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西松建設事件は自民党の自作自演劇(きっこの日記、2009.3.4)【ごく常識的な国策捜査批判】
http://www.asyura2.com/09/senkyo59/msg/656.html
投稿者 南青山 日時 2009 年 3 月 05 日 06:06:56: ahR4ulk6JJ6HU
 

http://www3.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=338790&log=20090304

昨日に続いて今日もおんなじ話題でキョーシュクだけど、各新聞社の報道の違いを見てると、あまりにも今回の国策捜査のドタバタぶりが分かって面白いから、またまた続きを書かせてもらう。とりあえず、当局がマスコミを使って大々的に流してるバカバカしい洗脳報道の概略は、西松建設のほうから小沢一郎側に献金を送ってたんじゃなくて、小沢一郎の秘書の大久保隆規のほうが西松建設側に対して献金を要求してた。大久保隆規は、自ら西松建設の人間と会って、献金の金額を指示したり、領収書を発行したりしてた。だから、大久保隆規は、相手が政治団体じゃなくて、西松建設だってことを認識してたのだ。そして、その献金を政治団体の名前で記入してたんだから、これこそが動かぬ証拠だ!‥‥ってこと。

で、もう1点は、違法献金を受け取ってたとされてる自民党などの他の議員たちは、その合計金額が数十万円から数百万円程度と少ない。だけど、小沢一郎の場合は、過去12年間に1億8000万円以上と金額が突出してる。だから、小沢一郎側が献金の見返りとして、西松建設に小沢の地盤である東北での仕事を斡旋してた疑いがある。なぜなら、何の見返りもないのに巨額の献金をするワケがないからで、これこそが動かぬ証拠だ!‥‥ってこと。

ま、2点目に関しては、単なる推測であって、とても証拠と呼べるようなもんじゃないけど、まずは簡単なこの2点目からツッコミを入れさせてもらうと、小沢一郎側が受け取ってた献金は、「過去12年間に1億8000万円以上」なんて書くから莫大な金額みたいに見えちゃうけど、年間にしたら1500万円程度で、元自民党の衆議院議員で長野県知事の村井仁が受け取ったとされてる1000万円以上や、二階俊博が受け取ったとされてる約840万円と比べて、そんなに突出してるとは思えない。つーか、いくら野党とは言え、仮にも代表である小沢一郎が1500万円なのに対して、単なる地方の首長である村井仁への1000万円や、単なる自民党のパシリである二階俊博への840万円のほうが、あたしには大金に思える今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?

‥‥そんなワケで、マクラをまたいでさらに言わせてもらえば、西松建設の政治団体は、2006年に解散するまでに、合計で約4億7000万円の違法献金をしたって言われてる。そして、その大部分が、自民党の森喜朗と民主党の小沢一郎の政治団体へ流れてたって言われてる。で、小沢一郎のほうに流れたのが「過去12年間に1億8000万円以上」なら、残りはいくらだよ? 2億9000万円もあるじゃん。つまり、3億円近い大金が森喜朗のほうへ流れてたってことになるじゃん。

耐震偽装問題の時にも、便宜供与したとしてたくさんの森派の議員の名前があがったけど、自民党の森派と言えば、そのスポンサーは数々の土建屋だもんね。つまり、西松建設が、森喜朗の政治団体へ巨額の迂回献金を送ってたとしたら、立派な理由があるってワケだ。それは、今回のおかしな洗脳報道の2点目に書いた「何の見返りもないのに巨額の献金をするワケがないから」ってことで、これが小沢一郎の秘書を逮捕した理由だって言うのなら、森喜朗の秘書も逮捕しなくちゃスジは通らなくなる。で、ここぞとばかりにギャンギャン報道してるサンケイとは違って、冷静な他紙の記事を見てみると、西松建設の幹部の証言として、こんなことを書いてる。

「献金すれば仕事が取れたわけではないが、小沢氏の地盤である東北地方で仕事がしにくくなると困るので献金を続けていた」

これがホントなら、小沢一郎側が献金の見返りとして、西松建設に何らかの便宜を図ってたっていう当局の言いぶんは、所詮は単なる推測に過ぎなかったってことになる。そして、当局が今回の逮捕劇を正当化するためには、もう1点のほう、ようするに、大久保隆規が西松建設の人間と会って献金の金額を指示してたって部分で立件するしかない。マコトシヤカに流されてる自民党御用新聞の報道によれば、大久保隆規が西松建設の人間と会ってたことをいかにも「西松建設からの献金だと知ってた」ってことに結びつけてるけど、果たしてそうだろうか?

