★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK64 > 233.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
MyNewsJapan編集長、渡邉正裕公式ブログ
民主党・守旧派が勝ってしまった。つまり、旧社会党系、旧民社党系、羽田グループ、2007年参院選で小沢代表のもとで当選した小沢グループ。これらは、どうみても旧体制の出身者ばかりだ。古い体質の人たちが勝って、長妻、前原、仙谷、福山、野田といった、岡田氏を推した主だった若手改革派が負けた。
次の総選挙は、世論の支持が高い岡田なら圧勝で単独過半数、鳩山なら「第一党だが単独政権は無理」というレベルだろう。となると政権運営は安定せず、また小沢が「趣味」の離党を始めて、鳩山政権は短く終わり、来年の秋ごろには政界再編に突入する可能性が高まった。
そのとき核となるのは上げ潮派(この内政マップの右下)しかありえないので、そこに近い岡田・前原といった民主党若手改革派は、「あのときは負けておいてよかった」と振り返ることになるのではないか。
なぜなら、ごった煮のままの民主党でこの秋に単独政権をとっても、また内部対立で分裂し、政策を遂行できないからだ。
それにしても昨日の“ディベート”はイマイチだった。次期総理になりそうな人物がいるのに、記者は、どうやって日本の経済社会を活性化するのか、という具体策を聞かない。記者クラブ重鎮の皆さんらしく、どうでもいい政治部仲間内の質問が目立った。どんなアホなのか、質問者の顔と所属もさらさないと不公平だ。
この前の小沢の辞任会見でも「議員辞職しないのか、離党しないのか」と荒唐無稽な質問をしてバカにされた日テレ記者(七尾藍佳らしい)がいた。あれはテレビとして怒った絵が欲しいといった高等戦術ではなくて、単に無知なだけだと思う。ニュース番組で現場レポーターやってる程度の子をあの場に送る日テレの神経がわからん。
では、今回のような場で、記者はどういう質問をすべきか。
本当の改革は、必ず痛みを伴う。必ず既得権を奪われる人がいる。それについてどれだけ質問できたか、そして、候補者はどれだけ応えられたか、が唯一のポイントである。
今回の会見では、質問もしないし、答えもなかった。まさにゼロ。「官僚」という極めて曖昧な都合のよい言葉だけを敵にしていた。
仮に具体的に言わせるのは難しくても、間接的に推測できるよう、答えを引き出すことは可能だ。
たとえば、経済政策の顧問として誰を起用したいか、ということを表明させる。「小泉元首相は構造改革のために竹中平蔵氏を起用した。あなたがたは誰を起用したいか。誰の政策に近く、共感しているのか。もちろん希望でよい。海外の人物でも歴史上の人物でもよいから具体名を述べよ」
ディベートのなかで、両者は経済政策について以下のように語った。(まず「全治何年ですか?」という子供じみた質問をした記者の顔は映してあげるべきだ)
鳩山「消費者の立場に立って家計を2割アップする戦略を考える」
・子供手当て計31万2千円、中学卒業まで、を永続的に。
・失業手当が降りない人に対し月10万支給しつつ職業訓練。
・農業、漁業の個別補償制度。
これらが、内需拡大に資する」
岡田「景気がよかったのは小泉改革の結果ではなく輸出が増えただけ。
内需拡大のため医療、介護、教育を。アジア全体で成長していく。
何を言わなかったか、がポイントだ。鳩山氏が小沢政策をそのまましゃべったのに対し、岡田氏は一切ふれず、アジアシフトだけに言及。小沢−鳩山体制が打ち出したバラ撒きには反対であることを暗に示した。
現政権のおかげで国債発行が増え長期金利の上昇を招くのでは、というちょっとまともな質問に対しては、
鳩山「207兆円のなかで議論し、無駄を排除する。官僚の手の内に乗ると財源が足りない、ということになる。仕組みを組み替える」
岡田「207兆の1割、20兆は出てくる。財源なくして政策なし、という立場だ」
鳩山「友愛とはボランタリー経済、コミュニティー経済だ」
鳩山氏がやりたいことは分かるが、ちょっと浮きすぎな印象。もっと具体的な政策にどんどん言及しないと理解が広まらないだろう。
岡田氏はバラ撒き派ではないので、前原、仙谷らとともに、自民の上げ潮派と組んで、再来年あたりに構造改革をやる中心メンバーになると私はみている。この内政マップでいうところの、右下(+右上)である。産業保護派(バラ撒き派)が経済を復活させることはありえない。
以下、5/15会見のなかで政策に言及した部分をピックアップしておく。
■地方分権
鳩山「私は地域主権をやるために民主党を作ってきた。一括交付金(色のついていないカネ)を基礎自治体に配布する」
地方分権なんて、誰も反対しない。私の学生時代でも、既に古くから議論されている話だった。ずっとみんなやると言って官僚の抵抗でできなかった。いまどき中央集権だ!と言う人なんて誰もいないんだから、「なぜこれまでできなかったのか、どうして自分ならできるのか」について具体策を言わない限り、何も言っていないに等しい。サブ(中身)じゃなくて、ロジ(プロセス)の問題。
■政治献金
両者が共通して言ったのは「3年以内にパー券を含めた企業団体献金を禁止」。これは政権さえとれれば実現しそうだ。岡田「個人献金を集めやすいよう、控除の仕組みを拡大する」。
■消費税
鳩山「消費税は議論しない。」
岡田「おそらく4年間、消費税は上げないが、消費税の増額分を最低保証年金の財源にするので、議論はセットでやる」
4年後なんて分からないので、ようは4年間は消費税が上がらない、ということだ。はっきり言ってしまったので、鳩山が突然上げると言い出したらかなり批判されるだろう。
■外交
鳩山「小沢さんは国連至上主義。私は国連中心主義。武力行使には歯止めをかけるべき一線がある。」
岡田「武力行使は国連決議があっても認められない。9条から外れてしまう。ここは小沢さんと違う。武力行使に至らない範囲では、もっと広範に国際貢献したほうがいい」
http://www.mynewsjapan.com/blog/masa
コメント:
ボクは「右の真ん中」あたりだな。
▲このページのTOPへ HOME > 政治・選挙・NHK64掲示板
フォローアップ: