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http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/2009-05.html#20090511
小沢民主党代表が辞任を表明しました。余裕すらある会見には、幾つかの複線もあります。小沢氏は健康面に不安があり、首相の座は元々無理と見ています。仮に小沢氏が首相になって、野党が追い込みたければ委員会に連日引っ張り出せば良いのです。すぐにギブアップ、休憩、欠席などが起こり、集中審議などの強行日程が組めなくなり、政権運営に行き詰まります。
院政を布きたい小沢氏は選対か、党執行部が最も望むべきポジションです。党内に目配せする必要からも、外交や国対に忙殺される首相より、党の重鎮が良いと考えるはずです。離党や議員辞職などの質問もあったようですが、これまでの主張からもそれはないでしょう。
幾つかのメディアの世論調査を見ると、面白い傾向もあります。政党支持では一部民主が自民より高いものもあり、民主党の党勢は然程落ちていません。一方で麻生内閣の支持は30%に乗せるものもあり、麻生、小沢で首相に相応しい人物を聞くと、ダブルスコアで麻生氏に軍配が上がります。
党勢と党首への支持が合致していない。これで考えられる理由は一つ、麻生政権への支持は小沢批判票を取り込んだものであり、与党の政策への評価は高くないということです。実際、麻生政権への支持の理由として高いのが自公政権の首相だから、との理由が主流となっています。一方で不支持の理由は、政策面や人柄へのものが多く、底流では麻生氏に対する不満が渦巻いている状況も窺えます。反小沢票の動きが止まると、麻生政権への支持率も読み難くなるでしょう。
タイミング的には13日党首討論、その後の補正予算案の採決があり、補正予算を通すと言明する麻生政権では、早くて7月解散です。サプライズ辞任で風を起こすより、追い込まれ辞任より今、ということです。代表選も示唆しましたが、これでしばらく国民の目を民主党に向かせ、また参院審議が伸びても理由が出来たことになります。党代表選、都議選、衆院選、選挙戦術に聡い小沢氏の日程の組み方がここに見えます。
また自分の支持を落とした方が、後任に引き継ぐ点でも有利、という判断もあったのでしょう。下手に国会会期中に辞任し、国会を経ると新代表の査定が低くなる可能性もある。新代表就任後、即選挙という形を昨年の自民党、麻生政権誕生時に描いていたはずですが、それがそっくりそのまま民主党に移った形になります。ナゼこの時期?ではなく、辞任するならこの時期が最良なのでしょう。
これだけ小沢氏への不支持が高いので、次期代表は誰がなっても就任効果が出ます。麻生VS小沢の構図で選挙戦、それが与党にとって望ましい形であり、今回の動きによる痛みは与党の方が大きくなります。党首討論を逃げたという意見もありますが、麻生氏が下手に責めると誣告罪の可能性があり、そうした機微を踏まえた討論が可能かどうか?それが今回の焦点と見ていましたので、痛み別けの部分も有りそうです。
今後の与党の動きも活発になるでしょう。小沢氏の秘書の公判開始を早め、敵失をアピールすることも有り得ます。ただ今回の一連の動き、小沢氏は党内の調査も先延ばしし、党首討論をセットすることで補正予算の採決日程を限定させた、その上の辞任を読み切れなかった点も、与党にとっては痛いところでしょう。与党がこれを上回るサプライズを出すのは、容易ではないのでしょうね。
★いずれにせよ、これからの民主党はメディアとの戦いも激戦になることを覚悟しなければならないだろう。
次期代表がどこまで筋を通せるだろうか。
あまりよい展望は描けないのだが。
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