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2009年3月26日 (木)
国策捜査政治謀略に踊る民主党内反小沢派議員
昨年9月の民主党代表選に際して、与党とマスメディアが結束して複数候補による代表選を実施させようとしたのは、何が狙いだったのか。
民主党内の小沢代表支持勢力と反小沢代表勢力の対立を際立たせ、党内抗争を拡大させること、小沢代表批判の声を表出させ、広く世間にアピールすることだった。
私は代表選を実施することのメリットとデメリットを比較し、複数候補による代表選を実施せず、小沢代表の無投票三選を決定するべきだと主張した。全国紙は社説まで動員して複数候補による代表選実施を誘導したが、結局、民主党は小沢氏の無投票三選を決定した。
自公政権は手を変え、品を変えて、小沢代表攻撃を続けてきた。民主党議員には、いま何が大事であるのかをよく考えて欲しい。
政治は国民のために存在する。議員は国民の幸福を実現するために行動する存在である。議員のために国民が存在するのではなく、国民のために議員が存在する。
日本の政治はいま、有史以来、もっとも重要な局面に差し掛かっている。1955年以来、自民党は1993年から94年の一時期を除いて、一貫して政権与党の地位に座り続けた。政権交代のない異常な状態が長期間続いてきた。
権力は腐敗する。自民党政治は官僚機構と不可分の関係にあり、官僚機構は政治の実質上の意思決定権者になるとともに、「天下り」に象徴される巨大利権が維持され続けてきた。
「政治とカネ」の問題がクローズアップされているが、3月19日の共同通信配信報道によると、政党本部および政党支部への献金は
自民:総額225億円のうち個人25%、企業75%
民主:総額 40億円のうち個人55%、企業45%
である。
西松建設の問題でも自民党議員への献金に対しては捜査もなされていない。職務権限が問題とされるなら、森喜朗氏、尾身幸次氏、二階俊博氏への献金が捜査の対象とされるべきだ。
民主党内部に小沢代表を支持しない議員が存在することはよく分かる。しかし、いま民主党内で党内抗争を始めたとして、その抗争を喜ぶのは誰なのか。
民主党を支持し、次期総選挙での政権交代を希求する国民が喜ぶとでも思うのか。小沢民主党体制で要職に就けず、小沢代表に対する反感を募らせてきた議員は、小沢代表が辞任すれば、喜ばしいと思うのかも知れない。しかし、この人々は自分たちの損得を考えているだけで、民主党を支持する国民の声に耳を傾けていない。
自民党から「小沢氏が代表に居座ることは自民党にとって追い風だ」との声が聞こえるのは、自民党が「小沢氏にどうしても代表の座から退いてほしい」との切望を示している。
小沢氏が重大な罪を犯したというのなら、民主党議員は小沢氏の代表辞任を迫ればよいだろう。しかし、昨日の検察の決定は、政治資金規正法違反の嫌疑が小沢氏に及ばないことを示した。
テレビメディアは、小沢氏が「収賄」や「あっせん利得」の罪を犯したとのイメージを植え付ける報道を土石流のように繰り返してきた。しかし、現時点で小沢氏に対する「収賄」や「あっせん利得」での嫌疑は、まったく表面化していない。
佐々木知子元検事兼元自民党参議院議員が明記するように、政治資金規正法の虚偽記載での立件の基準は1億円であった。今回の摘発事例は3500万円であり、基準を大幅に下回る。小沢代表事務所は献金をすべて政治資金報告書に記載して、透明な処理を実行してきている。裏献金の事実も存在しなかった。
郷原信郎元検事が詳細に分析されているように、悪質性の視点からも、小沢代表の秘書逮捕には無理があるとの専門家見解が示されている。
民主党が問題とするべきことは、総選挙を目前にしたこのタイミングに、次期首相候補NO.1である小沢代表周辺に標的を定めた検察権力を用いた強制捜査が実行されたとの重大な事実である。
しかも、警察庁長官を経験した漆間巌官房副長官が、自民党議員には捜査が波及しないと明言したことが明らかにされた。
麻生政権が政敵を追い落とすために、検察権力を不正に不当に活用した「国策捜査」が実行されたとの疑いが濃厚に存在しているのだ。
政治権力が政権維持を目的に警察・検察権力を不正に利用したのであるなら、その行為は主権者である国民に対する背信行為である。政権を選択する権利は国民の側にある。その神聖な権利を不当に侵害する行為と言わざるを得ない。
民主党は結束して、政治権力による重大な攻撃に抗戦する局面である。それが、政権交代を希求する民主党支持の国民の意思を尊重する行動である。議員の個利個略を優先し、民主党内抗争を拡大させ、目前に近付いた政権交代を水泡に帰すことを誘導するなら、これらの議員に国民の意思を代弁する資格はもはやないと言うべきだろう。
仙谷由人議員、小宮山洋子議員、枝野幸男議員、蓮舫議員、前原誠司議員の、小沢代表辞任を求める声が全国放送で流される現実こそ、今回の「国策捜査」によって目論まれてきた民主党内リアクションであることを、冷静に認識するべきである。
小沢代表の説明は党内で求めるべきだ。不協和音を党外に垂れ流すなど、支持者への背信行為だ。民主党は今回の事件を活用し、企業献金全面禁止のコンセンサスを党内でまとめ、次期総選挙の争点として「企業献金全面禁止」を公約として示すべきだ。
企業献金にまみれ、金権体質にとっぷり浸かっているのは民主党ではない。自民党なのだ。企業献金廃止に抵抗する民主党議員は金権体質の自民党に移籍するべきだ。
民主党議員が次元の低い小沢代表批判を繰り返し、小沢代表が辞任し、党内抗争が激化すれば、もはや本格政権交代の実現は夢の彼方へ消え失せるだろう。政権交代が生じるにしても、自民党と通じる勢力による見せかけの政権交代に終わるだろう。
このとき、本格的政権交代を希求する国民の意思は完全に行き場を失う。いまは内部抗争を繰り広げる局面でない。本格的な政権交代実現を死に物狂いで阻止しようとする巨大な力が働いていることに目を向けようとしないなら、政治的音痴のそしりを受けるだけでなく、巨大権力との内通を疑われてもやむを得ないだろう。
特権官僚、大資本、外国資本、マスメディアと結託する政治屋による利権政治、政官業外電の悪徳ペンタゴンに握られ続けた国家権力を、次期総選挙を通じて何としても国民の側に取り戻さなければならないのである。
すべての民主党議員は幼稚な勢力争いにうつつを抜かすことをやめて、政権交代を希求する多数の国民の真摯な声に謙虚に耳を傾けるべきである。
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