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「大久保秘書は否認」の弁護人コメントからうかがえるもの 2009年03月29日(日)
http://ameblo.jp/aratakyo/entry-10232643865.html
政治資金規正法違反で起訴された小沢一郎の公設秘書、大久保隆規は一貫して、容疑を否認し続けているという。27日、弁護人がそのようなコメントを発表した。
「大筋で容疑を認めている」という一部のマスメディアの報道はいったい何だったのだろう。ふつうに考えるなら、検察が記者たちにリークした内容が弁護士の言うことと異なっていたということになる。メディアのデマとは考えにくい。
今回の捜査に対する世間の批判は、おそらく検察の予想をこえていたのではないか。「政治とカネ」の問題で関係者を逮捕すれば、無条件に世間から応援の風が吹いてくるのがこれまでの通例だった。
ところが、検察OBや法曹関係者から「無理な捜査ではないか」と指摘する声があがった。「政治資金規正法の虚偽記載での逮捕という手法を使えば多くの政治家を血祭りにあげることができる」「これは検察ファッショだ」などという強い批判も出てきた。
巷の声にしても、必ずしも一方的な小沢金権批判にならないのは、政権交代を期待するエネルギーがそれだけ強いということだろう。
大げさな言い方をするようだが、もし、検察側が捜査権力を行使したうえ「大筋で容疑を認めている」という誤った情報を意図的にマスコミに流したとすれば、かつて武力とマスコミとの癒着で政党や政治家を葬り、日本勝利の幻想を抱かせて、あのいまわしい戦争に国民を駆り立てた軍事官僚の横暴が想起される。
小沢一郎がなぜ、民主党代表をすぐには辞められないのか。もちろん権力闘争という厳然たる一面はある。しかし、単にそれだけではない。議会制民主主義をたくみに形骸化しつつ実質的にこの国を支配し続けてきた高級官僚たちが、その組織を守るために、行政官庁の一つである検察を動かしたという疑念が晴れないからでもあろう。
官僚支配体制を解体し、国民主権による政党政治の確立をめざす民主党の代表が、大久保秘書の起訴後、即座に辞任したら、官僚機構が握って離さない強大な国家権力の圧力に屈したことになる。
官僚からみれば、政治家とは所詮、何もわかっていない通行人に過ぎない。選挙で負ければただの人だ。嫌な大臣も、しばらく面従腹背しているうちに代わってくれる。
地元まわりや陳情処理で政策に精通するヒマもない政治家は、国会での質問や答弁でさえも官僚頼みだ。官僚たちは彼らの秘書を納得させれば、いくらでも政治家を誘導することができる。国の政策をつくるのは自分たちで、それをごり押しして国会を通すのが自民党族議員だと思っている。
いまの自民党中心の政権を維持することが官僚組織の至上命題であり、自民党内から改革の機運が出てくると、それを潰しにかかる。
例えば、国家公務員改革に、安倍政権がちょっと本気を見せたとたん、官僚たちは得意のサボタージュで安倍を困らせ、最終的には追い落としに成功した。その後、官僚側に取り込まれた福田、麻生政権の間に、独立行政法人改革も天下りや渡りの廃止も、幹部官僚人事制度などの改革も、すべて骨抜きにされてしまった。
政治主導が目的であるはずの内閣人事局も、結局は官僚トップの官房副長官、漆間巌の画策で、官僚に都合のよい組織にされようとしている。
国の出先機関と地方自治体との二重行政を整理し、権限や予算を地方に移すための地方分権改革も、工程表から3万5000人の人員削減という数字が官僚によって消し去られ、いまや風前の灯だ。
小沢民主党は官僚組織と政党の“もたれあい構造”の打破を唱えてきた。これがある限り、政治主導は実現しないからだ。そのために、政権を奪取したあとの政府人事構想を今年2月9日、鳩山幹事長が以下のように打ち出した。
「(各省庁の)局長クラス以上に辞表を提出してもらい、民主党が考えている政策を遂行してくれるかどうか確かめたい。それくらい大胆なことをやらないと、官僚の手のひらに乗ってしまう」
民主党の方針に賛成する官僚のみを引き続き採用する考えを示した大胆な方針だ。当然、これに官僚たちは猛反発する。
霞ヶ関のこうした空気は、行政組織の一つである検察をも包み込むと考えるのが自然だ。とくに、オール霞ヶ関を統括する漆間官房副長官は元警察庁長官であり、検察との太いパイプがある。
霞ヶ関全体に、「小沢を潰せ」という暗黙の合意が“気体”となって流れ、霞ヶ関のヒーローたらんとして動いた検察が、思うように進まない捜査に苦慮しているのが現状ではないだろうか。誰かと誰かが具体的な謀議をめぐらしているというわけではない。
おそらく、小沢代表と鳩山幹事長は、捜査が進展せず検察批判が今後さらに強まることも予想し、しばらく様子を見る考えだろう。検察のリークネタも尽き、献金事件へのマスコミの報道がしだいに沈静化するとともに、小沢辞任を要求する世論の風向きも変わってくるという期待を捨てきれていない。
しかし、鳩山は今朝のテレビ番組で「今後、小沢代表体制では政権交代ができないと判断される状況になれば、私も含めて退陣することもありうる」と明言している。
そのことは、小沢も了解しているという。当ブログではこれまでも小沢に辞める覚悟があるとみてきた。
小沢は自らを「総理に不向きだ」と言ってきたし、今もそう思っているはずだ。党務や選挙に長けていいるが、演説や挨拶は大嫌いで、これまで一度も国会で質問に立ったことのない政治家だ。
海部内閣時代に自民党幹事長をつとめ首相をしのぐ実権を発揮したような形が、彼にとって望ましいのだろう。
したがって、かりに民主党を中心とする内閣が誕生し、小沢総理が実現したとしても、長くやる気はさらさらないに違いない。後継者さえ見つかれば、自らバトンタッチし、影響力を保持し続けたいはずである。
小沢は懐に辞任カードをしのばせながら、今後、それを最も効果的に切るタイミングを見計らっていくことになるのではないか。麻生政権は小沢側のスキャンダルに乗じてにわかに解散に前向きになりつつある。
選挙は情報分析の的確さに左右される。小沢ほどの選挙の達人になると、時の経過とともに有権者の意識がどう変化し、自らの進退がどのように票に影響するかという勘が人一倍働くはずだ。 (敬称略)
転載終わり
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ところで、検察批判を展開する人が、なぜ小沢代表に辞任せよというのかさっぱり理解できない。
世論調査の数字を云々する人は、代表交代すればマスコミが民主党のイメージ回復につながるキャンペーンを張るとでも思っているのであろうか。
また代表辞任して裁判に専念せよという意見もあるが、代表が闘っているから検察批判の主張がニュースになるのであって、辞任すれば結審するまで大して報道されることはあるまい。
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