★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK62 > 110.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
http://igajin.blog.so-net.ne.jp/2009-04-20
4月20日(月) 市長選の結果に示されている現状打破への願い
昨日の日曜日、地方の首長選で興味深い事実が示されました。現状打破への願いがかくも大きなものとなり、政治と行政を変えたいという思いがマグマのようになって地表近くまで盛り上がってきているのではないでしょうか
昨19日、全国で19市長選が投開票され、12市のうち6市で現職の落選が相次ぎました。25市長選が投開票された12日も9市で現職が敗れており、政治の現状に対する不満の広がりをうかがうことができます。
青森市では自民、公明が事実上支援した現職が敗れ、社民党と共産党が支援していた元青森県議の鹿内博候補が当選し、長年の自公政権支配に終止符を打ちました。茨城県筑西市長選でも、元市議会議長の吉沢範夫候補が、自民党と公明党が推薦していた現職の冨山省三候補を破って初当選しました。
長崎県西海市でも自公推薦の現職が落選し、無所属新人で元市議の田中隆一候補が当選しています。兵庫県の宝塚市長選では、社民党と共産党が支援した元社民党衆院議員の中川智子候補が当選し、石巻市長選でも元石巻専修大教授の亀山紘候補が初当選し、公明党推薦の現職の土井喜美夫候補を破っています。
これらの結果には、注目すべき点が二つあります。
一つは、これまでの地方選挙のパターンが崩れてきているということです。自民・公明に民主党なども加わって「総与党体制」ができ上がり、それをバックにした現職に対して異議申し立てという形で共産党が「大義名分」的に候補者を立てるというパターンが、これまで多くありました。
このような選挙も、無意味だったというわけではありません。少なくとも、対立候補を立てて選択肢を提供し、選挙を成立させたということでは、大きな意義があったと思います。
しかし、実質的な政治的競争の機会を提供するという点では不十分だったことも事実です。国政で対立していた野党が加わって「総与党」と言われるような体制が作られてしまっていたからです。民主党の側からこれを壊したのは小沢代表であり、そのリーダーシップは正当に評価されなければならないでしょう。
もう一つは、現職に対して対立候補が果敢に挑戦しただけでなく、当選を勝ち取った例が多く出てきたということです。このような形で、現職に挑戦しようという候補者が出てきたという点を、まず、評価したいと思います。
それだけでなく、このような候補者を当選させるだけの支持の広がりがありました。現職への挑戦も、それを当選させたという事実も、地方の現実がいかに多くの問題を抱えるようになってきているか、ということの証左でしょう。
「このままではいけない。何とかしなければ」という思いが、それだけの広がりを獲得し始めているということでもあります。ここに、現状打破に向けての願いや熱い思いが示されているといって良いでしょう。
このような形で現状打破の願いが盛り上がってきているときだからこそ、小沢さんの進退が大きな焦点となってしまうのです。野党第一党としての民主党は、この願いを受け止める受け皿としての大きな使命を担っているからです。
世の中には、小沢さんの味方をするような振りをして、事実上、民主党の足を引っ張る「隠れ政権交代阻止派」もたくさんいます。しかし、小沢さん自身が言っているように、「政権交代のためにどうするのがプラスなのか」という点から、全ては発想するべきでしょう。
そうすることこそが、現状打破を求めている国民の願いに答えることになるのではないでしょうか。いくら目の前に総理の椅子がぶら下がっているからと言って、保身を優先するべきではありません。
なお、今日の『毎日新聞』のコラム「風知草」で、専門編集委員の山田孝男さんが、「同じ説明なら無意味だ」と題して、次のように書かれていました。私も、山田さんのご意見に同感です。
……小沢に依存するあまり、皆が口をつぐみ、小沢に取って代わろうというリーダーが一人として現れない。この停滞から民主党は抜け出せるのか。
小沢が遊説でこれまでと同じ説明を繰り返しても国民は納得せず、むしろダメージが広がるだろう。……
▲このページのTOPへ HOME > 政治・選挙・NHK62掲示板
フォローアップ: