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(回答先: Re:【日米同盟の虚構は沖縄問題でわかる】思いやり予算という名の公的ワイロ 投稿者 官からアメリカ人へ 日時 2009 年 3 月 31 日 11:48:10)
*沖縄密約情報公開訴訟の時に<報道機関へ>配られたアピール文です。「杉浦 ひとみの瞳」ブログに載せてありましたので転載します。
http://blog.goo.ne.jp/okunagairi_2007/e/750902a5d23f700f872c498f46acb493
知る権利を求めて 〜 沖縄密約情報公開訴訟
2009-03-18 01:18:37 | 憲法問題
昨年9月3日に、1972年の沖縄返還をめぐり、日米両政府高官が交わしたと
される秘密文書の「報公開請求」をしたことを記事にしましたが、案の定、10月には外務省と財務省は「不開示(不存在)」との回答をしてきました。
そこで、予定通りではありますが、外務省と財務省の回答を不当とし、有識者やジャーナリスト等が原告となり(立正大講師の桂敬一氏とジャーナリストの柴田鉄治氏が共同代表)原告らが外務省と財務省に開示を求め、国に対して提訴しました。
内容は
1 不開示(不存在)決定処分の取消
2 本件文書の開示決定の義務付け
3 国家賠償請求(各10万円)
原告側は、立証の過程で、密約の存在を認めている日米の当時の関係者を証人とすることも検討するとしている。
今回のこの裁判の目指すところについては、弁護団で下記のようなアピールを報道機関宛てに出しました。
知る権利の重要性と共に、権利が侵害された時に戦うことの意味をしっかり伝えたいと思います。
記
知る権利を求めて
報道機関の皆様方へ
2009年3月16日
沖縄密約情報公開訴訟弁護団
本日、桂敬一さんほか24名が原告となり、国に対して、沖縄返還に伴う財政負担に関する秘密の日米合意(密約)の情報公開を求め、東京地方裁判所に提訴しましたので、お知らせいたします。
「民衆に情報を与えない、もしくは、情報を獲得する手段を与えないでいて、民衆的な政府などというのは、これは道化芝居の序幕か、悲劇の序幕か、どっちかである。いや、その両方でもあろう。知識は、つねに無知を支配してやまないだろう。そして、自分たち自身が統治者であろうと意欲する国民は、知識が与えるところの力をもって、みずからを装備しなければならないのである。」
よく引用されるこのフレーズは、アメリカ建国時のリーダーの1人で、合衆国憲法案を起草したジェームス・マディソンの言葉です(和訳は奥平康弘『知る権利』39頁から引用)。この市民の情報を受ける権利の保障を体現したアメリカで、1998年に、沖縄返還に伴い日本が巨額の財政負担を行ったことを示す柏木雄介・アンソニー・J・ジューリックの間の合意文書が、アメリカ国立公文書館において公開されていることが分かりました。2000年には、同じ公文書館で、軍用地の原状回復費用400万ドルの日本側肩代わりとボイス・オブ・アメリカの国外移転費用1600万ドルの日本側負担を明らかにした吉野文六・リチャード・スナイダー間の合意文書も見つかりました。吉野氏も、密約の存在と合意文書の署名が自分のものであることを認める証言をしています。
しかし、日本政府は、いまだ、この秘密の合意(密約)を認めていません。
裁判で公開を求めている文書は、アメリカ国立公文書館の文書と同一のものですが、これらの文書は、沖縄が米軍基地を抱え日米同盟の枢要な拠点であり続けていることの意味を、日本の市民が考え、将来の日本の方向性を見出すための貴重な資料といえるものです。
今回の裁判では、ことによると、被告国は、秘密の合意(密約)の存在の有無には触れないまま、省内をよく探したが、原告が開示請求をした文書を見つけることができなかった、という形式的な主張に終始するかもしれません。原告の主張や立証には、今後、相当の困難が予想されています。情報公開訴訟における主張立証責任の負担など、技術的な問題も立ちはだかりましょう。しかし、今は、この事案の持つ力とともに、裁判に臨みたいと思います。
さて、1734年、植民地時代のアメリカで、出版の自由をめぐって、1人の印刷人ゼンガーが、ニューヨークで治安妨害扇動の罪によって起訴されます。この弁護を引き受けたフィラデルフィアの弁護士アンドリュー・ハミルトンは、無罪の評決を引き出した有名な最終弁論で、陪審員に対し熱意をもって訴えます。
「あなたがたが判定しようとしているのは、ひとりの可哀想な印刷人のことでさえもありません。ニューヨークだけのことでもありません。アメリカのすべての自由市民に影響を及ぼすかもしれない性質のものなのです。ことは、もっとも重要な大義名分にかかわるのです。ことは自由という大義名分にかかわるのです。」(和訳奥平康弘『「表現の自由」を求めて』13頁を参照)。
私たちは、今回の情報公開訴訟に関して、同じようなことを述べたいと思います。この裁判は、原告の1人の名誉回復のものではありません。原告25名のためのものでも、沖縄市民のためだけのものでもありません。結果として、日本のすべての市民の知る権利に影響するものなのです。私たちの知る権利が真に保障されているのかを問うことが、この裁判の目的です。
知る権利を求めて、私たちは、この事件を裁判所の判断に委ねたいと思います。
メディアの皆さんが、この裁判をどのように報道するのか、過去の事件とのつながりとしてのみ報じるのか、それとも別な視点から考えるのか、それは、事件を知らない若い記者の皆さんが、事件を知っている上の方々との議論を通じて決めていかれることでありましょう。原告の中に、皆さんの先輩が何人か加わっていることの意味も、議論の参考となるのではないでしょうか。私たちは、メディアの皆さんの今後の報道を見守っていきたいと思います。
市民の知る権利のために、温かいご支援をお願いいたします。
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