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http://blogs.dion.ne.jp/spiraldragon/archives/8218740.html#more より転載。
さて、“最後の角栄番”とも評されている政治ジャーナリスト・田中良紹氏が、ご自身のブログ田中良紹の「国会探検」の3月25日にアップされている記事「これじゃオバマは生まれない」の記述を一読すれば、共産党・社民党と民主党の一部の国会議員達が主張している「企業・団体献金悪玉論」とは、霞ヶ関の官僚共を国の最高権力者の地位に安住させてしまう論理であり、議会制民主主義を否定する「亡国のお花畑理論」であり、つきつめると資本主義社会否定論であり、以前から小沢一郎民主党代表が主張されている献金の透明性の確保に重点を置いた法整備こそが肝要であることに気付くことができるようになると思いますので、以下田中良紹氏のブログ記事を転載します。
(以下転載、注:文字の改行はブログ管理人)
これじゃオバマは生まれない
http://www.the-journal.jp/contents/kokkai/2009/03/post_178.html#more
2年前の参院選直後に、「権力にとって小沢民主党代表はスキャンダル攻撃の最大ターゲットになった」と傍観者の私が思ったぐらいだから、当の本人はもっと分かっていた筈である。現実の問題として攻撃に備え、対策を考えていたに違いない。そうでなければとても政治家など務まらない。すると小沢代表は福田政権に大連立を仕掛けた。
自民党は次の衆議院選挙でどのような結果が出ようとも今より良くなる事はない。三分の二以上の議席を獲得することは100%ありえない。それなのに過半数を獲得すると自民党は地獄の苦しみを味わう事になる。政権をとって総理大臣を出しても再議決が出来ないから法案はすべて廃案になる。結局、野党の言うなりの総理大臣にしかなれない。
「直近の民意は衆議院選挙結果だ」と叫んでみても野党がそれに応じなければならない理屈はない。参議院で過半数を失った自民党は参議院の民主党を分断するか、大連立をやる以外に政権運営を行う方法はない。それが分かっているから福田総理は大連立の道を選んだ。小沢代表は大連立の条件として公明党との連立解消を求めた。
公明党はこれに驚愕した。与党から転落するだけでなく、下手をすると党の消滅につながりかねない。大連立に理解を示す福田総理には辞めて貰うしかない。民主党分断工作を担当していた麻生太郎氏と手を組んだ。麻生氏は道路建設を餌に民主党の道路族に離反を働きかけた。14人が離反すれば参議院の過半数を与党が握ることになり自民党の勝利である。しかし蓋を開けると離反はわずかに2人。大連立もうまくいかず、民主党分断も失敗する中で自民党総裁は福田氏から麻生氏に代わった。
公明党と組んだ麻生政権に大連立の道はない。参議院の民主党を分断することだけが目的の政権である。そのためには衆議院選挙で過半数を得て、その勢いで参議院民主党を分断するしかない。しかし、もし分断できなければ前に述べた地獄の日々が待っている。
大連立に理解を示す福田政権の下では小沢代表のスキャンダル攻撃が炸裂する可能性はなかった。しかし民主党分断を目的とする麻生政権では必ずある。そう思っていると西松建設の外為法違反容疑が明るみに出た。しかし数カ月以内に衆議院選挙が行われる時期である。これまでの検察なら決してやらなかった時期に、それに反して検察は前代未聞の捜査を行った。それならば前代未聞の大事件の筈である。どれほどの事案かと思ったら、何のことはない「形式犯」であった。
世界中の民主主義国が禁じていない企業献金を我が国は禁止している。ところが企業は駄目だが政治団体なら良いという「まやかし」としか思えない仕組みの中で、事実上企業献金は認められてきた。
それが今回の事案では「企業と認識しながら政治団体と書いたのが犯罪だ」という話である。その事がこの国の国益にどれほど反する犯罪なのか、いくら頭をひねっても分からない。ところがそれで日本列島は連日大騒ぎとなった。
