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2009/4/4 10:00
http://netallica.yahoo.co.jp/news/72749
二階俊博経産相(70)の政治団体事務所の無償提供疑惑をめぐる報道に「おや?」とクビをかしげる人も多いのではないか。疑惑の舞台となった二階の実弟(68)の政治団体「関西新風会」について、「実弟が実質的に運営するとみられる」などと、変に回りくどい解説が目立つからだ。
実は関西新風会の政治資金収支報告書には「代表者」として、実弟以外の人物が記載され、「会計責任者」も実弟とは別人。関西のゼネコン関係者は「あの団体を仕切っていたのは、実弟という認識だった」と声をそろえるが、実弟はわずかに借入金130万円の「借入先」として名を連ねるのみである。
事務所所在地の届け出も西松建設の家賃肩代わりマンション(大阪市西区)とは別のビルで、実際と異なる記載のオンパレードが、大マスコミの遠回し報道を生んでいるのだ。
関西新風会に深くかかわってきたのが、水道・ガス管メンテナンスのトップ企業「大成機工」(年商130億円=07年12月期)――二階の“タニマチ企業”である。
大阪・梅田(北区)のド真ん中にあるオフィスビルの27階。関西新風会が1981年の設立以降、事務所として届け出たフロアには大成機工の本社が入居している。数年前まで同社は関西新風会のため、フロア内に机と電話1本を用意。歴代の大阪営業部長が関西新風会の会計責任者を務めてきたが、同社の担当者は「詳しい経緯は分からない」と言う。
「大成機工の創業者の孫で、現社長の兄の矢野隆司氏(48)は現在、二階派の衆院議員(比例近畿)です。05年の郵政選挙で比例名簿43位からの“まさかの当選”を果たすまで同社の副会長を務めていた。同社は05〜07年の3年間で、関連企業の『矢野興産』分も含め、二階派のパーティー券計210万円分を購入。同時期に二階大臣の政党支部にも、企業献金(総額56万円)をしています」(政界関係者)
さらに二階本人には、議員歳費以外に大成機工の「嘱託」として同社から報酬を得ていた時期まであるのだ。
「西松が家賃補填(ほてん)分として毎年300万円を偽装献金していた二階の政党支部の届け出も疑問です。会計責任者には、二階の有力支援者である地元バス会社の経営者の名が記載されているが、この経営者は『詳しい帳簿類を見たことはない』と一部メディアに証言。実際の資金の出入りは、二階大臣の古参秘書が管理していたと聞いています」(地元関係者)
実態と違うダミーの会計責任者を置いた場合、政治団体の代表者が監督責任を問われる。問題の政党支部の代表者は二階本人だ。
特捜部は近く、実弟や秘書らの事情聴取に乗り出す方針だが、果たして現職大臣の監督責任に捜査は及ぶのか。
(日刊ゲンダイ2009年4月1日掲載)
2009/4/4 10:00 更新
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