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これまでの、あらすじ
「小沢氏は首相の資格はない」 民主第三者委でカーティス米教授が酷評(産経)
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090424/stt0904241217004-n1.htm
「説明不足、首相の資格なし」=カーティス教授が小沢氏を酷評(時事)
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2009042400336
↓
小沢代表に「説明責任」を求めている皆様へ(ラ・ターシュに魅せられて)【歪められたカーティス発言】 旅烏
http://www.asyura2.com/09/senkyo62/msg/242.html
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カーティス教授は、「小沢氏に国民とのコミュニケーション能力がない」とは全く言っていない JAXVN
http://www.asyura2.com/09/senkyo62/msg/247.html
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政治資金問題を巡る政治・検察・報道のあり方に関する第三者員会・有識者墾―カーティス氏との意見交換会速記録
http://www.asyura2.com/09/senkyo62/msg/346.html
↑
どうやら、旅烏氏、JAXVN氏の指摘は正しかったようだ。
カーティス氏は郷原さんと同じく、バランスのいい見方をしているようだ。
民主党の説明責任も批判しているが、同時に自民党、検察、マスコミもちゃんと批判している。
こうなると、新聞記事の見出しの付け方はやや疑問である。
「小沢氏は首相の資格はない」「説明不足、首相の資格なし」とあるが、
いちばん最初のところで、確かに
>続投するだけでは、国民に対する説明責任は果たしていないと思う。
と書いてあるのだが、
「資格」「コミュニケーション」という単語が出てくるは、その先の段落だ。
>私は40年以上前から日本の政治を観察、研究していますが、今の日本は昔のように、政党に属する代議士の支持さえあればいいという時代ではない。国民とのコミュニケーション能力がない人は、総理大臣になる資格がないと言っていいと思う。口下手な人は、選挙参謀はともかくとしてトップリーダーにふさわしくない。それは今の、民主党だけではなくて、自民党の問題でもある。
ここでは、小沢代表のおの字もない。「私は40年以上前から日本の政治を観察、研究していますが」と話のランクが切り上げられていることと、「自民党の問題でもある。」とあることから、小沢代表を含めた政治全般の話を言っているものと思われる。
次の段落も、
>一方、政党の責任は、
というふうに始まって、小沢代表の責任に言及して「非常に残念」としているが、やはり小沢氏や民主党を含めた「政党の責任」全般の話である。
これだけだと、まあ、マスコミの取り上げ方も、そこまで間違ってはいないか、と思わせるが、そうでもない。
カーティスの本領はここからだった・・・。
>検察については、未だに行うべき説明責任を果たしていない。なぜ、ああいったタイミングで、政治資金規正法のどちらかというと形式犯で、総理大臣になりうるかもしれない人の秘書を逮捕したのか、十分な説明責任が果たされていない。検察が摘発することによって政治的な影響が非常に大きい場合には、やはりそれに対してもっと丁寧な説明をする必要があると思う。にも関わらず、一方的な、法律上こういう権限が検察にあるという説明だけでは通らない。記者会見を開いて厳しい質問を受けて、なぜこのタイミングでこの人だけを逮捕したのか、次の選挙に大きな影響を与えかねないにも関わらず、どうして逮捕したのかを説明しなければならない。これは徹底的にマスコミが追求すべきことである。
>民主主義国家にとって非常に危険だと思っている。
検察批判、全面展開(^^;)
だがそれだけではない。
真に特筆すべき箇所は、次である。
>最後に、これに関する日本のマスコミの取り上げ方、対応の仕方は、問題が大きいというか、気になるところがある。日本には、本来あるべきものではない記者クラブ制度があって、検察の記者クラブの人たちは検察に対して厳しい質問をせず、検察の出先機関のように検察がリークしたことを事実として新聞に載せて、世論を操縦しているような状態であり、検察の狙いのために利用されている。これに対して日本のマスコミは反省すべきだと思う。若い新聞記者は、自分のジャーナリストとしてのPrincipleに基づいて、勇気を出して客観的な立場から特に国家権力を持っている検察には厳しく追求する。そういう気持ちがなければ本当のジャーナリストの資格はない。
なんと、ここで記者クラブ批判が来てしまった。(!)マスコミの取り上げ方が少し変だったのはこれが原因かもしれない。
そして、こうまとめている。
>以上のように、民主党、小沢代表、検察、マスコミ、いずれの対応を見てもこんなに日本にとって嫌な事件はないのではと、呆れている。
>(小沢代表の説明責任は)納得がいくような答えができれば支持は復活するだろうし、納得できない答えしかできないのであればやめるべきである。
ふむ。冷静な意見であろう。
ここから質疑である。
>(元検事の堀田氏が全く逆の、「検察に説明責任はない」という論文を書いていることについて)
(カーティス氏)−まず、堀田氏の論文は、一応反論という形で書いたけれども反論になっていない。私が言わんとしたことへの反論ではない。繰り返しになるが、私は、「検察が大久保氏を逮捕したことは政治的な影響が大きいため、どうしてこのような形式犯違反で逮捕したのか」と書いたのだけれども、堀田氏は、ただ、「検察には説明する必要はない。検察は法的に正しいことをした」ということだけなので、反論にならない。
堀田氏ってこないだ出てた、うさんくさい奴のことだね(^^;)
>(カーティス氏)日本の記者クラブ制度の問題は、担当している官庁や派閥政治家に使われている面が大きすぎる。日本だから、一人が厳しい質問をしたりすると村八分にされて、やりにくくなる、そういうプレッシャーの中でやっているから、記者クラブ制度の廃止も含めて、日本のマスコミが反省した方がいいと思う。日本新聞協会が中心になって主体的に日本のマスコミが記者クラブを作っているという建前になっているが、それは建前論に過ぎず、記者クラブの方がクラブ本来のメンバーではない人が来てもいいと言っても、検察は断る。なぜそのことが新聞のトップに来ないのか。検察が日本の言論の自由を束縛しているというとんでもないことについて、なぜそれを取り上げないのか。マスコミの皆さんの問題だと思っている。
>マスコミのものの考え方も、55年体制からまだ脱皮していない。小沢代表だけではなくて、マスコミも政治記者も古い構造の中でやっているということが、そろそろ日本でもっと問題視して改革するべきだと思う。
と、さらにマスコミ批判。
>(カーティス氏)−郷原委員が心配していることは非常に良く分かる。小沢代表のことばかり責めると、検察の思っているとおりに検察に対する批判が消えてしまうことになるという危険性はあると思う。
>国民もマスコミも検察も、意識を変える、そういうきっかけになればいいなと思っている。
ここまで読めば、冒頭の「小沢氏は首相の資格はない」は、やはり違和感が残る。
分量だけなら、マスコミ批判のほうが多いくらいである。
正しくは「小沢氏も検察もマスコミも意識を変えるべき」といったところか。
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