http://netplus.nikkei.co.jp/forum/kosaten/t_474/e_1870.php

民主党の小沢一郎代表の辞任表明は、衆院解散・総選挙をにらんだ小沢氏の一世一代の決断といえる。西松建設からの違法献金事件を巡る自身の公設秘書の逮捕、起訴が民主党にもたらした負のイメージをぬぐい去り、次の総選挙では同党に有利な情勢になったとみている。 　小沢氏はこれまで、強力なリーダーシップで寄り合い所帯の同党を率いてきた。ところが11日の記者会見では「挙党一致」「みんなで決めたことを守らないといけない」など、これまでにはない発言が目立った。 　小沢氏はもともと説明が苦手な政治家だ。次期衆院選が迫り時間的な余裕がなくなっている状況で、民主党が政権を握るには、代表を辞任するしかないと考えたのだろう。十分な説明で国民や党内の理解を得ようとせず、辞任を選んだことは、小沢氏らしい判断といえる。 ■菅氏の対応に注目 　とはいえ、代表の交代で民主党内の結束という課題が解消されたわけではない。指導力、調整力に加えて国民への説明能力というリーダーの条件をすべて満たす人がなかなか見当たらない中で、党内が後任の代表選びで混乱しないか注目している。特に代表への返り咲きに意欲を持つとされる菅直人代表代行の対応をみたい。 　小沢氏の辞任が次期衆院選の時期を早めるかなど、与える影響は見通せない。ただ麻生太郎首相は今後、民主党代表選の時期や行方をにらみながら、衆院選の時期を探ることになるだろう。

　

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