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【皇太子妃雅子さんも騙されたインチキ「福祉」施設】 カラダに落書き、私的流用…暴かれた「名門」児童養護施設の“醜態”
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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090412-00000520-san-soci
カラダに落書き、私的流用…暴かれた「名門」児童養護施設の“醜態”
4月12日13時26分配信 産経新聞
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不適切な運営実態が発覚した児童養護施設「幸保愛児園」
(写真:産経新聞)
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神奈川県葉山町の児童養護施設「幸保(こうぼ)愛児園」について3月末、驚きの実態が次々と明らかになった。児童への落書き、暴言、私的流用…。家庭に事情を抱える児童らを半世紀以上にわたって受け入れてきた、由緒ある「スイートホーム」。皇太子妃雅子さまもクリスマスカードを贈られるという一目置かれた存在だが、その内側では園長らによる長年の公私混同と歪(ゆが)んだ家族主義によって、設立当初の“福祉の精神”はむしばまれていった−。
■「内部告発」がびっしりと…
「幸保愛児園で人権侵害と運営にかかわる問題がある」
昨年8月。神奈川県庁の「子ども人権審査委員会」に1通の匿名封筒が郵送で届けられた。
中身はワープロ書きされた約30枚に及ぶ文書で、児童への人権侵害、施設運営上の園長らの公私混同ぶりなどがびっしりと書き込まれていた。
県担当者らは、詳細すぎる内容から内部告発との見方を強めたが、一方で「本当にあの幸保愛児園で起きたことなのか」と疑心暗鬼の声も上がったという。
同園は昭和27年、創立者が私財をなげうって戦災孤児の救護を目的として設立。翌年、児童福祉法に基づき児童養護施設として認可され、49年には運営主体の社会福祉法人「幸保園」が認可された。現在、葉山町、逗子市、横須賀市などの18歳以下の学生や児童ら約50人が入所している。
社会福祉法人の理事には元県議が名を連ね、クリスマスには皇太子妃雅子さまがメッセージを届けられるなど、地元では由緒ある施設として知られていた。
「イベントに地域住民を招待するなど交流も積極的で、運営面でも工夫をこらしてよくがんばっている」
県関係者の評判も上々だ。
だが、詳細な告発を受けた県は昨年9月から2カ月間にわたり、幸保愛児園の園長の女性(55)以下、計25人の職員への聞き取りを実施するとともに、社会福祉法人にも調査を要請。その結果、告発を裏付ける詳細な実態が次々と明らかになったのである。
■ゾウ、腕時計、メガネ…悪質なマジック書き
県や社会福祉法人などによると、児童への人権侵害とみられる行為は平成13〜17年に行われていた。
主導したのは園ナンバー2の副園長の男性(52)とされる。児童の身体に落書きをするイタズラだったのだが、その内容は閉口ものだ。
例えば−。
小学生低学年の男児4〜6人に対し、入浴の際、児童の性器を動物のゾウに見立ててフェルトペンで長い鼻と大きな耳を書いた。児童の腕には大人が使うような腕時計のマークを、顔には黒縁メガネの太めのフレームを耳から目の周囲にかけてしっかりと書き込んだ…。
「遊びの延長線上で、子供も笑っていて拒否しなかった。おもしろ半分でやってしまった」
副園長は県などの調査にこう話し、陳謝したという。
だが、副園長の行為はそれに留まらなかった。
園内での食事の際、満腹感を訴える小学校低学年の男児1人に、「もっと食べろ」などと茶碗(ちゃわん)にご飯を盛って強引に食べさせたこともあったという。
県関係者は「しつけの範囲という考え方もあるが、一歩間違えば虐待にもつながりかねない行為だ」と指摘する。
副園長の部下である児童指導員の男性と保育士の男女3人も、児童を注意する際、机やいすを強打しながら「なんで何回も注意させるんだ」「ここまで言ってもわからないのか」などと大声で怒鳴ったとされる。
社会福祉法人は今年3月24日付で、副園長の行為を止めなかったとして児童指導員を減給(10分の1)3カ月に、ほかの3人は「注意に行きすぎがあった」としてけん責などの処分にした。
■チェック機能マヒ? 園幹部が私的流用
調査は、園長らが手を染めた不正にも及んだ。
園には国、県、横須賀市からの助成金や寄付金などで毎年、計約1億7000万円の収入があるが、書類保存期限の過去10年間の伝票などを調べた結果、計約2000万円の私的流用の事実が明らかになったのだ。単純計算すれば、毎年平均約200万円を流用していたことになる。
内訳は園長が約1200万円、副園長が約800万円。2人は入所者用の給食費や衣料費に個人的な購入分を紛れ込ませ、県や社会福祉法人などには通常の必要経費として報告していたという。
園長らの具体的な手口はこうだ。
長年取引している給食業者に、入所者用とは別に食材購入を依頼。自分たちが個人的に食べる肉や魚などの食材を調達させた上、業者には給食費として一括請求させていた。児童の衣服を購入する際には、自分たちのスーツも買わせていたという。
園長は調査に「公私の切り替えがつかなかった」と事実を認めた。
園長は創立者の娘。同園で育ち、30年以上も勤務している。副園長も園長の妹の夫という間柄だ。
「外部の意見が反映されにくいオーナー一族による施設運営になっていた。長年の家族主義的経営でチェック機能が麻痺(まひ)し、どんぶり勘定になったのではないか」
複数の地元関係者は、異口同音にこう話す。本来、模範となるべき園幹部の公私混同ぶり。その“悪い空気”が部下にもまん延し、不適切指導の温床になったのだろうか。
■「それほど嫌がっていなかった」 県の釈明に認識の甘さ
「起きてはいけないことを起こしてしまった」
社会福祉法人側は3月31日、横須賀市役所で記者会見を開き、園長と副園長を同日付で諭旨免職処分としたと発表した。
また、園長らが損害金を含め私的流用した約2400万円を2月中旬に弁済したことも明らかにした。県や法人は全額弁済を受け、告訴・告発は行わない方針という。
ただ、10年間にわたり、不適切な施設運営や行き過ぎた児童指導、悪質なイタズラを事実上放置してきた県には批判が集まっている。
県は毎年7月に同園の定期監査を実施しているが、不正流用を見抜けなかった理由について、産経新聞の取材に「給食費などから流用していて区別がつきにくかった」と釈明。落書き行為についても「男児はそれほど嫌がっていなかったようだ」。認識の甘さが浮かび上がっており、再発防止に本気で取り組む姿勢があるのかどうか疑問だ。
施設周辺では以前からこんなうわさが出ていた。
「園長の父親のころは園児へのしつけが厳しく、今だったら虐待ととられるかもしれない」
「今でも指導は厳しい」
今年1月に実施された専門家による児童福祉施設サービス評価でも、「(児童は)集団の中で自分の気持ちを抑えているということが潜在的にある、との印象を持った」との結果が出されており、園内の実情をうかがわせるシグナルはあったようなのだ。それだけに、地元住民からは「もっと早い対応ができたのではないか」との声も出ている。
同園は今月1日から新しい男性の園長(60)が就任した。近隣住民に「この度はお騒がせして申し訳ありません」と頭を下げて謝罪行脚(あんぎゃ)したという。
そんな姿を見ながら、地元の女性はこんな心配を口にした。
「落書きは無邪気な児童らにとって、一時の楽しい遊びにすぎないかもしれないが、心の傷として残らないとも限らない…」
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最終更新:4月12日13時26分
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