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(回答先: 竹中平蔵氏と日経新聞「かんぽの宿」の外堀が埋まりましたが(植草一秀の『知られざる真実』) 投稿者 クマのプーさん 日時 2009 年 2 月 20 日 23:20:37)
「「かんぽの宿」への政治対応はモラルハザードの塊
先週は、政策のモラルハザードが世界的に蔓延し、日本も例外でないことを説明しましたが、もしかすると日本のモラルハザードが最もひどく、かつ最もレベルが低いのかもしれません。その典型例が「かんぽの宿」問題での政権の対応です。
「かんぽの宿」問題の経緯
そもそも郵政民営化の際に、かんぽの宿は2012年9月末までに譲渡か廃止することが法定されました。それを受けて日本郵政は、全国の70施設を一括で売却することとし、オリックスが108億円で競争入札を落札しました。
しかし、オリックスへの一括売却に鳩山総務大臣が待ったをかけました。鳩山大臣の主張は、要約すると以下の通りです。
@ オリックス落札に至る経緯が不透明
A 一括売却は望ましくない
B オリックスの宮内会長は規制改革会議の議長を務め、郵政民営化に関連したので、オリックスが日本郵政の資産売却に応札するのは不見識
かんぽの宿を一括売却するには別会社とする必要があり、そのために必要な総務大臣の認可を得られそうにないということで、日本郵政はオリックスへの一括売却の方針を凍結し、検討委員会を設置して譲渡のやり方を全面的に見直すことになりました。
問題の本質は郵政民営化の後退
今回の騒ぎに乗じて、様々な政治家や評論家の類いの方が発言していますが、「宮内会長はけしからん」、「売却価格が安過ぎる」、「地元の資本に売却すべき」など、呆れる位に感情論ばかりです。しかし、政策の観点からは2つの重要なインプリケーションがあり、それを看過してはいけないのではないでしょうか。
第一の問題は、かんぽの宿の一括売却という日本郵政の経営判断を否定するのは、郵政民営化の流れを逆行させるのに他ならないということです。」
http://diamond.jp/series/kishi/10026/
「70施設の中で黒字は10程度であり、大半の施設は採算性が低いままです。設備の更新投資もほとんど行われていない(例えば情報システムの端末は未だにウィンドウズ95を使っているらしいです)と聞いています。
再生のためには多額の更新投資が必要なことを考えると、一括売却を止めて個別に地元資本に売却しようとしたら、採算性の低い大半の施設が売れ残る可能性が大きいのではないでしょうか。その場合、雇用の大半も日本郵政が責任を持たないといけません。
かつ、年間の赤字は40億円です。鳩山大臣の意向によって、日本郵政は今後数年に渡り多額の追加的なコスト負担を強いられることになるのです。このように民間で当たり前の効率経営が否定されるのは、民営化を逆行させることに他なりません。
従って、「かんぽの宿」問題への対応を総務大臣だけに任せるのは不適切ではないでしょうか。郵政民営化は、小泉時代に政権を挙げて取り組んだ程の重いテーマであり、前回の総選挙では国民がそれを支持して自民党が大勝したからです。麻生総理は国会で四分社化を見直すと発言したようですが、「かんぽの宿」問題への対応はそれ以上のインプリケーションを含んでいるのですから、民営化自体を逆行させるという意思表示をすべきではないでしょうか。
政府の審議会全体に関わる問題
第二の問題は、オリックスの宮内会長が規制改革会議の議長だったことを以てオリックスの入札を否定するならば、政府のすべての審議会について同様の見地からメスを入れるべきではないか、ということです。
そもそも規制改革会議は郵政民営化について検討していません。従って、その議長だった人間の会社が入札すべきでないというのは、ひどい言いがかりです。ただ、規制改革と郵政民営化のベクトルの方向性が同じなのは否定できませんので、規制改革会議が郵政民営化に関係したと見るかどうかは、価値判断の問題になると思います。そして、関係すると今の政権が判断するなら、同様の基準から政府のすべての審議会のメンバー構成などを洗い直し、問題を徹底的に排除すべきではないでしょうか。
例えば、厚生労働省の審議会である中医協(中央社会保険医療協議会)は、診療報酬の改訂や薬価の算定方式などを決めていますが、そのメンバーには日本医師会や日本歯科医師会など直接の利害関係者がたくさん入っています。他にもこうしたひどい事例は山ほどあります。」
http://diamond.jp/series/kishi/10026/?page=2
「 従って、オリックスと規制改革会議の関係を問題視するならば、政権全体として政府の審議会のメンバーの粛正を始めるべきです。それなしにオリックスの宮内会長だけを狙い撃ちするというのは、不公平ではないでしょうか。ほとんど魔女狩りのように見えます。こうしたやり口を見ていたら、良識ある財界人は政府の審議会の委員を受けなくなるでしょう。
政策の価値判断は多様だが
筋を通すべき
私は郵政民営化を行った竹中大臣の秘書官をしていました。そういう人間がこのように書くと、郵政民営化やオリックスの宮内会長を守ろうとしているのだろうと穿った見方をされると思います。
しかし、私は、政策に関する価値判断は多様であり、郵政民営化を逆行させることも、審議会の委員を務めた民間人への制約も、一つの価値判断としてあり得ると考えています。ただ、政策である価値判断を行うときは、政策全体に一貫性を持たせないといけません。一貫性のない恣意的な価値判断のブレは、モラルハザードに他ならないのです。だからこそ、今回のように政策の価値判断を大きく変えるときは、政権全体として一貫性を持ってやらないといけないのではないでしょうか。
個人的には今回の騒ぎには本当に腹が立っています。建設コストが2400億円かかったのを108億円で落札は不当に安いと喧伝されていますが、市場の評価を否定して効率的な資源配分など望めません。バブル期に家を高く買ったらバブル崩壊で価値が暴落したのに、高い値段で買えと言えるでしょうか。厚生労働省のグリーンピアだって、年金保険料2000億円をつぎ込んだのに48億円で売却されたのです。1万円で譲渡したかんぽの宿が6000万円で転売されたと喧伝されていますが、民営化前の公社時代に行われた極端なケースを以て現在の民間経営を否定するのはおかしくないでしょうか。
鳩山総務大臣は権限を持っているのですから、疑念が晴れるまで徹底的に調査すれば良いと思います。ただ、調査が終わるまではメディアで喧伝することは控えるべきではないでしょうか。総選挙を見据えた部分もあるのでしょうが、今のやり方は日本郵政いじめ、オリックスいじめにしか映りません。何でも陰謀史観で考えたがる評論家もどきの人を興奮させるだけです。両社のレピュテーション・リスクに配慮できないのは、政治のモラルハザードです。
このように「かんぽの宿」問題には、政策と政治の両面でのモラルハザードの要素が含まれていると思います。景気が急速に悪化している最中にこのような対応をしていては、日本の政権と政策は海外から信頼されないのではないでしょうか。」
http://diamond.jp/series/kishi/10026/?page=3
関連
竹中平蔵大臣の元秘書官、「慶大教授」岸博幸の「ネットはゴミの山だ…」の泣きごとや、焦る竹中の鳩山批判。
http://www.asyura2.com/09/senkyo59/msg/199.html
投稿者 ROMが好き 日時 2009 年 2 月 20 日 14:49:04: Dh66aZsq5vxts
Re: 「慶大教授」岸博幸の頭の中は「ゴミの山だ…」 こいつも普通の国なら死刑が相当の売国奴や
http://www.asyura2.com/09/senkyo59/msg/206.html
投稿者 薬痴寺 日時 2009 年 2 月 20 日 18:37:44: xfts14BmhKdcQ
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