「悪い」と言っている人たちの理屈を聞くと、さらに頭がおかしくなる。検察は「国民の巨額の税金を使う公共事業を歪めた」のが「悪い」という理屈である。公共事業の発注元は国か地方自治体である。業者と政治家だけで公共工事は出来ない。
それなら国と地方自治体が野党党首の言うことを聞いて入札に便宜を図った話なのかと思ったら、その事実が起訴状にはない。第一に国土交通省や自治体関係者の名前が全く出てきていない。それで何故「公共事業」と言えるのか、全く私の理解を越える。
「巨額の献金だから悪い」と言う人がいる。なぜ巨額が悪いのか私には分からない。アメリカ大統領になる条件の第一は集金能力である。オバマはそれでヒラリーに勝った。彼がヒラリーを上回ったのは弁舌でも政策でもない。ひとえに資金で上回った。それも個人献金ではない。集めた金の大半はウォール街の企業献金である。それに文句を言う国民はいない。それが民主主義の民主主義たる由縁である。
かつてソ連が崩壊し冷戦体制に終止符が打たれた時、アメリカの国会議員は大半が自費でモスクワに飛んだ。歴史的瞬間を自分の目で確かめるためである。その時日本の国会議員は一人もモスクワに行かなかった。
日本の国会議員が海外視察をするときは大抵が税金を使った官費旅行である。官費で観光をして帰ってくる。これこそが税金の無駄遣い。議員の勉強には全く役立たない。
情けない話だが私が知る限り日本の政治家はみな金がなくてピーピーしている。こちらが恥ずかしくなる位何かと言えば税金にすがる。それで良い仕事など出来るはずがない。
国会議員という仕事は何もしなくとも務まる。国会と選挙区を往復し、多少演説などしていれば仕事をしているように思われる。しかしそんなことだけで本当に国民の財産と安全を守る事は出来ない。
政治家の仕事は一種の情報産業だから、金をかける気になればどれほど金があっても足りない。そして金をかければかけるほど良い仕事が出来る。世界中から情報を集め、人と会い、その話を聞き、どこへでも出かけ、人脈を構築する。「金はなくとも政治が出来る」という政治家がいたら、国会と選挙区を往復しているサラリーマンのような政治家だと思った方が良い。
「企業は利潤を求めるから企業献金は賄賂になる」と言った新聞記者がいた。日本はいつから社会主義国家になったのだろう。利潤追求を「悪」だという民主主義国家を私は知らない。それを言うなら私企業を全廃しなければならなくなる。
新聞記者の所属する新聞社は利潤を追求しないのか。利潤を追求すると新聞の使命を果たせないのか。企業は社会的必要があるから生まれる。企業が追求する利益が社会と相容れないはずがない。それを「悪」だと言うのは「官僚の論理」である。
官僚は本質的に「社会主義者」だから企業の利潤追求を苦々しく見ている。その思いをかつての社会党が代弁して自民党の足を引っ張った。それに新聞・テレビが追随し官僚組織にゴマをすった。55年体制の愚かさがいまだに続いている。
今、世界は金融危機の真っ只中である。オバマもプーチンもサルコジもブラウンも胡錦涛も自国の富をいかに守り、他国の経済にいかに打ち勝つか、それに全力を上げている。弾丸こそ飛ばないが「戦争」の真っ最中とも言える。
国家の死活がかかる重大な時期に、検察が政治の機能を損なわせる捜査に着手したことは、如何なる国益に基づくと判断したのか全く理解に苦しむ。しかもその事に政治の世界が何も言わない。世界は腹の中で笑っている。何と脆弱な政治体制か。今回の一連の出来事は歴史に「国益を損ねた事例」として記録されるだろう。
第11回銀座田中塾
日時:4月2日又は17日
18;30〜20;30
テーマ:国会改革こそ日本再生の道
場所;東京都中央区銀座6−13−16
銀座ウォールビル401号室
会費;2500円(飲み物・軽食付)
申込み:銀座モリギャラリー
電話03−3357−0828
Email:morim−p@gol.com
都合の良い日をお申し込みください
(転載終わり)
スパイラルドラゴン拝
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