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海賊法案に反対し4月22日(水)から国会前座り込み開始―三上 治(ちきゅう座)
http://www.asyura2.com/09/senkyo61/msg/887.html
投稿者 クマのプーさん 日時 2009 年 4 月 19 日 22:02:23: twUjz/PjYItws
 

http://chikyuza.net/modules/news3/article.php?storyid=600

<09.04.19>『通信録』09年4月―

海賊法案に反対し4月22日(水)から国会前座り込み開始<三上 治>


■麻生内閣の支持率が上昇しているらしい。機嫌を取り直した太郎さんはまた、バーに出掛ていると伝えられている。バーのお好きな御仁ということでこんなことはどうでもいいのだが、気になるのは麻生の人気回復が北朝鮮のミサイル発射を契機にしているという報道だ。ある程度は推察していたことであるが、僕は安倍晋三が拉致問題やミサイル問題で北朝鮮に対する強硬策を主張し、党の内外で人気を博したことを想起する。かつてユーゴのミロシビッチ大統領が軍事強硬策で政治権力基盤を強化し,旧ユーゴ地域での民族的・宗教的紛争を泥沼化したことも思い出す。あの、ブッシュ大統領のことを付け加えてもいいのかもしれない。
■政府や政党がその政治的人気を獲得する手段として戦争(心理的なものも含めて)や軍事を利用することはよく見られることであるが、これほど始末の悪いものはない。政治家は直ぐに姿をくらませるが、一旦はじまった戦争は簡単に終わらないし、そのもたらされた惨禍は長く残る。戦後の日本はあの戦争がもたらし惨禍の国民的記憶が政治家たちにこのような政治行為をとることを自制させてきた。国民の監視の目もそれなりに働いていた。しかし、戦争の記憶のない人たちが多数になり、政治も戦争経験のない部分が中枢を占めるようになった今、恥ずかしげもなく戦争や軍事を使う政治家が出てきた。安倍はその典型であったが、麻生はその後継者である。このような現象は日本が普通の国家に近づいていることであるが、それは誇るべきことではなく、戦争を通して得た国民的遺産の喪失を意味する悲しむべきことである。
■ソマリア沖の海賊出没に対して政府は大義名分での苦労はいらないとばかり、自衛艦の派遣に飛びついた。国際的警察行動なら、国民の反発も少ないだろうというわけだ。その名目で実際は武器の使用基準を緩和し、本格的な軍事行動への道を開こうとしているのだ。自衛隊には機会あれば軍事行動を展開し経験と発言の強化を狙っている幹部連中が少なくはない。田母神元空幕僚長の言動はそれを示している。彼は特殊な存在ではなく、自衛隊のある種の傾向とみなければならない。戦争はある日やつてくるのではない。こんな風になし崩し的に進むのだ。だから、これに抗する道はたやすくはない。僕らは細い道でもそれを切らさず抗いを続けなければならない。
■4月22日(金)10時 海賊法案に反対する国会前座り込み行動の開始。国会前座り込みも困難を増すがこういう時期だから、軽やかに粘り強くやろうじゃないか。 

9条改憲阻止の会 連帯・共同ニュース4月15日 第11号から転載

〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://www.chikyuza.net/
〔comment518b:090419〕


 ☆     ☆     ☆     ☆     ☆

展望室から見渡しながら思うこと


少し気分のいいときは散歩の足を三軒茶屋にまでのばす。そして、駅前のキャロットタワーの展望室による。26階がそうなのだが、冬の晴れた日などは富士山も見えなかなかの景観である。さすがに春は霞でもやっている日が多い。そういえば、最近の政治もいろいろのバイアスがかかっていて政権交代をめぐる選挙が近いというのに不透明感が増すばかりであるように思う。

日本の政治というか進路を考える場合に選挙において政権交代が実現するかどうかは重要と思うが、その論点というか政策上の対決点はぼやかされていく一方のような気がする。ここにはぼやかすことで政権交代劇に対応する有形無形の力が動いている。検察の小沢一郎秘書逮捕はその一つである。北朝鮮のミサイル発射に伴う騒動もそうであるといえる。無定見な財政出動というバラマキ政策もそれに加えてもいいのかもしれない。

僕らが今、今の日本の政治に必要な進路というか、構想を語ることで、不透明化の進む政治状況に抗するとしたら,何を提示できるか。一つは外交や安全保障の領域で日本はアメリカとの距離を取ることを進めることだ。この中心はアフガニスタン問題と「反テロ」対応である。かつて小泉元首相が北朝鮮のミサイル発射の脅威感を利用して、日本の自衛隊の海外派兵を進めた道を再び演じるかどうかだ。ソマリア沖の自衛艦の派遣はその前哨である。二つ目は、日本の国家や政治の運営において、官僚主導型の政治から議会中心の政治(議院内閣制のより実質化)である。検察官は政治家を見下し、自分たちが正義の使者のように思っているとよく言われるが、官僚たちの巻き返しの総意として小沢一郎事件を見ればここに大きな問題がある事は明瞭である。自衛隊の官僚体制としての自立化と権限拡大の動きも射程において考えれば、国家や政治の運営の領域での権力のあり方は重要であり、政権交代の課題はそこにある。三つめは社会政策の領域の問題である。麻生内閣は無定見のバラマキ政策を取るだけで景気問題を社会の改革の政策にする考えがない。景気対策や社会的救済策は似たりよったりになるが、それが次の社会の構想とどう結びついているかが重要である。僕らは「もう一つの世界」という構想の中で、さしあたり国民生活重視の政策を望んでいる。一見、見分けのつきにくい政策の背後にあるものを読みとらなければならぬ。不透明化の動きに抗する努力の必要な時期である。
(2009年4月11日)

(原文では国の下のアンダーラインは点線です。―編集部。)

〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://www.chikyuza.net/
〔comment518a:090412〕

 

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