たとえば、西松建設の人間が代表をつとめてる政治団体との交渉なら、西松建設の人間と会ってやりとりをするのは当然のことで、こんなことを「動かぬ証拠」だなんて言うのなら、昨日の日記で取り上げた自民党の橋本龍太郎や山崎拓が日歯連を通じて日本歯科医師会から迂回献金を受け取ってた事件の時だって、橋本龍太郎や山崎拓を始めとした自民党議員たちは、みんな日本歯科医師会の人間と料亭で密会してて、日本歯科医師会の人間から現金を受け取ってたじゃん。その上、その見返りとして、あたしたち国民の医療負担を大幅に引き上げたじゃん。こっちのほうが、よっぽど悪質だと思わない?‥‥つーか、まずは、毎日新聞のこの記事を読んで欲しい。

「西松建設裏金:自民「国政協」、西松本社住所を収支書に」

準大手ゼネコン「西松建設」(東京都港区)がOBの政治団体「新政治問題研究会」(新政研、解散)を隠れみのに違法な企業献金をしたとされる疑惑で、自民党の政治資金団体・国民政治協会が新政研から献金を受けた際、政治資金収支報告書に新政研の住所として西松建設の住所を記していたことが分かった。また、宮下創平元厚相の政治団体は同様に記した上、新政研の代表者欄に西松の現職役員名を記入。献金を受け取った側も新政研が西松建設のダミーと認識していた可能性が浮上した。政治資金規正法では違法な企業献金と認識していた場合、受領した政治家側も罰せられる。ただし、政治資金団体への企業献金自体は認められている。政治資金収支報告書によると、国民政治協会は03年12月、新政研から約500万円の献金を受けた。新政研の所在地は千代田区のマンションだったが、協会は西松本社所在地の港区虎ノ門と記していた。その後、協会は記載を修正したが、「誤った原因は担当者が代わり分からない」と述べ、新政研と西松との関係については「知らなかった」と釈明した。

また、02年に計200万円を受けた宮下元厚相の政治団体「創風会」は、新政研の所在地を同様に港区虎ノ門と記入。代表者の欄には西松OBの本来の代表者ではなく、当時の西松現職役員名を記していた。創風会の代理として対応した元厚相の長男の宮下一郎衆院議員(長野5区)事務所は「なぜ間違えたか分からない」としている。(後略)

http://mainichi.jp/select/jiken/news/20090225ddm041040153000c.html

‥‥そんなワケで、この記事によると、自民党の宮下創平の場合は、小沢一郎のケースとおんなじに西松建設の政治団体から献金を受け取った上に、政治資金収支報告書に政治団体の住所として「西松建設の住所」まで書き込んでたんだよ。これこそが、「自分が献金を受け取った政治団体の実態が西松建設だ」ってことを認識してたってことの何よりの証拠じゃん。それなのに、これほどアカラサマなことをやっていながら、平然と「知らなかった」なんて言って通るワケ? そして、東京地検特捜部は、小沢一郎の秘書の何百倍もハッキリした証拠がある宮下創平を何で取り調べしないの? 何で秘書を逮捕しないの? あまりにも分かりやすいよね〜(笑)

小沢一郎は、昨日の会見で、「相手が西松建設だと知っていたのなら、党として献金を受け取っていた。企業からの献金は、個人で受け取れば違法だが、党として受け取れば合法なのだから、合法の道がありながら、あえて違法になる形にして受け取る理由がない」って趣旨の発言をした。これは、誰が聞いてもモットモな話で、ツッコミドコロなんてない。たとえば、政治資金収支報告書に記載せずに、裏金として受け取ってたとか言うのなら、話はぜんぜん違って来る。だけど、小沢一郎の場合は、すべてのお金の出し入れについて、誰よりも透明性を持ってやってたことは有名な話だし、何よりも、政治資金規制法を作った時の中心人物の1人なのだ。そんな人間が、あえて危険を冒してまで、自分が作った法律に触れるようなマネをするだろうか?

