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2009年4月29日 (水)
民主党内反党分子「賊軍」を排除すべし
民主党内の小沢代表下ろしの動きが嘆かわしい。
総選挙を前に、民主党が団結し、政権交代実現に向けて邁進しなければならない局面で、民主党内政治が噴出している。
小沢氏の辞任を求めている議員は、もとより反小沢派の議員である。3月3日の小沢氏秘書の不当逮捕以来、政官業外電=悪徳ペンタゴンの既得権益勢力は、利権維持を目的に、最大の政敵である小沢一郎民主党代表を失脚させようと、総攻撃を仕掛けてきた。
民主党内反小沢派議員は、この機に乗じて小沢代表下ろしの行動を本格化させている。政権交代を求めて民主党を支持する国民が完全に置き去りにされている。
「カナダde日本語」様が小沢代表の力強い記者会見の模様を伝えて下さった。『月刊日本』2009年5月号の特集「これは政治謀略だ!」を紹介下さった。拙稿「権力の狙いは既得権益の死守だ」と併せてご高覧賜りたい。
民主党議議員がこのような行動を示せば、悪徳ペンタゴンに利用されるだけだ。民主党内反党分子はそのことも計算のなかに入れて行動している。政治の世界に権謀術数が渦巻くのは当然かも知れないが、あまりにも見苦しい、醜悪(しゅうあく)な姿だ。
これらの反党分子に対しては、次期総選挙での落選推進運動を展開する必要があるだろう。
民主党最高顧問の渡部恒三氏、仙谷由人氏、前原誠司氏、枝野幸男氏などは、もとより反小沢代表派の議員である。昨年秋の民主党代表選に際しても、小沢氏の代表無投票三選に反対の意向を示していた。
民主党がいま、最も重視すべきことは、総選挙を目前に控えて、政権交代実現を求める民主党支持者の声にどう答えるのかである。民主党は2005年9月の郵政民営化選挙に際し、岡田克也代表指揮の下で、大敗を喫した。
私は総選挙に際し、岡田代表に、「セーフティネット重視、天下り根絶、対米隷属からの脱却」を前面に掲げて闘うべきだと提言した。小泉自民党は「郵政民営化」を掲げ、大勝した。民主党のテレビCMは「日本をあきらめない」と、意味が不明確なものだった。
その後、代表に就任したのが前原誠司氏である。2006年の年初、小泉政権は窮地に追い込まれた。郵政選挙で小泉政権が全面支援した堀江貴文氏が証券取引法違反容疑で逮捕された。再開された米国からの輸入牛肉に危険部位が混入していた。耐震構造偽装問題が表面化した。防衛施設庁の汚職問題が表面化した。
民主党が攻勢に転じる局面だったが、偽メール問題が表面化して前原氏は代表辞任に追い込まれた。民主党は解党の危機に直面した。
この局面で2006年4月に民主党代表に就任したのが小沢一郎氏である。代表就任直後の千葉7区衆院補選で民主党候補が奇跡的な逆転勝利を収めた。民主党の反転攻勢はこの衆院補選から始まった。
2007年7月の参議院選挙で民主党は大勝し、参議院第1党の地位を獲得した。参議院では野党が過半数を確保し、自民党独裁政治に重いくさびを打ち込んだ。
次期総選挙で野党が勝利すれば、政権交代が実現する。2006年の解党寸前の状況から、政権交代実現まであと一歩の地点まで民主党を誘導したのは小沢一郎民主党代表である。
この実績を十分に踏まえる必要がある。2007年秋の大連立構想に小沢代表が乗りかかったことは批判されるべきだろう。しかし、この時点で小沢代表は辞意を表明し、党から慰留されて代表の地位に留まった。小沢氏が代表の地位にしがみついたわけではない。この問題を理由に、いま小沢代表の辞任を求めるのは筋違いである。
