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これが――中川大臣の「会見前不自然飲酒合コン」を開催し、強い酒を飲ませたのは――と書かれている玉木林太郎(財務省国際局局
http://www.asyura2.com/09/senkyo59/msg/124.html
投稿者 ROMが好き 日時 2009 年 2 月 19 日 07:48:46: Dh66aZsq5vxts
 

(回答先: 読売新聞が、中川と酒席を共にした経済部越前谷知子のプロフィールを削除 投稿者 ブッダの弟子 日時 2009 年 2 月 18 日 23:33:02)


 
雑談日記から。

これが――中川大臣の「会見前不自然飲酒合コン」を開催し、強い酒を飲ませたのは――と書かれている玉木林太郎(財務省国際局局長)
http://soba.txt-nifty.com/zatudan/2009/02/post-7.html


二階堂ドットコムで、

これだけ言っておく
 http://www.nikaidou.com/2009/02/post_2356.php
  中川大臣の「会見前不自然飲酒合コン」を開催し、強い酒を飲ませたのは

玉木林太郎(財務省国際局局長)

 だという。本人から聞いているわけではないが・・・。財務省から麻生内閣に向けられた刺客、か・・・。そりゃそうだよな、自民党は麻生だと選挙は負ける。小沢一郎も、なんだかんだいって麻生のまま選挙してもらいたい。鳩山に変わって、ダイナミックな政策出されて、大人気になったら困るからな。よって、財務省も麻生本人は狙わないわな。

とか書かれている、玉木林太郎政府参考人(財務省理財局長)。

 以下、平成21年2月12日(木)、G7に行く直前の衆議院財務金融委員会での玉木林太郎さん。

(クリックで拡大)
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開会日:平成21年2月12日(木)
 会議名:衆議院財務金融委員会
 収録時間:57分

26分30秒から
 玉木林太郎政府参考人(財務省理財局長)

○玉木政府参考人 昨年、金融市場の混乱そして危機に至る過程と、それが経済に与えていく影響は、G7を中心とする先進国のみならず世界的な広がりを持ったものでございました。
 
 こういった考え方から、昨年十一月のワシントンで開かれました首脳会合は、G7諸国のみならず、こうした金融市場の混乱や経済的な影響を強く受ける新興市場国や関係国際機関の参加を得て開催されたものでございます。
 
 今般のG7会合、G7プラス一部ロシアが参加いたしますけれども、これは年三回ほぼ定例のようになっておりますG7の集まりと御認識いただきたいと思います。

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 以下、「国会会議録検索システム」より、G7に行く直前に行われた平成21年2月12日(木)衆議院財務金融委員会の国会会議録。

