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森田知事:「無所属」問題 違法性なし、力説 寄付は480万円返還 /千葉
森田健作知事は16日の定例会見で、自民党支部代表を務めながら知事選で「完全無所属」を名乗り、公職選挙法違反(虚偽事項の公表)などで告発されたことについて、「立候補を正式に表明した時から支部の解散を指示し、政党から選挙資金や組織的支援はなかった」と述べ、法律上も道義上も問題はないとの認識を示した。「有権者の一部に誤解を与えた」との声があることについては「そういうことがあったら残念だ」と述べた。【森有正、倉田陶子】
やや上気した表情で会見場に現れた森田知事は、最初に告発に対する正式コメントを記した紙を広げ、読み上げた。質問が政党支部問題に及ぶと、時折険しい表情を浮かべた。
読み上げたコメントの中で、無所属を名乗ったことについて「政党の公認や推薦を受けておらず『所属党派証明書』をもらっていないので、立候補届出書には無所属と記載しなければならない」と説明。無所属で立候補した者が無所属として選挙運動を行うことを適法とする公選法の行政解釈を「確認している」と述べ、違法性はないと力説した。
質疑応答で、代表を務めていた自民党東京都衆院選挙区第二支部を解散していなかったことについては、「手続きが煩雑で、選挙が終わってからと考えていた」と従来の釈明を繰り返した。
自民党支部の代表なのに「完全無所属」を掲げた点については、「政党の推薦を受けると党からの応援があるが、私は自分一人でやった」と強調。一部の自民県議の応援を受けたことは認めたが、「政策や考え方で一緒にやりたいという人がいれば『一緒にやりましょう』と言った」と述べ、一部の民主党県議の応援も得たとして特定政党に偏った運動はしていないとした。
政治資金規正法に違反していた疑いのある外国資本50%超の企業からの寄付については、「寄付を受けた当時は、50%を超えていたという認識はなかった」と説明。「刑事罰に触れるような行為ではない」としながらも、道義的見地から受けた寄付1010万円のうち、外資比率が50%を超えていた時期に企業から受け取った480万円を15日に返還したことを明らかにした。
森田知事の説明を聞いた自民党のある県議は「会見を見たが、完全無所属を掲げた以上、県民への説明責任をもっと果たさないと駄目だ。そう感じている県議は大勢いる」と指摘した。
一方、告発を呼びかけた大野博美県議(市民ネット)は「政党とのつながりを断ち切らないまま選挙を行ったのがそもそも問題。寄付など金の流れについても合理的な説明がなかった」と批判した。
◇法定ビラ「完全」強調−−「政党推薦」との違い主張
森田健作知事が先月の知事選で有権者に配った公職選挙法に基づく法定ビラは、「元気モリモリ政党より県民第一」と題し、自分自身を示す「完全無所属候補」と、民主党推薦の吉田平氏陣営を意識した「政党推薦無所属候補」の違いを項目ごとに示している。完全無所属候補については「中央の政党間の争いに巻き込まれず、県民第一の県政に専念」と説明する。
森田知事を15日千葉地検に告発した市民グループは、このビラを踏まえ、「身分について虚偽の事項を公にした」として公選法に違反していると主張する。【森有正】
◇「ニセ無所属だ」「1票を返して」
有権者からも、厳しい意見が出ている。
16日の会見を地元テレビの中継で観た船橋市の40代の男性会社員は「きちんと説明する態度ではなかった。森田知事は自民党支部を通じて企業献金を受け取っており、ニセ無所属だ」と批判した。
千葉市の50代の主婦も「自民党でも民主党でもない人にと考え、森田さんに入れた。実は自民党支部の代表でしたというなら、その1票を返してほしい」と割り切れない様子で話した。
◇知事会見・一問一答
4月16日の森田知事の会見(質疑応答の部分)は以下の通り。(敬称略)
記者 今回の告発で、自民党に所属しながら、それをことさらに隠し、無所属として戦ったことが公正な選挙を損なったのでないかと指摘されているが。
森田 私は事実、自民党にいた。無所属で出ると決心して支部を閉めようと思い、事務所に「政党からの資金や組織からの支援は一切受けるな」と言った。解散しようと思ったが手続きが煩雑で、選挙が終わってからと。現在、事務的なことはだいたい終わり、あとは監査を受けるだけ。
記者 自民党員なのになぜ「完全」無所属と名乗ったのか。
森田 完全ってあれでしょ? チラシのこと言ってるでしょ?
