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多くの国民は政治家は余り信用しなくても、検察に対しては信頼を寄せていた。
政治家の不正に対して『正義の味方』の検察官が現れて不正を暴く図は、まるで水戸黄門が悪代官を懲らしめる図よろしく、拍手喝采で応援していた国民も多かったと思われる。多くの国民は損得で検察を支持したのではなく、本当に正義を実現してくれると思って応援したのである。
しかし少しずつ化けの皮が剥がれてきた。検察は、あるときは逮捕とか家宅捜索などの直接権力を使い、あるときはマスコミを情報操作して、特定の政治勢力とか特定の新興宗教のために動くことがあると分かってきた。
まだマスコミに騙されて検察を『正義の味方』と信じている人も居るかもしれないが、現在では恐らく少数派であろう。保守系の政治家とか、高級官僚とか指導的立場の人の多くは検察のやっていることはかなり正しく認識していると思う。これらの人は、｢検察は法律と事実に基づいて行動している｣などと、自分の損得あるいは立場上『正義の味方』論を展開しているに過ぎない。
共産党は今でも、表面上、無邪気に『正義の味方』論を展開しているようである。しかし歴史的にも一番検察の恐ろしさを体験したのは共産党だったわけで、少し奇異に感じられる。小沢民主党がコケればその一部の票は自分の所に転がり込むとの計算もあるかもしれないが、無邪気な『正義の味方論』の本質は別のところにあると思われる。東京高検検事長の大林宏検事は、一等書記官として中国大使館に派遣され、戦後の一時期日本共産党のトップで中国に事実上亡命していた伊藤律を尋問した経歴を持つという。そんな人物が捜査する検察による攻撃を人一倍恐れているのが日本共産党だろう。共産党の無邪気に『正義の味方』論は実は検察の恐ろしさに尻尾を巻いて恭順の意を示す姿なのだろう。
多くの指導的な立場の人が不正にまみれた検察の姿を知っていながら、建前それを言えずに行動するとどのようなことになるだろうか。｢嘘は泥棒の始まり｣である。そのような人物に『国のため』とか『社会正義のため』の行動など全く期待できない。毎日毎日ただ機械的に業務をこなす小役人根性の高級官僚と自分の損得しか考えない政治家や実業家、恐ろしくて真実が語れないマスコミや一部の『革新政党』によってモラルハザードが蔓延し恐ろしい社会に突き進んで行くのである。
米国にその先例を見ることが出来る。『９・１１同時多発テロ』と称される出来事が実は自作自演であったことは米国の指導的な立場の多くの人は知っているが、決してそのことを口に出すことは出来ない。そのような人が正義のために行動するとは到底考えられない。そうなると蔓延るのは自己利益･強欲である。サブプライムローンなどの賭博的市場経済の底流にはそうした米国社会のモラルハザードあると思う。
健全な日本社会を守るためには『正義の味方』である検察の復活が必要である。今、それを民主党が、口にすることは難しい。勇気ある国民が『不正にまみれた検察改革』の声を上げることが必要である。
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