171-衆-財務金融委員会-3号 平成21年02月12日

平成二十一年二月十二日(木曜日)
     午前九時四分開議
  出席委員
    委員長 田中 和徳君
    理事 江崎洋一郎君 理事 木村 隆秀君
    理事 竹本 直一君 理事 山本 明彦君
    理事 吉田六左エ門君 理事 石井 啓一君
       石原 宏高君    稲田 朋美君
       越智 隆雄君    近江屋信広君
       亀井善太郎君    鈴木 馨祐君
       関  芳弘君  とかしきなおみ君
       中根 一幸君    林田  彪君
       平口  洋君    広津 素子君
       松本 洋平君    三ッ矢憲生君
       宮下 一郎君    盛山 正仁君
       若宮 健嗣君    谷口 隆義君
       佐々木憲昭君    野呂田芳成君
       中村喜四郎君
     …………………………………
    財務大臣
    国務大臣
    (金融担当)       中川 昭一君
    内閣府副大臣       谷本 龍哉君
    財務副大臣        竹下  亘君
    財務大臣政務官      三ッ矢憲生君
    政府参考人
    (金融庁監督局長)    三國谷勝範君
    政府参考人
    (財務省大臣官房総括審議官)           川北  力君
    政府参考人
    (財務省理財局長)    佐々木豊成君
    政府参考人
    (財務省国際局長)    玉木林太郎君
    政府参考人
    (厚生労働省職業安定局次長)           大槻 勝啓君
    政府参考人
    (国土交通省大臣官房審議官)           佐々木 基君
    財務金融委員会専門員   首藤 忠則君
     ―――――――――――――
 委員の異動
 二月十二日
  辞任         補欠選任
   後藤田正純君     近江屋信広君
   原田 憲治君     若宮 健嗣君
 同日
  辞任         補欠選任
   近江屋信広君     後藤田正純君
   若宮 健嗣君     原田 憲治君
     ―――――――――――――
 二月十二日
  財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行及び財政投融資特別会計からの繰入れの特例に関する法律案(内閣提出第四号)
  所得税法等の一部を改正する法律案(内閣提出第六号)
 一月二十六日
  酒類小売業者の生活権を求める施策の実行に関する請願(森山裕君紹介)(第五号)
  同(森山裕君紹介)(第三四号)
  同(赤澤亮正君紹介)(第一三九号)
  同(山本有二君紹介)(第一四三号)
  消費税の大増税反対に関する請願(吉井英勝君紹介)(第三二号)
  消費税率の引き上げ・大衆増税反対に関する請願(笠井亮君紹介)(第三三号)
  所得税法第五十六条の廃止に関する請願(佐々木憲昭君紹介)(第六七号)
  同(吉井英勝君紹介)(第一四四号)
  庶民増税反対に関する請願(志位和夫君紹介)(第六八号)
  投機マネーを規制し、減税措置を行うなど経営と暮らしを守ることに関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第六九号)
  同(笠井亮君紹介)(第七〇号)
  同(穀田恵二君紹介)(第七一号)
  同(志位和夫君紹介)(第七二号)
  同(塩川鉄也君紹介)(第七三号)
  同(吉井英勝君紹介)(第七四号)
  同(穀田恵二君紹介)(第一一四号)
  同(佐々木憲昭君紹介)(第一一五号)
  同(志位和夫君紹介)(第一一六号)
  保険業法を見直し、団体自治に干渉しないことに関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第七五号)
  同(石井郁子君紹介)(第七六号)
  同(笠井亮君紹介)(第七七号)
  同(穀田恵二君紹介)(第七八号)
  同(佐々木憲昭君紹介)(第七九号)
  同(志位和夫君紹介)(第八〇号)
  同(塩川鉄也君紹介)(第八一号)
  同(高橋千鶴子君紹介)(第八二号)
  同(吉井英勝君紹介)(第八三号)
  同(石井郁子君紹介)(第一一七号)
  同(穀田恵二君紹介)(第一一八号)
  同(佐々木憲昭君紹介)(第一一九号)
  同(吉井英勝君紹介)(第一二〇号)
  消費税増税反対、住民税をもとに戻すことに関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一〇九号)
  同(石井郁子君紹介)(第一一〇号)
  同(笠井亮君紹介)(第一一一号)
  同(穀田恵二君紹介)(第一一二号)
  同(佐々木憲昭君紹介)(第一一三号)
 二月九日
  酒類小売業者の生活権を求める施策の実行に関する請願(鍵田忠兵衛君紹介)(第一七九号)
  同(松浪健四郎君紹介)(第一八〇号)
  同(高木義明君紹介)(第一九一号)
  同(吉田六左エ門君紹介)(第一九二号)
  同(小里泰弘君紹介)(第二一〇号)
  同(小野次郎君紹介)(第二一一号)
  同(渡海紀三朗君紹介)(第二一二号)
  同(徳田毅君紹介)(第二一三号)
  同(中川正春君紹介)(第二一四号)
  同(武藤容治君紹介)(第二一五号)
  同(森山裕君紹介)(第二一六号)
  同(赤城徳彦君紹介)(第二三〇号)
  同(今村雅弘君紹介)(第二三一号)
  同(小里泰弘君紹介)(第二三二号)
  同(大塚高司君紹介)(第二三三号)
  同(長島忠美君紹介)(第二三四号)
  同(稲葉大和君紹介)(第二四六号)
  同(小野寺五典君紹介)(第二四七号)
  同(近藤基彦君紹介)(第二四八号)
  同(高鳥修一君紹介)(第二四九号)
  同(鈴木俊一君紹介)(第二七六号)
  同(平井たくや君紹介)(第二七七号)
  同(宮路和明君紹介)(第二七八号)
  消費税大増税の反対に関する請願(吉井英勝君紹介)(第二四五号)
  保険業法改定の趣旨に沿って、自主共済の適用除外を求めることに関する請願(牧義夫君紹介)(第二七五号)
 は本委員会に付託された。
     ―――――――――――――
 本日の会議に付した案件
  政府参考人出頭要求に関する件
  財政及び金融に関する件
      ――――◇―――――

○田中委員長 これより会議を開きます。
  財政及び金融に関する件について調査を進めます。
  財務大臣兼金融担当大臣の所信を聴取いたします。財務大臣兼金融担当大臣中川昭一君。

