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新生銀行が抱える“ある事情”高金利定期の裏側で…
5年物で年1.7%
金融危機のあおりを受けて巨額赤字に陥った新生銀行が、大々的な定期預金キャンペーンを展開している。なんと、5年物で年1.7%という業界屈指の高金利を打ち出してきたのだ。同行は、昨夏から約半年間続けた定期預金キャンペーンで1兆円以上の資金を集めたこともあり、「2匹目のドジョウ」を狙っているようだ。
新生銀は5月1日から6月30日までの期間限定で、「夏の円定期預金」と銘打ったキャンペーンを展開中。インターネットを使った取引で100万円以上を預ける場合の金利は、1年物で年1.1%、5年物で1.7%という極めて高い水準に設定されている。
国内銀行の定期預金の金利は5年物の場合、メガバンクで0.3%台。インターネットバンクで0.6%前後。これらの水準と比べれば、1.7%は「破格」だ。
新生銀は昨年8月に始めた定期預金金利キャンペーンでも、今回と同じ5年物で1.7%という金利を打ち出し、今年2月までの約半年間で1兆円以上の預金を集めた。「今回のキャンペーンも好評を頂いている。円建てで元本割れのない運用資産に対するニーズは高い」(同行広報担当者)という。
ただ、こうした高金利戦略に対しては、「新生銀の決算の悪さが背景にあるのではないか」との見方もある。
新生銀は2009年3月期に、昨秋に経営破綻したリーマン・ブラザーズ証券や国内不動産業界向けの貸し出しが焦げ付き、1290億円もの不良債権処理損失が発生。連結最終損益が1430億円の赤字となった。
この結果、財務の健全性を示す自己資本比率は08年3月期の11.74%から8.35%へと急降下。海外で業務を行う銀行に求められる最低限の水準(8%)ギリギリまで落ち込んだ。
【「経営不安による顧客離れ食い止めたい」】
ある金融関係者は「銀行は経営状態が不安視されると、預金がじわじわと流出するかたちで顧客離れが起きる。こうした流れを食い止めるには、高金利を設定して預金をつなぎとめるしかない。今の新生銀はそうした状況にあるのではないか」と指摘する。
ただ、高金利の設定は銀行の収益力を低下させる。新生銀の国内業務部門における資金調達利回りは09年3月期で0.85%。前の期の0.68%と比べると、かなり上昇している。
もちろん、銀行が高金利を設定することは預金者にとってオイシイ話。だが、それは健全性や収益力を維持していることが前提だ。高い金利が収益力をむしばみ、健全性アップの足かせになる悪循環に陥っているようなら、預金者は不安にならざるを得ない。
新生銀は健全性について「今回の決算では将来発生する損失を保守的に見積もった結果、赤字額が拡大した。健全性は毎期の利益を積み重ねて高めていくことが大前提だが、自力増資を含めたさまざまな方法を検討している」としている。
新生銀をめぐっては、経営不振に陥っているあおぞら銀行との合併話もささやかれている。高金利のウラ側には、それなりの事情があることだけは認識しておいたほうが良さそうだ。
ZAKZAK 2009/05/29
http://www.zakzak.co.jp/top/200905/t2009052910_all.html
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