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http://mainichi.jp/select/opinion/kaneko/news/20090319dde012070011000c.html
早い話が:妄言批判という佞言=金子秀敏
「済州島を買っちまえ」という小沢一郎・民主党代表の発言をみんなでたたいている。麻生太郎首相は「こういう発想はとてもじゃないけど私には出てこない」と仰天してみせた。
産経新聞は1面で「内外から『妄言』批判」と書いた。韓国の反日主義におもねった見出しだ。妄言批判の裏に韓国への佞言(ねいげん)を感じる。あれ? 同僚の山田孝男専門編集委員も「冗談と聞き流せない」(16日付コラム「風知草」)と神経をとがらせている。
おかしいではないか。「済州島買い」でこんなに騒ぐのに、株価が上下するたびに出る「日本買い」「日本売り」で騒ぐだろうか。韓国観光公社のホームページを見るがいい。いまはウォン安・円高だから、日本人が韓国で買い物すれば半額で2倍楽しめますと「韓国買い」のキャンペーン中だ。だれも妄言とは言わない。
「買っちまえ」は話し言葉だ。書き言葉なら「投資せよ」だ。済州島のゴルフ場やホテルの株、不動産をいま買えば円高メリットがある。これは単純な経済的事実である。
買うといっても、領有権はどの国でも売っていない。小学生レベルの常識だが、もしかして麻生首相は、済州島の領有権を買うと勘違いしているのではないか。だとすると、発言した方より勘違いした方のレベルが気になる。
話には前後の脈絡がある。そもそも済州島買いの発端は、日本の対馬にある。対馬は、ウォン高・円安の時代に韓国人観光客が殺到した。韓国企業も不動産やホテルなど「対馬買い」に走った。地元経済が潤った半面で、アワビを密漁するなど韓国人客のマナーの悪さが目立っていた。
「対馬は韓国領だ」と妄言を吐く韓国人もいて反感を呼んだ。これに一部のマスコミや国会議員が乗って、排外主義のにおいのする“対馬が危ない”キャンペーンをしていた。
そういう背景のなかで対馬を選挙区とする民主党議員のパーティーがあり、あいさつをした笹森清・前連合会長が小沢代表の意見を紹介した。「済州島を買え」とは、裏返しに「対馬買い」の本質が領土問題ではないことを説明したのだ。
東京新聞の「こちら特報部」(3月13日付)によると、韓国人が買った土地は対馬の0・26%にすぎない。いまや円高で「韓国マネー引き潮」だ、韓国人観光客が半減して地元は困っている。済州島では日本の投資は大歓迎らしい。(専門編集委員)
毎日新聞 2009年3月19日 東京夕刊
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