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2009年3月20日 (金)
天下りと企業献金を断てない金権体質の自民党
西松建設献金事件の本質は何か。
われわれは目の前の現実に眼を奪われる。民主党の小沢代表を悪の権化と描く報道が執拗に繰り返されれば、従順な多くの国民は、小沢一郎氏に対するネガティブなイメージを抱くようになる。メディアによる印象操作である。
麻生首相は「明らかに違法であったが故に逮捕となった」と述べたが、逮捕されたからといって「明らかに違法」と断定することは許されない。「推定無罪」の大原則を麻生首相は知らなかったようだ。
公務員に守秘義務があるにもかかわらず、検察は情報をリークし、卑劣な情報操作が繰り広げられる。私が事件に巻き込まれた時も同様だった。
政治資金の不実記載が問題にされているが、不実記載が問われるとすれば、小沢代表事務所だけの問題ではない。多数の自民党議員事務所がまったく同様の事情をかかえる。
職務権限が限定されているから「収賄」の可能性は低く、「あっせん利得処罰法」の適用も極めて困難であることを、東京地検特捜部OBの郷原信郎弁護士が指摘している。
すべての法律を厳格に適用し、「法の下の平等」の大原則に沿って「百罰百戒」のスタンスで刑事事件を立件しようとするなら、「あっせん利得処罰法」の適用は自民党の多数議員に及ばざるを得ないと考えられる。
小沢代表の事例が突出して大きな問題であるなら、小沢代表周辺への集中攻撃は正当化されるかも知れない。しかし、そのような現実は存在しない。小沢氏は2000年春に野党に身を移しており、政府の予算配分、予算執行に対する影響力を長い間失っている。
西松事件の本質は、政治権力が警察・検察権力を利用して、政敵を追い落とすために仕組んだ謀略なのである。麻生首相−漆間官房副長官がこの謀略に関与していると、私は判断している。
白川勝彦氏がブログで記述された「どなんとぅ」氏の言葉が、西松事件の本質を正確に射抜いている。「どなんとぅ」氏は西松事件を
「おそらく日本の歴史上初めて、まっとうな手段で民衆の手による大変革が実現する、その最後の段階で仕掛けられた権力による民衆の希望への攻撃」と表現した。
次期総選挙で小沢代表が率いる野党連合が勝利すれば、本格的な政権交代が実現する。日本の政治構造が根本的に創りかえられる可能性が極めて高い。
何がどのように変わるのか。
三つの根本的変革が見込まれる。
第一に、「大資本のための政治」が「一般国民のための政治」に変わる。
この目的を実現する上で、もっとも重要な方策が「企業献金の全面禁止」である。小沢氏が新たに提示した提案は決定的に重要な意味を持つ。
第二に、「官僚のための政治」が「一般国民のための政治」に変わる。
麻生内閣が「天下りあっせん廃止」などと発言しているが、国会論議で明らかなように、「すべてが抜け穴の天下りあっせん廃止」なのだ。自民党政権が続く限り、「天下り利権」が守られるのは確実だ。
第三に、「外国資本のための政治」が「一般国民のための政治」に変わる。
小泉政権以降の自民党政治は外国資本の言いなりである。「郵政民営化」の実態が「郵政利権化」、「郵政米営化」であることが明らかになったにもかかわらず、麻生内閣は「郵政民営化」の抜本見直しに踏み込まない。
正直に述べると、小沢氏が主導する民主党が本当に「大資本のための政治」を「一般国民のための政治」に変革できるかどうか、微かな不安があった。政権交代実現後にこの問題への対応を明確にする必要があると考えていた。
しかし、今回の西松事件のおかげで、小沢代表が「企業献金全面禁止」に明確に舵を切った。
企業献金が許されれば、企業献金が個人献金を圧倒することは火を見るより明らかだ。政治が「一般国民」の方向でなく、「大企業」=「大資本」の方向に向かって進むのは当然だ。
政治家が有権者に政治活動を報告するニュースレターを送付するだけでも膨大な費用がかかる。この意味で、政治活動には大きな資金が必要だ。政治家は大きな仕事をするために資金が必要と考え、企業献金を求めてきたと思う。この行動を一概に非難することは出来ない。
しかし、企業献金を認めてしまうと、大きな資金を提供できる主体が企業に集中してしまうから、結果的に政治が、国民の方向でなく、企業の方向に向いてしまうことになる。
大日本帝国憲法下の選挙では納税額に応じた選挙権付与制度が存在した。「金の力が政治を決める」仕組みだった。「企業献金を認める政治」は、同じように「金の力が政治を決める」仕組みなのだ。
やがて、議員の行動が本末転倒に陥る。「大きな仕事をするために企業献金を求める」のでなく、「企業献金のために仕事をする」ようになる。これらの金権議員にとって「企業献金」は、「政治活動の原資」でなく「政治活動の目的」になる。
政治家が企業でなく国民を直視して政治活動を行うようになるには、「企業献金の全面禁止」が最も有効だ。政治活動に必要な資金が不足するなら、政党助成金の増額を検討すればよい。
官僚機構は「天下り利権」維持を最重視する。小沢代表が指揮する民主党主軸の新政権が樹立されるとき、「天下り制度」は根絶される可能性が極めて高い。したがって、官僚機構は死に物狂いで小沢代表を失脚させようと蠢(うごめ)く。
小沢代表は同時に、新政権が米国の言いなりにならない方針を明確に示した。この結果、米国資本も小沢氏失脚の謀略にゴーサインを出したと考えられる。
民主党内部に、@「大資本」重視、A「官僚利権」温存、B「対米隷属」主義、の勢力が存在する。小沢氏攻撃の謀略は、民主党代表をこの勢力に属する人物に交代させることを狙っていると考えられる。
菅直人氏が@「大資本」重視、A「官僚利権」温存、B「対米隷属」主義を明確に否定する方針を示している。菅直人代表シナリオの問題点は、民主党分裂のリスクにある。民主党の結束を維持しつつ大変革を実現できる小沢氏以外のリーダーを見出すことは難しい。
小沢代表は3月19日夜、鳩山由紀夫幹事長と会食し、
「身分に未練があるという話じゃない。しかし今ここで戦わなければ国民のためにならない。検察のひどいやり方に国会議員が屈したとなれば、(民主党が)政権を取ったとしても同じようなことが続くだけの話だ」と述べたという。
政権交代阻止を目的とする卑劣な「国策捜査」に対して、「政権交代」を希求するすべての国民が決起する必要がある。小沢代表失脚の謀略の狙いを正確に把握し、いかなる弾圧が加えられようとも、「巨悪」に屈することなく、勝利を収めるまで、闘い抜くことが必要だ。
不当な権力行使に対して、屈服した姿勢を示しては敵の思う壺である。レジスタンス戦線を結成し、不正権力行使に徹底抗戦しなければならない。
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