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彼ら新聞・テレビの実態とはほど遠い「ジャーナリズム」という「錦の御旗」をかざし、良心も節操もなく日々おこなわれる誑(たぶら)かしに騙されないようにするための、資料第2弾。
日経ビジネスオンライン
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20090323/189737/
(全部で5ページあるので、続きはWebで読んでください。最後の最後まで重要なことが書かれています)
2009年3月24日(火)
小沢代表秘書刑事処分、注目すべき検察の説明
民主党、自民党、マスコミにとっても正念場の1日
* 郷原 信郎 【プロフィール】
前回のこのコラムで、「ガダルカナル」化、すなわち戦線の泥沼化という状況ではないかと推測した民主党小沢代表の公設第一秘書の政治資金規正法違反事件の捜査は、今日(3月24日)、大きな節目を迎える。
総選挙を間近に控え、極めて重大な政治的影響が生じるこの時期に、まさか、逮捕事実のような比較的軽微な「形式犯」の事件だけで、次期総理の最有力候補とされていた野党第一党の党首の公設秘書を逮捕することはあり得ない、次に何か実質を伴った事件の着手を予定しているのだろうというのが、検察関係者の常識的な見方だった。
「逮捕事実のみで起訴」はほぼ確実
しかし、その後、新聞、テレビの「大本営発表」的な報道で伝えられる捜査状況からすると、他に実質的な事件の容疑が存在するとは思えない。態勢を増強して行われている捜査では、もっぱら東北地方の公共工事について調べているようだが、2005年の年末、大手ゼネコンの間で「談合訣別宣言」が行われて以降は、公共工事を巡る旧来の談合構造は解消されており、それ以降、ゼネコン間で談合が行われていることは考えにくい。それ以前の談合の事実は既に時効であることからすると、談合罪での摘発の可能性は限りなく小さい。
また、いわゆる「あっせん利得罪」は、「行政庁の処分に関し、請託を受けて、その権限に基づく影響力を行使して公務員にその職務上の行為をさせる」ことが要件であり、野党議員や秘書に関して成立することは極めて考えにくい。
このように考えると、少なくとも、現在、検察の捜査対象となっている大久保容疑者の容疑事実は逮捕事実の政治資金収支報告書の虚偽記載だけと考えるのが合理的であろう。
一方、逮捕事実について不起訴ということも事実上あり得ないであろう。建前上は検察が逮捕・勾留した場合でも不起訴という選択肢がないわけではない。しかし、検察が独自に捜査を行い、これだけ大きな政治的影響を生じさせた後に不起訴に終わったのでは、検察は重大な責任を問われることになる。検事総長の辞任に匹敵する大失態だ。そのような選択が容易にできるとは思えない。
そう考えると、本日の勾留満期での大久保容疑者の処分は、逮捕事実だけで起訴(公判請求)になることがほぼ確実と言ってよいであろう。
そこで、大久保容疑者の処分がそのような形で終わった場合に問題になる、今回の事件についての検察の説明責任について考えてみたい。
「検察に説明責任はない」との主張の誤り
この点に関して、「検察に説明責任はない」と主張するのが検察OBの堀田力氏だ(3月20日付朝日新聞「私の視点」)。政治資金規正法違反は、汚職と同様に、国民の望む政治の実現のために重要な役割を担う「規制」の違反だから、検察は必要に応じて逮捕を行い法廷で容疑の全容を明らかにするだけでよく、それ以外のことを説明する責任はないというのだ。
この見解は根本的に誤っている。政治資金規正法違反は、汚職と同列に位置づけられるものではない。「汚職」は、「金銭等の授受によって公務員の職務をゆがめた」という評価を伴うものであり、汚職政治家を排除すべきであることについては、当初から国民のコンセンサスが得られている。汚職政治家が多数いるのであれば、それを片っ端から摘発していくことが検察の使命と言い得るであろう。そして、その摘発の是非を判断するのは裁判所である。
しかし、政治資金規正法は、政治資金を「賄賂」のように、それ自体を「悪」として規制する法律ではない。政治活動を、それがどのような政治資金によって行われているのかも含めて透明化して国民の監視と批判にさらし、それを主権者たる国民が判断する、という基本理念に基づく法律だ。「規制」ではなく「規正」とされているのも、政治資金を透明化によって正しい方向に向けようとする考え方に基づいている。
同法の理念の実現は、基本的には、法律の内容についての指導・啓蒙、適法性についてのチェック、収支報告書の記載に誤りがあった場合の自主的な訂正、それに対するマスコミや国民の批判などの手段に委ねられるべきであり、罰則の適用は、他の手段では法律の理念が達成できないような場合に限られるべきだ。歴史的に見ても、政治資金は徐々に透明化されてはきたものの、実態と法律の規定との間には相当大きなギャップが存在していたのが現実だ。違反が全くないと言い切れる政治家は少数なのではなかろうか。
政治資金規正法違反を贈収賄と同列にとらえ、政治資金規正法に違反して政治資金の透明性を害した行為があれば、検察は、いかなる行為を選択して摘発することも可能で、それについて説明責任を負わないという考え方は、同法の理念に反するばかりでなく、検察の権力を政治より圧倒的に優位に位置づけることになりかねない。健全な民主主義の基盤としての権力分立の仕組みをも否定するいわば「検主主義」の考え方と言うべきであろう。
今回の事件については、他の手段によって対処可能な単なる「形式犯」ではない、実質を伴った悪質な犯罪だと判断した根拠と基本的な考え方について検察に明確な説明が求められるのは当然だ。
(続く)
続きのWebページ(このページの途中からが続き)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20090323/189737/?P=2
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第1弾のほうはこちら。
「ガダルカナル」化する特捜捜査(郷原 信郎)
http://www.asyura2.com/09/senkyo60/msg/347.html
投稿者 外野 日時 2009 年 3 月 17 日
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