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オバマ大統領が施政方針演説をした。インターネットの動作が非常に遅いので、彼のスピーチそのものをチェックできない。だから、正確な言葉は分からないのだが、「ウォール街の金持ちのためではなく、労働者のために財政再建をやる。富裕層には今までの減税を見直して、増税をする。」というようなことを言っていたと思う。
オバマ大統領の進む道は、限りなく厳しいだろうと感じる。アメリカの夢、それにある意味、歯向かうことになるからだ。
「風と共に去りぬ」のスカーレットの言葉、「神にかけて、私は二度と飢えはしない。もし盗み、殺さなければならなくとも。神にかけて、私は二度と飢えはしない。」そして、自由の女神の台座に刻まれた
"Give me your tired, your poor,
Your huddled masses yearning to breathe free,
The wretched refuse of your teeming shore.
Send these, the homeless, tempest-tost to me,
I lift my lamp beside the golden door!"
の文句。
ヨーロッパ大陸で弾き飛ばされたものたちに、自由に富の追求を許す、その大地がアメリカだと言う意味だと思う。神にかけて殺人をしようとも富の追求は正しいのだと言い切ってしまう自己肯定の強さと言うか、ある意味単純なおおらかさ。
だから、富を追求することは、何にも増して重要で正しいこととしてアメリカ人には意識されてきたのだと思う。それに対して、オバマ大統領は、ある意味、富の追求は必ずしも正しくないと言わなければならない。そして更に、もう既に2代3代と続いた富豪たちにその富を差し出せと命じなければいけない。
多分、それをやらないとアメリカ社会は持たないと説得するのだろう。だからこそ、黒人初の大統領として彼は選ばれた。自由の大地としてアメリカを切り開いてきた白人ではなく、奴隷として白人の生活を支えてきた黒人として、彼は選ばれたのだ。富の追求には、神だけが関わるのではなくて、現実の世界の他者がいると言うことを示すために彼は選ばれた。
社会全体としてダイナミズムを持つためには、黒人層やヒスパニック層などへの教育の充実が欠かせない。ビジネスの場に、彼らが入り込むことが必要になる。それが、今のアメリカの上流階級に許せるだろうか?
南北戦争当時は、「奴隷制はアメリカの建国精神に反する」とする白人層がいた。だからこそ、リンカーンは南北戦争を起こせたし、戦いに勝つことができた。言わば、白人層の「奴隷制は間違っている。平等な社会が必要だ。」という上からの変革意識と、黒人層の「奴隷制は間違っている。平等な社会が必要だ。」という下からの変革意識がかみ合って実現したのがリンカーンの南北戦争での勝利だ。今、オバマ大統領を支えているのは、そう言った平等意識よりも、ブッシュ体制下で搾取されつづけられた中産階級と下層階級だろう。
ブッシュ政権の何が間違っていたのか、富の追求のどこがおかしかったのか、それを明確に言わずに、単に富の追求が間違いだとしてしまうと、アメリカ社会は方向性を失ってしまうのだと思う。
ブッシュ政権の間違え、それは情報操作ではないだろうか?そして、それを明らかにするために、日本が、または、世界中の国々ができることは何だろうか?
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