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2009年3月 4日 (水)
小泉元首相政治死を隠す西松「国策捜査」謀略報道
本ブログ1月16日付記事「手段を選ばぬ「悪徳ペンタゴン」次の一手」に西松建設事件の狙いについて、以下のように記述した。
「検察当局が西松建設の裏金疑惑解明に動き出した。「悪徳ペンタゴン」による政権交代阻止活動の一環としての行動であるとの見方が存在する。
日本の政治を「悪徳ペンタゴン」から「一般国民の手」に取り戻す、千載一遇のチャンスである。「悪徳ペンタゴン」はあらゆる手段を用いて、本格的政権交代阻止に全力を尽くすと考えられる。あらゆる工作活動の本質を洞察して粉砕(ふんさい)し、本格政権交代を成し遂げなければならない。」
呼応するかのように「国際評論家小野寺光一の「政治経済の真実」」様が1月17日に、「小沢一郎を守れ<西松建設事件は政権交代を阻止するために「亡国の人物」によって用意された国策捜査か?>」と題する記事を配信された。
西松建設が外為法違反という過去に例の少ない事案で検挙された時点から、私は一連の捜査が小沢一郎民主党代表を狙う政治的謀略の一環であるとの疑いをもって事態を注視してきた。想定された「国策捜査」の権力濫用が実行に移されていると判断される。
小沢代表サイドが献金を西松建設からの献金と認識していたのかどうかが焦点であるが、認識そのものを問いただしても、基本的に水掛け論である。内閣が発足すると、閣僚事務所費経費の不適切な処理が明らかになる。閣僚サイドは、事務所費の取り扱いを訂正して処理を終える。それ以上の追及はない。
河村官房長官の事務所費の取り扱いも問題視されたが、それ以上の問題にはされなかった。検察サイドは、大久保秘書サイドが西松建設からの献金であることを認識していたはずだとの、西松サイドの供述を得たことを、証拠として提出する可能性が高い。しかし、供述は一方的なものであり、検察当局が何らかの司法取引的な誘導によって供述を得ることも十分に考えられる。
また、一般論として、西松サイドが献金に際して何らかの成果を期待するとの趣旨の供述を示すことは十分に想定される。検察サイドは一方的に真偽が明らかでない断片的な情報をリークして世論誘導を図る。この点にも十分な警戒が求められる。
迂回献金を肯定するわけではないが、迂回献金が広範に行われていることは周知の事実である。検察が百罰百戒で問題を処理しているのなら検察の行動は理解されるが、無数に存在する迂回献金を放置したままで小沢代表秘書の事案だけを例外的に取り扱うのであれば、典型的な「国策捜査」であると言わざるを得ない。
「政官業外電=悪徳ペンタゴン」は、利権維持、政権維持の目的のために、遂に禁じ手に手を伸ばした。近づく総選挙。「悪徳ペンタゴン」はテレビメディアを全面活用して世論操作にいそしんでいる。
3月4日の日本テレビ番組「思いッきりイイ!!テレビ」で、ものもんた氏は次のように述べた。
「政党は国民の税金から多額の政党交付金を得てるんでしょう。多額の政党交付金を受けながら企業献金に頼るなら、政党交付金を返せという話になりますよ。」
2007年の政党交付金は以下の通り。
自民党 166億円
民主党 111億円
公明党 28億円
共産党 ゼロ
社民党 10億円
国民新党 3億円
新党日本 2億円
他方、2007年の日本経団連会員企業からの政治献金額は以下の通り。
総額 29億9000万円
うち自民党 29億1000万円
その他政党 8000万円
日本経団連会員企業からの企業献金の大半は自民党に対するものである。みのもんた氏は、こうした基礎的な事実を把握して発言しているのか。
テレビのコメンテーターは、検察は通常、このような時期を避けると発言する。しかし、このような時期に起こした行動だからこそ、明白な「国策捜査」であるとの見解が生じているのだ。
