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So What?
頼れぬ政治 広がる失望 東北・有権者の訴え
麻生政権の失策続きに、民主党の小沢一郎代表の資金管理団体をめぐるスキャンダルが加わり、国民の政治不信が増幅している。経済か政局かで迷走を続けた末、再び首をもたげた「政治とカネ」の闇。報道各社が先日実施した世論調査では、麻生内閣の支持率が低迷を続ける一方、小沢氏に代表辞任を求める有権者が多数を占めた。景気の低迷が深刻化する中、懸命に暮らしを守ろうとしている人たちが、「いったい何をやっているのか」と政治に失望している。
＜内定取り消され＞
仙台市の東北学院大に通う４年生の男子学生（２２）は昨年末、古里の福島県内の住宅メーカーから採用内定を取り消された。採用面談で「ぜひ、ウチに来て」と笑っていた社長は「景気が厳しい状況にある」と手のひらを返すように言った。
「人生設計が狂った。一方的な内定切りなのに国の強い指導はなかった。政治にアクションを起こしてほしかった」。男子学生は憤る。
大学が卒業延期を認めてくれたため就職活動を再開したが、企業説明会に行くと、採用数が減っていた。「景気対策の実効性はまったく上がっていない。早く就職を決めて両親を安心させたいが…」。国は期待できなくなってきた。
＜大量失業の懸念＞
「労働者派遣法は改正されないまま。年度末にも大量派遣切りの恐れがある」。若者が個人加入できる労働組合「みやぎ青年ユニオン」の大友聡志書記長（２７）は、立ちすくむ政治に怒る。
派遣労働が原則自由化された１９９０年代以降に就職した若者の労働条件改善を図ろうと、２月にユニオンを設立した。勤め先は仙台市内の印刷会社。業界は中小が多く倒産した他社もある。
いまの政治を「国民意識と完全に断絶している。麻生政権はもちろん、民主党の派遣労働見直しも対症療法。期待はできない」と突き放す。
一つだけ求めるのは１日も早い衆院解散・総選挙。「国民の思いをぶつけ、市民レベルの労働運動を国政に反映させたい」と強調する。
１０年ぶりの国際減船が迫るマグロ漁業界も、政治の停滞にいら立つ。
気仙沼遠洋漁協（気仙沼市）の熊谷秀人専務理事（６９）は「業界の生き残りが懸かる時期。マグロ漁業の将来展望を打ち出さなければならないのに、政界全体がリーダーシップを失った」と嘆く。
業界は、減船後に残った船がどう事業を展開できるかが再生のカギ。「食料の安定供給を担う産業として位置付け、安心して営める政策を求めたい」と訴える。
＜暮らしは苦しく＞
青森市浪岡で独り暮らしをする無職女性（９０）。市内にいる家族からわずかな援助は受けているが、月３万円の年金が家計の柱という。
「後期高齢者医療制度が導入された時はあんなに大騒ぎしたのに…。保険料が天引きされ、生活は苦しくなった。忘れられたようで悔しい」
永田町では何千万円という政治献金の疑惑が飛び交う。「自民党でも民主党でも（政治は）変わらない」と、幻滅感がこみ上げる。
(2009年03月16日 河北新報)
まあ、普通の政治ブログ(笑)なら、ここで「そんな事は無い。民主党が政権政党になれば、きっと何かが変わる」とか「民主党は反日政党だ。自民党に政権を任せ続けるのが最良の選択だ」とか、所謂ポジショントークというやつを始めるのが常套なんだろうけど、敢えて言います。
そんな事ぁ当たり前だ、と。
自民党から民主党に政権が交代したからと言って、それだけで何もかもが好転し始める程、世の中甘くも簡単でも無いです。
そもそも、小泉による構造カイカク詐欺だって、「構造カイカクを行えば政治もクリーンになって景気もよくなる」とか、そんな安っぽい掛け声に、国民皆して騙されて踊らされた結果だろう、と。
「○○をすれば全部が良くなる」なんて都合のいいモノは、基本的にこの世には存在しない。
個別の事柄に対してならば、それなりに簡単な解決法というのもあり得ようが、様々な人の様々な意志が、欲望が、願いが、祈りが絡み合い交錯する社会の抱える問題の全てを、何か一発で全て解決なんて都合のいい話がある訳なかろう。
大切なのは、少しでも良くしていこうとする不断の意志、その為の弛まぬ努力だ。
「○○をすれば全部が良くなる」なんていう安っぽいプロパガンダに踊らされて、現実にぶち当たって絶望し、諦めて嘆息するなんてのは愚の骨頂。
絶望と無関心こそが、人の世を黒く染め上げていく。
一歩ずつ、譬一歩ずつでも、諦めずに前に進んでいく事こそが肝要なのだ。
疲れたら休むのもいい、偶には後を振り返るのもいい。
大切なのは、進む事、それ自体を決して止めない、諦めない事だ。
前に向かおうとする意志、それに対する正しい努力。
それこそが、未来を切り開く為に最も必要なものだ。
カルト的な「○○をすれば全部が良くなる」なんていう安っぽい掛け声に騙され、ショートカットしようとしてはいけない。
歩みは遅くとも、大地をしっかりと踏みしめて進むその一歩こそが、明日の自分の土台となり、幸福な未来の布石となる。
安易に楽をしようとすれば、その数倍の艱難がその身を襲い、幸福を奪い去るだろう。
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