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今回の逮捕劇は、郵政民営化見直しの動きを封印し、かつ小沢民主党代表の失脚を狙ったものであることを明らかにしたい。ただし、麻生首相などの自民党側の意向というよりも、アメリカの軍産複合体の意向であり、彼らの力を借りて、軍産複合体のパペットがやったものだろう。
今回の報道で語られる決り文句に次の三つがある。
1.西松建設レベルのゼネコンだと献金をしないと仕事が取れない。
2.西松建設は東北地方での受注実績が少ないので小沢サイドに頼る必要があった。
3.西松建設からの献金額が小沢代表関係宛てだけ突出している。
しかし、これら3つのことはまったくのデタラメだ。
まず1について:
日本国内でゼネコンと呼ばれる会社はかなりの数がある。スーパーゼネコンとされるものが鹿島建設など5社、準大手A(単独売上基準2500億円以上)が西松建設など5社、準大手B(単独売上基準2500億円以上のゼネコンでかつ金融支援を受けている企業)が三井住友建設など5社、中堅とされるのが約60社ある。「西松建設レベルのゼネコンだと献金をしないと仕事が取れない」とするなら、スーパーゼネコン以外の会社は全て西松建設と同様なことをしていることになる。だから、70社に付いてその献金の妥当性を調査しなければいけないが、それをやってはいないだろう。そもそも、公共事業の予算が減らされて以来、スーパーゼネコン自体も、工事受注に必死になっているのが現実だ。鹿島建設は大分キャノンの事業所・工場建設に絡み約6億円の所得隠しをし、その使い道を明かさなかったため使途秘匿金と国税局から認定されている。これだけを見ても、裏金を使って工事受注を業界全体でやっていると見なすのが自然だ。
2について:
東北地方は、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県の6県だ。民主党系の知事がいるは、岩手県の達増拓也、秋田県の寺田典城、山形県の吉村美栄子、福島県の佐藤雄平の4県になる。だから、少なくとも、青森、宮城は当てはまらないし、自民党系だから、自民党議員への献金を疑うべきだ。
また、西松建設に限らず、特定の地方・県で受注実績が少ないゼネコンは多くあるはずで、70社以上あるゼネコンが全て全国的にくまなく受注しているはずがない。
3について:
西松建設からの献金額が小沢代表分だけ突出していると言うなら、他の会社の迂回献金に付いて調べる必要がある。各議員への政治団体献金を見て、1000万円以上のものを洗えば、多分、直ぐに見つかるはずだ。少なくとも、仙台市長であった石井亨に対して、鹿島建設、間組、大林組など大手ゼネコンから1億円の賄賂が渡っていたことは確定している。
だから、企業から献金を受けること自体は既に必要悪のようなものになってしまっていて、自民党、民主党の関係者ならほぼ全員が当てはまると言って言いぐらいだ。そして、基本的に利益追求集団である企業がそれなりの見返りを要求しないはずがなく、何らかの利益供与が見返りとして議員側からされていると見るのが自然だ。この記事に名が出てきていない議員も、自民・民主関係者はほぼ全員がそう言った経験を持っているはずだと思う。もっとも、菅直人さんとか江田五月さんなら異なるだろうが。
よって、やはり、今回の小沢民主党代表の公設秘書逮捕劇は、明らかな国策捜査であり、小沢民主党代表の失脚と郵政民営化見直しの動きの封じ込めを狙ったものだ。
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