであれ少しづつ創作されていくのではないかとみる。
既に自民党や民主党の中からも所謂「拉致問題棚上」発言がなされているし、
その度、家族会・救う会側から非難が出ている。
彼ら議員に悪意があるわけでなく、その意図はおよそ日本の外交立場をバランスさせることで、
田原氏のような発言はそのことに一定の効力を持たせる作用がある気がする。
加えて、このことは、
許容範囲を超えた地政学リスクの増大を好まない市場や資本活動の思惑とも合致していると小生は考える。
(この点で、民族主義と資本・支配層側からのナショナリズムが部分的に対峙してしまっている。)
この様な背景があったとしても、なお
国家の狭間で犠牲になる人々の立場に立っていられる主義思想を小生としては密かに支持したい。
以下、田原発言を巡る記事
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田原総一朗氏発言「朝まで生テレビ!」をBPOに申し立て (2009年5月28日21時33分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090528-OYT1T00885.htm
司会を務めるジャーナリスト田原総一朗氏(75)が、横田めぐみさんら拉致被害者について「生きていない」と発言した番組「朝まで生テレビ!」について、拉致被害者家族会と支援組織「救う会」は28日、番組による人権侵害の救済を放送倫理・番組向上機構(BPO)に申し立てたと発表した。
家族会などは今月11日、田原氏と、番組を放送したテレビ朝日に抗議文を送付。田原氏からは22日、「言い方が乱暴だった。情報源を教えられないことはおわびする」との回答があったが、発言が人権侵害や著しい誤解を与えるものだとして申し立てを決めたという。
この日、記者会見した家族会の増元照明事務局長(53)は「田原氏は発言を訂正するか、根拠を家族に知らせるべきだ」と話した。
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田原総一朗氏発言部分 (2009年4月25日 テレビ朝日「朝まで生テレビ」)
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これを言うのをよそうと思っていたが、あえて言うと、ブッシュ大統領がテロ
支援国家指定を解除した。私はこの時、私は外務省のナンバーツーだかナンバー
スリーに、「日本は拉致問題があるのに、こんなテロ支援国家の指定を解除をす
るとは日本に対する裏切りではないか」と言ったの。名前言うと悪いから名前は
言いませんが、その人は、「実はそうではない」と。「アメリカは日本にあきれ
返ったのだ」と。「あきれ返ったって何だ」と言ったら、2007年1月にベルリン
でヒルとキム・ゲカンが会って、ここからアメリカは圧力から対話に変わったん
ですよ。マカオの銀行の話もあるし、それからこういうことをやった、と。あき
れ返ったとは何だというと、要するに、「ベルリンの2007年1月のこの対話から
日本に対して1年間時間をくれた」と。「拉致問題をきちんと交渉しろ」と。
「ところが日本はついに交渉ができなかった」と。「だからアメリカはあきれて
テロ支援国家指定を解除した」と、こう言っています。
なんでできなかったかははっきりしている。つまり、まともに交渉するという
ことは、日本は、山本さん(山本一太氏を指して)なんかは典型だけど、横田め
ぐみさんと有本恵子さんは生きている前提でやってるわけだ。ところが北朝鮮は
繰り返し、「生きてない」と言っているわけ。外務省も生きていないことは分か
っているわけ。そこで生きてないという交渉をやると、山本さんたちにこてんぱ
んにやられる。田中均が爆発物を投げこまれたじゃない。僕は福田さんにも言っ
たんです。「あなた命がけでやれ」と。やんなかった。
(「田中均さんにすごく批判的だったのは、彼の外交姿勢というよりは、北朝鮮
人脈をかなり個人的なものにしたからなんです」に対し)
(田原氏)全く違う。全く誤解です。彼は外務省の上の方には全部報
告をしてます。小泉さんにも全部報告してる。
(「それはちょっと信じられない。北米局長や政務次官に聞きましたがみんな知
らないと言っていました」に対し)
北米局長は知らないかもしれないよ。田中均が秘密外交するわけないんです。
(「あの外交が失敗だとすれば、「何人生存、何人死亡」と出てきた時、ああい
う結果が出てくる可能性もあったわけだ。その時の日本世論のこれだけ激しいリ
アクションについて全く判断が甘かったのは大きな失敗でしょう」に対し)
それはだから、小泉さんを初め、あれは成功と思ったのに日本の反応は失敗だ
と。それが怖いから、それ以降の総理大臣は何もできないんです。
(「最初に読み違えるからそういうことになるんです」に対し)
生きてる被害者が帰ってきた、家族まで帰ってきた。これは、ある種の成功で
すよ。それを山本さんたちが失敗だ、失敗だというから。
(偽遺骨問題について)さらに、北朝鮮は本物だと言った骨が、日本の3か所で
調べて、2か所で分からない。帝京大学だけが偽者だと言った。
しかし、「ネイチャー」という雑誌に、「自分は全く自信がない」と言った。
その後彼は、警察に囲まれて、一切取材に応じない。私は日本政府に、「今、ア
メリカが高熱で焼いたやつを鑑定できる。現に、9.11で、あの崩れたビルで、
焼けただれた人たちの骨は全部分かったのだから。アメリカでやれ」と言った。
外務省にも言った。「そんなこと田原さんやったら大変ですよ」と言った。怖い
んだよ。
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田原総一朗氏 謝罪文
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「朝まで生テレビ」4月24日放送における私、田原総一朗の発言についてのお
詫び
拝啓、時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
お詫びが大変遅くなりまして、まことに申しわけありません。
平成21年4月24日に放送しました番組「朝まで生テレビ」のご指摘の点に
つきまして、発言者である私からご説明いたしたいと存じます。
プロデューサー紫藤泰之氏が申し上げましたように、4月24日放送の「朝ま
で生テレビ」は「激論 日本の安全保障と外交」が企画意図であり、一連の北朝
鮮ミサイル問題と日本の対応の検証を入り口に、防衛・安全保障・外交の課題と
展望について各界の専門家にお集まりいただき、多角的観点から討論をしてもら
う、というものでした。
その生放送の中で、私が泣致被害者の方々について「外務省も生きてない事が
判っている」旨の発言をいたしました。これはまことに乱暴な言い方でして、拉
致被害者の救出に全力で取り組んでおられるご家族、ならびに関係者の方々にご
不快の念を抱かせ、お心を傷つけましたことを心からお詫び申し上げます。
私は、日朝交渉が暗礁に乗り上げているのは、北朝鮮はもちろんですが、日本
側も本格的な話し合いのテーブルにつこうとしない事に要因があるという問題提
起のつもりで発言したのでした。外務省幹部から“八人の拉致被害者が生きてい
る事を前提にした交渉には限界がある”と言う事を聞かされたのです。こうした
意味の言葉を何通りも聞かされていて、私は「朝まで生テレビ」で発言したよう
に判断したわけです。
言い方はまことに乱暴でした。そして情報源をお教えできないことを幾重にも
お詫び申し上げなければなりません。
情報源を明かさないことを“根拠なし”と判断されることに不満はありません。
当然ではありますが、私は横田めぐみさん、有本恵子さんなど八人の方々が生
きてらっしやることを心から望んでおります。
最後になりましたが、皆様のますますのご健康とご発展をお祈りしつつ、略式
ながら書中にてご返事申し上げます。
敬具
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