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2009年5月10日 (日)
森田健作氏を告発する会が署名活動を展開
「カナダde日本語」様には、拙著『知られざる真実−勾留地にて−』について、「Aobadai Blog」様の記述をご紹介賜り、また、ありがたいお言葉を賜りまして誠にありがとうございました。心よりお礼申し上げます。
知られざる真実―勾留地にて―
著者:植草 一秀
販売元:イプシロン出版企画
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また、「チラシの裏」様には、これまで継続して拙著に対する温かな励ましのお言葉を含めて、意義深い記事を掲載し続けておられますことに、敬意を表します。マスメディアに汚染された日本の情報空間を洗浄できるのは、優れたネット情報だけであると思われます。
小沢氏秘書が不当な理由で突然逮捕されたにもかかわらず、マスメディアが摘発事案の正当性を論じることもせずに、小沢氏辞任を要求する小沢氏攻撃報道を土石流のように展開する。詳細な情報を持たない国民は、マスメディアの情報操作に少なからず誘導されてしまう。
国民の判断が、歪んだ情報操作によって歪められ、その延長上で国政選挙が実施されたのでは、政治が歪められる。「民主主義の危機」が日本を覆っている。
「Aobadai Blog」様が指摘されるように、マスメディアの堕落が日本の危機をもたらしている。民主党は党をあげて政治権力の横暴に立ち向かわねばならぬところ、逆に民主党がマスメディアの情報撹乱に翻弄(ほんろう)されているように見える。
マスメディアは民主党内の反党分子の声を増幅して報道する。民主党内の前原誠司氏、仙谷由人氏、小宮山洋子氏などのグループは、もとより反小沢代表派の議員である。政治謀略の機に乗じて党内クーデターに走っている。「さもしい」人々と言わねばならない。
民主党支持者の多数が小沢氏続投を支持している。党代表を支持できず、政治謀略に加担したいのなら、民主党を離脱して新党を結成するか、自民党と合流すればよい。客観的なデータは、小沢代表、民主党よりも、自民党の方がはるかに金権体質に汚染されていることを示している。
政治献金の全面禁止で「政治とカネ」の問題に明確な姿勢を示すとの小沢代表のスタンスは極めて分かりやすい。
仙谷氏は日銀幹部人事で財務省からの天下りに反対の意向を示していたにもかかわらず、副総裁人事の最終局面で財務省元財務官の渡部博史氏の副総裁就任容認に転じた。小沢代表の足元をすくうことが狙いであったと見られる。小沢氏に対する辞任要求は私的な利害に基づく行動であると断じざるを得ない。
総選挙を目前にしたこの時期に、国民の前に明らかになった事実は、
@警察・検察権力が政治権力に支配され、政治目的で行動する現実が存在すること
Aマスメディアが中立公平の立場から離れて、政治権力の目的に沿って情報を操作し、世論操作活動を実行すること
B政治権力が総選挙に合わせて、「買収行為」と言わざるをえない「利益誘導」の政策をあからさまに展開すること
などである。
私が拙著『知られざる真実−勾留地にて−』で伝えようとしたのは、まさにこうした日本政治の現実だった。
警察・検察の判断がいかに不透明で、恣意的なものであるかが、いくつかの事例によって明らかになりつつある。
刑を執行され、刑期が完了したのちに冤罪の事実が判明した事例も表面化した。多くの冤罪事件が水面下に隠れている。
他方で、明らかに罪を犯しているケースであるのに、警察、検察の「裁量」、「恣意」によって無罪放免とされることが存在することも明らかになった。ここに「天下り」を含む警察、検察の巨大利権の源泉がある。
フランス人権宣言が明記するように、もっとも根源的な基本的人権に介入する刑事手続きにおいては、「法律が明確であり」、「手続きが明確に定められその運用が厳正に行われ」、「すべての人に平等に適用される」ことが不可欠である。
@明確な法規定=罪刑法定主義、ADue Process of Lawの厳正な適用、B法の下の平等、が満たされなければならない。現実には、無実の人間が政治目的で罪を着せられ、罪を犯しているのに政治的背景で無罪放免される事例が続発している。警察・検察の根源的な問題に国民の目が振り向けさせられた点では、小沢氏の秘書逮捕は意義を有するのかも知れない。
(参考)フランス人権宣言(1789年)第6条
第6条(一般意思の表明としての法律、市民の立法参加権)
「法律は、一般意思の表明である。すべての市民は、みずから、またはその代表者によって、その形成に参与する権利をもつ。法律は、保護を与える場合にも、処罰を加える場合にも、すべての者に対して同一でなければならない。すべての市民は、法律の前に平等であるから、その能力にしたがって、かつ、その徳行と才能以外の差別なしに、等しく、すべての位階、地位および公職に就くことができる。」
また、「罪刑法定主義」は、