また、検察OBに解説を求めるテレビメディアが多いが、検察OBが検察を批判するコメントを提示することは基本的にない。
日本が恐ろしい秘密警察国家に転じている現実を、今回の事案によって多くの国民が知るようになれば、そのこと自体は有益であるかも知れない。一般に多くの国民は警察、検察、裁判所を中立公正な存在であると錯覚してしまっている。しかし、現実はまったく違う。国民はこの現実に気付かなければならない。
小泉竹中政治時代から様相は一変した。警察、検察、裁判所が政治目的のために不正利用される例が確実に増加していると判断される。
本年9月までに必ず総選挙が実施される。麻生内閣の支持率は一ケタ台にまで低下している。総選挙の顔を変えようにも、総選挙を経ないままでの4回目の総裁交代を有権者は許さないだろう。
窮余の一策として巨大政治利権を維持しようとする自民党は、反自民票が民主党に集中して流れないように渡辺喜美氏を筆頭にする新党設立を準備し始めた。私はこれを「偽装CHANGE新党」と表現して、警戒を呼びかけてきた。小泉元首相は「新党ブーム」に火をつけようと、パフォーマンスを繰り返したが、「新党ブーム」が生まれる可能性は急速に低下している。
「悪徳ペンタゴン」にとっての最大の脅威は、一貫して小沢一郎民主党代表である。「悪徳ペンタゴン勢力」は小沢一郎代表の影響力を排除するための姑息な工作活動を展開し続けてきた。
そして、しびれを切らした「悪徳ペンタゴン」は遂に禁じ手に手を染めた。日本の現状はベルリンの壁崩壊以前の東欧の状況に近い。既得権益を死守しようとする勢力は、文字通り目的のためには手段を選ばぬ行動を明確に示し始めた。
特定勢力によって私物化された政治権力を国民の手に取り戻せるかどうかの、壮絶な闘いが始まっている。
国民は、マスメディアが政治権力を私物化する「悪徳ペンタゴン」の一角に組み込まれている事実を正確に認識しなければならない。政治権力に支配された情報の歪みを指摘できるのはネット情報だけである。
「悪徳ペンタゴン」は、当然、ネット情報界にも多数の工作員を送り込んでいる。しかし、それでも、ネットの草の根からの真実の情報発信を止めることはできない。
総選挙を目前に控えたこの時期に、小沢代表が代表の座を辞し、民主党が内部分裂を起こし、野党勢力が分裂することを「悪徳ペンタゴン」は目論んでいる。その野望を打ち砕かねばならない。
3月4日の衆議院本会議で定額給付金法案が3分の2で再可決された。法案採決に欠席することを明言した小泉元首相に同調した議員は小野次郎氏だけだった。小泉元首相の影響力は完全に消滅した。「小泉元首相の政治的な死」を象徴する法案再可決ニュースを覆い隠そうとしたのが小沢代表秘書逮捕であったとの側面も否定できない。
徹底捜査が求められているのは「迂回献金」ではなく「かんぽの宿」疑惑である。一括売却の不正を明らかにして、まずは西川善文日本郵政社長を解任しなければならない。
日本郵政の代表権を持つ役員は西川善文社長と高木祥吉副社長のみである。いずれも、竹中平蔵氏が指揮した人事である。高木氏の天下りは天下り規定に違反するとの指摘も存在する。
貴重な国民資産の売却が適正に行われていなかったとするなら、最高責任者の責任が厳正に問われなければならない。景気・雇用問題と並んで「日本郵政問題」がいま最も重大な問題である。
「かんぽの宿」問題を覆い隠そうとする動きがあわただしく観察されるが、問題に蓋をすることは許されない。
日本は警察、検察勢力が不正利用される異常な状況に陥っている。問題を解決するには、次期総選挙で本格的な政権交代を実現することが、不可欠である。不当な政治権力の行使に対して、断固たる姿勢で闘い抜くことが求められている。
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