記者 テレビのインタビューでも完全無所属と言った。
森田 オッケー。分かりました。例えば、私は政策は自分が考えた。推薦を受けると党の要職の方の応援があるが、私は自分1人でやった。だから、完全無所属と言った。
記者 自民党員であり、一部の自民党県議や国会議員の支援を受けて選挙戦に臨んだことと、「完全無所属」とは矛盾しないという考えか。
森田 矛盾しない。「一部の自民党」と言うが、一部の民主党からも応援してもらった。まあ、自民党が多かったのも事実。
記者 政治資金規正法に抵触するお金はいつ、いくら、どの企業に返還したか。
森田 えーと、ちょっと待って。これは(大手ディスカウントストアの)ドン・キホーテという会社。ドン・キホーテが(外資からの出資が)50%超えてるかどうか分かんないでしょう? 私も分からなかった。全然そんな意識もなかった。事務所が弁護士と相談した結果、「何ら違法性ない」ということだったが、道義的にお返しした方がいいということになった。(返した)金額は480万円と聞いている。
記者 返したのはいつからいつまでに献金された分か。
森田 それは、ちょっと後で。詳しいこと分からないから、事務所に聞いて。
記者 いつ返還したのか。
森田 最近だと思うが。いや、ちょっとごめん。詳しいことは後で。後で言う。
記者 問題の(自民党の政党支部である)「第二支部」はどういう目的で存在していたのか。
森田 浪人している人が次(の選挙)に出るため、自民党が支部をあてがう。私もそうだった。特に「森田は党勢拡大を頑張れ」と言われ、いろんな人の応援も行った。そういう意味で自民党は私にその支部を与えたのだと思う。
記者 支部への寄付金などは今回の知事選には使わなかったということだが、それをどのような形で県民に証明するのか。
森田 いやあの、それは政治資金規正法にのっとってやってるから、私が何をするってことではない。
記者 政治資金収支報告書がまとまった段階で自ら公表する考えはないか。
森田 あのー、弁護士と相談しながら考えたい。
記者 05年から07年まで、資金管理団体の収支報告書の職業欄に「衆議院議員候補者」と記載されているが。
森田 それは、とりあえずは衆議院。僕は衆議院で終わってるからじゃないですか。もっと詳しく知りたいんだったら、ちょっと事務所の方にもう一度確認して。
記者 政党支部を解散しなければいけないと思ったというが…。
森田 それは男のけじめだ。
記者 事務所の誰かに指示したか。
森田 もちろんもちろんもちろん。「もう解散しよう」と指示した。でも(手続きが)煩雑だから、終わったら解散しようと。
記者 具体的に指示を出したのはいつ。
森田 出馬の表明が終わった後。
記者 出馬会見が終わった後ということか。
森田 ちょっとそこまでは。何しろ終わった後だよ。
記者 「完全無所属」と聞くと「自民党を辞めたのか」と思う。かなりの人が誤解したのでは。
森田 支部を解散するということは自民党を出るということ。私自身は全然「完全」だと思っている。
記者 選挙民が誤解した部分があったと思うが。
森田 ああ、そうっすか。ほー。
記者 誤解を与えてしまった点についてはどうか。
森田 もし、そういうことがあったならば、もうちょっと何だろうな。残念だなあというような気がします。
毎日新聞 2009年4月17日 地方版
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