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定額給付金の財源確保に関する議案が議会を通過したのは昨日3月4日だ。そして、今日、3月5日は既に実際に給付している自治体がある。遅滞なく事務作業が進むのは素晴らしいことだが、今回の定額給付金については、疑問がある。
定額給付金については否決される可能性が最後まで残っていた。しかし、それにも関わらず、地方自治体では、かなり初期から準備が進められてきた。総務省から準備を進めろという指示でも出ていたような印象がある。
もしそう言った指示が総務省から出ていたのなら、与党議員に対し、既に準備が進んでいるから反対するなとけん制する効果があったことになる。そしてそれは、明らかに三権分立に違反し、行政府の立法府に対する不当な介入だ。
今回の定額給付金に絡む一連の騒動を見ていると、麻生政権が全体としてこの政策を掲げていたとはとても思えない。以下にその理由を記す。
1.当初は生活支援金と言う名目で低所得者対象の事業規模数百億円からせいぜい数千億円のものだったはずだ。それが鳩山邦夫が2008年9月に総務大臣に就任してから国民全員対象の定額給付金になってしまい、しかも、「麻生首相の思いつき」というような形の報道がなされ、いったい誰の発案なのか不明なまま、定額給付金と言う政府案が提案された。しかも、それは閣議決定もされていなかった。
2.そのため、高額所得者には出すべきでは無いと言う与謝野大臣のクレームが付き、それに麻生首相が同調するという事態にまでなった。マスコミはそれを、一応、麻生首相の「ブレ」と言う形で報道したが、実態は、定額給付金と言う政策に対する抵抗だったのではないだろうか?
3.実際、定額給付金支給に関する細部の詰めはなかなか明確にならなかった。2008年10月には定額給付金と言う案が出されたが、例えば、18以下及び65歳以上への8000円の加算に関する年齢判断の基準日を平成21年2月1日にすることは、昨年12月20日に総務省からやっと発表された。その他、高額所得者への支給をするかしないかを自治体の裁量に任せるとか、受け取らない場合にそれを自治体への寄付とすることを認めるなど、あまりに自治体の自由を認めることがされていて、支給ジムが適正にされてたのかどうかを後で検証することがほとんど不可能な状態にされている。
4.景気浮揚効果もほとんどないとされ、世論調査でも否定的な意見が多数だったし、野党はこぞって反対、与党内にも疑問の声があがったが、政策の見直しが結局されなかった。国にも地方自治体にも余裕資金がほとんどない中で2兆円と言う資金は非常に貴重なものであるはずだが、政府与党から見直しと言う話は最後まで出なかった。
5.参院で否決され、衆議院で三分の二条項で再可決しなければならないという矢先、小沢民主党代表の公設秘書逮捕と言う事件が起こる。まるで、一定の権力に逆らうと、警察沙汰になり政治生命が奪われるぞと言う脅しのような印象を受けた。実際、この事件がなければ自民党からもう少し造反議員が出るはずだったと思う。
定額給付金法案が衆議院で再可決された時の麻生首相の顔つきはとても喜んでいるようには見えなかった。
やはり、定額給付金は、鳩山邦夫が自民党総裁選挙で麻生さんを総裁候補に担いだ時、自民党議員にばら撒いた金を回収するために仕込んだものと見るべきではないだろうか?多額な金が動けば、幾らでも抜くことができる。実際、再可決後の鳩山邦夫の顔つきはやったぞと言う充実感にあふれていたように見えた。
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