「ある行為を犯罪として処罰するためには、立法府が制定する法令(議会制定法を中心とする法体系)において、犯罪とされる行為の内容、及びそれに対して科される刑罰を予め、明確に規定しておかなければならないとする原則のことをいう。
公権力が恣意的な刑罰を科すことを防止して、国民の権利と自由を保障することを目的とする。事前に法令で罪となる行為と刑罰が規定されていなければ処罰されない、という原則である。」
(ここまで参考)
民主党が第三者委員会を設置して西松建設事件を調査しているが、法務省を含む行政当局は政治資金規正法の運用について、明確な見解を示さない。
小沢氏の政治資金管理団体は政治献金を行なった「寄付行為者」の名称を収支報告書に記載した。政治資金規正法第12条は、「寄付をした者」を記載することを求めており、資金拠出者の記載を求めていない。
法律の条文を忠実に読む限り、「寄付行為者」を記載することが政治資金規正法の求めている行為である。小沢代表の公設第一秘書の大久保隆規氏は、法律の条文に忠実な事務処理を行なっただけにすぎない。
第三者委員会が、総務省の担当部署ならびに法務省当局に、この条文の運用に関する解釈について再三質問しているのにかかわらず、行政当局は明確な回答を示さない。これでは市民生活は成り立たない。
すべてが警察、検察当局の裁量で決定されるのなら、市民はいつでも逮捕されたり、摘発されたりしてしまうことになる。
森田健作氏こと鈴木栄治氏に対して千葉県の有権者が刑事告発した。告発の理由は政治資金規正法違反容疑と公職選挙法違反容疑だ。
公職選挙法第235条には以下の規定が定められている。
(虚偽事項の公表罪)
第235条 当選を得又は得させる目的をもつて公職の候補者若しくは公職の候補者となろうとする者の身分、職業若しくは経歴、その者の政党その他の団体への所属、その者に係る候補者届出政党の候補者の届出、その者に係る参議院名簿届出政党等の届出又はその者に対する人若しくは政党その他の団体の推薦若しくは支持に関し虚偽の事項を公にした者は、2年以下の禁錮又は30万円以下の罰金に処する。
千葉県知事に当選した森田健作氏こと鈴木栄治氏は、自民党籍を有し、自民党政党支部長の職位に就いたまま、県知事選挙を戦った。
森田健作氏は「完全無所属」を謳い文句に選挙戦を戦った。
「完全無所属」の意味は、既成政党とまったく関わりを持たない「まったくしがらみのない」候補ということだ。森田氏は既成政党とかかわりのない候補であることをアピールして選挙を戦った。
最も重要なのは、公職選挙法第235条が何を規定しているのかである。
もう一度、公職選挙法の条文を確認してみる。条文は以下の通りだ。
「当選を得又は得させる目的をもつて公職の候補者若しくは公職の候補者となろうとする者の身分、職業若しくは経歴、その者の政党その他の団体への所属、その者に係る候補者届出政党の候補者の届出、その者に係る参議院名簿届出政党等の届出又はその者に対する人若しくは政党その他の団体の推薦若しくは支持に関し虚偽の事項を公にした者は、2年以下の禁錮又は30万円以下の罰金に処する。」
太字部分を原文に即して考える必要がある。
森田氏が「当選を得る」目的をもって「虚偽の事項」である「完全無所属」の表現を用いたことは明らかである。
森田氏は「政党と関わりのある無所属候補」と対比させる意味をもって、自分自身を「完全無所属」の候補であると有権者に訴えた。
森田氏が選挙期間中に配布したチラシ下段には次の表現がある。
「3月29日は政党より千葉県民第一の候補者に投票しよう!」
法律の条文解釈においては、「一般読者の普通の注意と読み方を基準として解釈した意味内容」が基準とされる必要がある。森田氏の行動をこの基準に照らしてみれば、公職選挙法に抵触することは明らかである。森田氏は「当選を得る目的」で、「完全無所属」との虚偽事項を公表したのである。
「森田健作氏を告発する会」では、現在、署名活動を実施している。法律の適正な運用を確保するには、より多くの国民が行動を起こす必要がある。国民が行動を示さないと法律が適正に運用されないのはおかしなことだが、おかしな現実が存在する以上、その現実を踏まえて行動しなければならないだろう。
森田氏の政治団体については、政治資金管理団体を含め、政党支部、「元気モリモリ、千葉を日本一にしようの会」の三つがすべて、同一の所在地にあることも明らかにされている。
2004年から2007年にかけての4年間の資金収支をみると、自民党政党支部で受け入れた資金が、そのまま森田氏の資金管理団体に移されているように見える。
法律の運用を委ねられている検察当局が、この問題についてもまた、政治的背景によってその運用を歪めるなら、警察・検察に対する不信は修復不能な状況に追い込まれることになるだろう。
その場合には、警察、検察の大粛清が政権交代後に実行されることになるだろう。
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