今回の騒動の原因が小沢代表にあるのなら小沢代表に辞任を要求するのも正当である。しかし、今回の騒動は小沢氏に責任があるのもではなく、明らかな「政治謀略」である。小沢代表の資金管理団体は法律に則った適正な事務処理を行なっていた。小沢氏の資金管理団体が摘発されるなら、10名以上の自民党議員の資金管理団体も摘発されなければ筋が通らないが、問題は自民党議員には波及していない。
白川勝彦氏が指摘するように、「政敵を検察、警察権力を使って追い落とそうとする卑劣な行為」が実行されたのである。民主党は党をあげて、この卑劣な政治謀略に立ち向かわねばならない局面だ。
麻生政権がこのような卑劣な手段に打って出たのは、悪徳ペンタゴンの巨大利権、政治利権を死守するためである。
@巨大な企業献金と結びつく大資本と政治の癒着
A巨大な天下り利権を死守しようとする官僚機構と政治の癒着
B巨大な利権を獲得してきた米国資本と政治の癒着
を日本政治から一掃し、国民本位の政治を構築するには、「悪徳ペンタゴン」との闘いに勝利しなければならないのだ。
「悪徳ペンタゴン」が小沢代表下ろしに血道をあげているのは、小沢氏が「悪徳ペンタゴン」の最大の脅威だからである。「悪徳ペンタゴン」は民主党のなかにまで手を突っ込み、御用メディアに民主党内部の反小沢勢力の動向を大きく報道させ、なんとしても小沢氏を代表の座から引きずり降ろそうとしている。
「小沢氏が辞任して岡田氏などが代表に就任することが自民党にとっての脅威」だとされるが、もし、この話が真実なら、自民党が小沢代表辞任に執着するはずがない。
小沢代表を中心とする民主党執行部は、「国民本位の政権を樹立して「悪徳ペンタゴン」の利権政治根絶」を阻止しようとする「悪徳ペンタゴン」の手先が、民主党内部にも存在することを明確に認識するべきだ。
「政治謀略」に屈服することは許されない。「政治謀略」に屈服することは「政治謀略」を容認することを意味し、「政治謀略」を助長するものだ。
「政治謀略」は「テロ」と同類のものだ。「テロ」の要求に屈服することは、「テロ」を容認し、「テロ」を助長するものである。
小沢代表は4月29日のメーデー中央大会であいさつした。
「政権交代で国民の側に立った新政権をつくる。自分自身の身が果てるまで、あらゆる障害を乗り越えて使命を達成する」と述べ、衆院選での政権交代にあらためて強い意欲を示した。
小沢氏は民主党内反党分子と闘う腹を固めたのではないか。小沢氏が国民本位の政権を樹立するために全身全霊を尽くすことを表明したとするなら、正統性は小沢氏の側にある。国民の利益、民主党支持者の意向に背を向ける民主党内反党分子に錦の御旗はない。彼らは「賊軍」である。
企業献金についても、即時全面禁止を掲げる小沢代表の主張に正当性がある。民主党は「企業献金の全面禁止」、「天下りの全面禁止」、「消費税大増税の阻止」の旗を大きく掲げて、総選挙勝利に向けて全力を投入するべき局面だ。
民主党内反党分子の行動はあまりにも見苦しい。これらの反党分子の最大の罪は、これらの人々が政権交代を希求する民主党支持者に対する背信行為を演じていることだ。
小沢代表には、よこしまな反党分子の撹乱に負けず、国民本位の政権樹立を求める民主党支持者の切実な声にしっかりと耳を傾けて、代表の地位にとどまり、政権交代実現まで民主党を率いていただきたい。
マスメディアと民主党内反党分子の声は、「悪徳ペンタゴン」が陰で糸を引く「謀略の声」である。「政治謀略」との闘いは持続している。「悪徳ペンタゴン」の利権死守に向けての執念はすさまじい。小沢代表はそこまで「悪徳ペンタゴン」にとっての脅威と認識されている。
政権交代を希求する民主党支持者が小沢代表失脚工作を、体を張って阻止しなければならない。
次期総選挙の投票日には、いまと逆の風が吹くはずだ。小沢代表には、今しばらく残存する、よこしまな風を強い意志ではねのけていただきたい。
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