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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2009022602000064.html
高速道割引試算 無料化データ削除 国交省の財団法人“民主案”隠しか
高速道路料金引き下げによる経済効果について、国土交通省所管の財団法人「計量計画研究所」(東京都新宿区)が無料化にした場合の効果についても試算しながら、最終の報告書からデータが削除されていたことが分かった。高速道路無料化は民主党がマニフェストに掲げる看板政策の一つ。割引した場合よりも経済効果が多大になったことから、国交省側が意図的にデータを隠した疑いが強まっている。
この問題は民主党の馬淵澄夫衆院議員が二十五日の衆院予算委員会で追及。金子一義国交相は「研究の途中段階で無料化の効果も検討していた。精査して速やかに国会に提出する」と答弁した。
馬淵議員によると、二〇〇七年十月、国交省国土技術政策総合研究所(茨城県つくば市)は計量計画研究所に対し、料金割引で一般道を含めた道路利用者が受ける便益や二酸化炭素(CO2)削減効果などの試算業務を約六千万円で発注。計量計画研究所では、〇七年から〇八年にかけて一部の高速道路で行われた割引実験の結果に基づき、三割引き、五割引き、十割引き(無料化)の三パターンについて試算。いったん報告書を作成した。
馬淵議員が関係者から入手した当初の報告書には、無料化した際のデータが随所に記載されていた。利用者が受ける便益については、高速利用者の増加による一般道の走行時間短縮や、料金値下げなどにより、一年間で三割引きが五千二百億円、五割引きが一兆二百億円、十割引きが二兆六千七百億円との試算結果が出た。
ところが、最終的な報告書からは十割引きに関するデータや記述が一切なく、ページ数も少なくなっていた。
政府は景気・生活対策として、来年度から二年間に計五千億円を投じ、自動料金収受システム(ETC)を利用した乗用車の「土日祝日上限千円」と「平日昼間三割引き」を策定。〇八年度第二次補正予算に盛り込んだ。さらに昨年十二月には、来年度からの十年間に計二兆五千億円の道路財源で、料金引き下げの継続などを閣議決定した。
国交省は、これらの事業を進めると全体で三割引きに相当するとしている。計量計画研究所が作成した報告書はこれらの値引き幅を決める際の重要なデータとなった。
国交省国土技術政策総合研究所の話 大臣が国会で答弁した通りだ。
財団法人計量計画研究所の話 回答できません。
◆国交省削除指示か
民主党の馬淵澄夫衆院議員の話 研究機関である国交省の財団法人が、いったん作成した報告書から自主的にデータを削除したとは考えにくく、国交省が削除を指示した可能性が高い。
無料化案の経済効果が大きいことを裏付けるデータを公表したくなかったから隠したのだろう。
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