あたしは、昨日の日記で、「企業から党への献金はOK」で「政治団体から政治家個人への献金はOK」なのに、「企業から政治家個人への献金はNG」だってことをパチンコの換金システムに喩えた。民間がギャンブルをすると「賭博」で逮捕されちゃうのに、パチンコ屋さんでは、出玉を一度、景品に変えて、その景品を別の場所で現金に交換してもらうシステムが、暗黙の了解として、全国津々浦々のすべてのホールで行なわれてるからだ。で、今回の小沢一郎にかけられてる容疑をパチンコに喩えると、パチンコで大勝ちした小沢一郎は、出玉を一度、店内の景品カウンターで景品に交換してもらって、それを持って別の場所へ行けば、法律に触れずに現金を手にすることができるって知ってたのにもかかわらず、あえて、店内の景品カウンターで「現金に換えろ!」って騒いで、断るお姉さんにムリを言って現金に換えさせた。そして、それで、「賭博」の容疑で逮捕された‥‥ってことになる。

ま、正確に言えば、パチンコを打ってたのは秘書の大久保隆規ってことになるワケだけど、それにしたって、日頃、小沢一郎から会計の透明性について口が酸っぱくなるほど言われてた上に、マジメで多くの人から信頼されてた大久保隆規が、わざわざパチンコ屋さんの景品カウンターで逮捕覚悟で大騒ぎなんてするだろうか? 政治団体からの献金なら小沢一郎として受け取ればいいし、企業からの献金なら民主党として受け取ればいいだけの話で、これで何ひとつ問題はなかったのに、企業からの献金だと知ってた上で、わざわざ危険を冒してまで、政治資金収支報告書に虚偽の記載をするなんて、いったい何のメリットがあるって言うんだろう? 普通に考えたら、絶対にアリエナイザーな話だ。

それに、こんなことをして、もしも発覚したら、パチンコを打ってた大久保隆規だけじゃなくて、自分が誰よりもリスペクトしてる小沢一郎に対して、その政治生命を奪うほどのダメージを与えちゃう。こんなことは小学生でも分かるワケで、それなのに、あえてそんなことをしたとはトーテー思えない。もしも大久保隆規が、自民党から送り込まれた刺客だったんなら別だけど、そうじゃないのなら、わざわざこんなメンドクサイことをしてまで、小沢一郎を失脚させるような根回しをする理由がない。

それ以前に、この「政治資金規制法」って、小沢一郎が中心になって作った法律なんだよね。小沢一郎は、自民党にいたころから、政治家が企業から献金を受け取って、その企業に便宜を図る体質に疑問を持ってたんだよね。それで、それまで当たり前のように行なわれてた企業から政治家個人への献金を禁止する法案に賛成したんだよ。それなのに、その法律を作った本人が、その法律を破るワケがないじゃん。それに、この法律を作った本人だからこそ、すべての会計の収支をオオヤケにして来たんじゃん。

‥‥そんなワケで、マスコミは「過去12年間に1億8000万円以上」なんて報じて、いかにも巨額な献金が行なわれてたってことを強調してるけど、年間にしたら1500万円なワケで、これは、13億円もの政治資金を持ってる小沢一郎にしてみたら、受け取っても受け取らなくても大差ない金額だ。もしも、あなたが、13億円もの大金を持ってたら、たかが1500万円のために危険な橋を渡るかどうか、考えてみて欲しい。それも、正しく記載すれば受け取っても何ら問題のない献金をわざわざ法律に触れるように改ざんしてから受け取るなんて、誰がどう考えたって不自然だろう。こうした事実を見てみれば、今回の異常な強制捜査と逮捕が、民主党に政権を取られたら困る勢力による国策捜査だってことは一目瞭然だろう。そして、こんなムリな国策捜査を依頼された東京地検特捜部にしても、最初から大久保隆規を立件できないことなんて分かってるから、今度は「小沢一郎を参考人として事情聴取する」なんてアホなことを言い出した。これにしたって、結局は、民主党に政権を取られたら困る勢力からの命令と、あとはテメエラのメンツのためだけの自作自演劇で、こんな茶番に騙されるほど国民はバカじゃない。こうした卑劣で幼稚でバカバカしい自作自演劇をやればやるほど、自公政権の支持率は、ドラマ「神の雫」の視聴率とおんなじように、地獄の底まで下落してくと思う今日この頃なのだ。

★中学生以上の頭と経験と社会常識を持っているなら、ここに書かれたようなことは容易に想像が付くだろう。
新聞の記事で言えば、こうした常識を持っていないような記事を掲載するところは、すべて忠犬新聞、忠犬記者ということになる。
テレビも同様で、今回の事件は、マスメディアとそれに携わる人びとの矜持が問われている事件でもあるということだ。
今回の事件は、日本の検察史上もっとも恥ずべき事件として記憶されるかもしれない。  

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