○中川国務大臣 おはようございます。
  今後の財政政策等につきましては、先般の財政演説において所信を申し述べたところでありますが、本委員会において改めて、財務・金融担当大臣として、財政政策及び金融行政等において今後取り組むべき課題等について所信を申し述べます。
  初めに、最近の経済金融情勢への対応について申し述べます。
  世界の金融資本市場の状況を見ますと、米国などで発展した証券化商品や金融派生商品が欧米を中心に広く保有されていた状況のもと、市場においてこうした商品の価格が著しく下落し、十分なリスク管理を怠っていた欧米等の金融機関等において大規模な損失が発生したこと等を契機に、市場全体が混乱に陥りました。百年に一度とも言われる金融危機であります。
  金融資本市場の混乱は、信用収縮等を通じて実体経済に悪影響を及ぼし、世界的な景気後退が発生しております。我が国においても、輸出や生産が減少し、消費も停滞しており、雇用情勢が急速に厳しさを増すなど、景気は急速に悪化しております。
  こうした情勢に対し、厳しい財政状況のもと、当面は景気対策、中期的には財政再建、中長期的には改革による経済成長の三段階で経済財政政策を進めることとしております。
  まず、財政面で十二兆円程度、金融面で六十三兆円程度、合計七十五兆円程度となる一連の経済対策を取りまとめました。これら一連の対策に盛り込まれた各措置については、可能なものから早急に実行しているところでありますが、対策をより実効あるものとするためには、平成二十一年度予算を、平成二十年度第一次補正予算及び第二次補正予算とあわせて、切れ目なく実施していく必要があると考えております。
  さらに、我が国は、昨年十一月の金融・世界経済に関する首脳会合において、IMFに対し最大一千億ドル相当の融資を行う用意があることを表明する等、積極的な貢献を行っており、各国から高い評価を受けております。今後とも、バブル経済崩壊後の危機をみずからの力で克服した経験を踏まえた情報発信を行いつつ、金融危機後の新しい世界経済、金融に対応した枠組みづくりの議論に積極的に参画するとともに、我が国の景気回復を図って、世界経済に貢献してまいります。
  次に、我が国財政の現状と財政健全化の取り組みについて申し述べます。
  既に申し述べましたとおり、我が国経済は世界的な金融危機の渦中にあり、一方、我が国の財政は、国、地方を合わせた長期債務残高が平成二十一年度末には八百四兆円、対GDP比で一五八%になると見込まれ、主要先進国の中で最悪の水準にあるなど、極めて厳しい状況にあります。
  金融・世界経済に関する首脳会合の宣言にもあるとおり、即効的な対応が求められる中にあっても、財政の持続可能性を確保する政策の枠組みを維持していくことが必要であります。とりわけ、巨額の債務を抱える我が国にとりまして、財政健全化は、安定した経済成長を図る上でも重要な課題であります。当面、現行の基礎的財政収支に関する努力目標のもとで、景気回復を最優先としつつ、財政健全化の取り組みを進めてまいります。
  また、中期的な財政責任を果たし、社会保障に対する国民の安心強化を図るため、昨年末に閣議決定いたしました中期プログラムに従い、消費税を含む税制抜本改革に向けた取り組みを進めてまいります。
  続いて、平成二十一年度予算及び税制改正の大要を御説明申し上げます。
  平成二十一年度予算は、世界的な経済金融危機にあって、国民生活と日本経済を守るための施策を大胆に実行する、生活防衛のための大胆な実行予算であります。
  国民生活を守るため、医師確保・救急医療対策、雇用対策、出産・子育て支援などの施策を講じます。また、日本経済を守るためのセーフティーネットや成長の芽を育てるための施策を盛り込んでおります。これらの重要施策については、重要課題推進枠を活用するなどにより、思い切ってめり張りをつけました。
  また、財政規律を維持する観点から、基本方針二〇〇六等に基づく改革を継続しております。さらに、行政支出総点検会議における指摘等も踏まえ、厳格に政策の必要性を精査することなどにより、徹底した無駄の削減を図り、公益法人への支出、特別会計の支出、広報経費等の行政経費等について大幅な削減を行っております。
  一般歳出は、五十一兆七千三百十億円であります。これに地方交付税交付金等及び国債費を合わせた一般会計総額は、八十八兆五千四百八十億円であります。
  一方、歳入につきましては、租税等の収入は、景気の悪化等により、前年度当初予算と比べ、七兆四千五百十億円減少の四十六兆一千三十億円を見込んでおります。その他収入は、財政投融資特別会計の財政融資資金勘定からの四兆二千三百五十億円の受け入れを含め、九兆一千五百十億円を見込んでおります。
  以上のように、歳出歳入両面において最大限の努力を行う一方、税収が大幅な減少となる中、新規国債発行額につきましては、三十三兆二千九百四十億円となっております。
  平成二十一年度税制改正につきましては、現下の経済金融情勢を踏まえ、景気回復の実現に資する等の観点から、住宅・土地税制、法人関係税制、中小企業関係税制、相続税制、金融・証券税制、国際課税、自動車課税等について必要な改正を行うこととしております。
  次に、現下の金融行政について申し述べます。
  我が国の金融システムそのものは、欧米に比べれば相対的に安定しておりますが、株式市場等の大幅な変動や実体経済の悪化からくる影響が大きくなっており、引き続き高い緊張感のもとで状況を注視してまいります。
  また、我が国の景気が急速に悪化する中で、企業の資金繰りも大変厳しい状況となっており、金融機関による適切かつ積極的な金融仲介機能の発揮が一層重要となっています。このため、金融機関が安心して資金供給できる環境をさらに整備する観点等から、改正金融機能強化法の迅速な施行、銀行の自己資本比率規制の一部弾力化、貸出条件緩和債権に該当しない場合の取り扱いの拡充など、さまざまな措置を講じてきたところであり、引き続き金融仲介機能の発揮を金融機関に対して要請してまいります。
  さらに、こうした中で、国際的に連携しつつ、金融危機の再発防止と金融システムの強化を強力に推進するとともに、我が国金融資本市場の機能強化に引き続き不断に取り組んでいく必要があります。このため、格付会社に対する公的規制の導入、金融分野における裁判外紛争解決制度の創設、金融商品取引所における商品市場の開設等に関する所要の制度整備を行うこととしております。また、資金決済に関するサービスの適切な実施の確保及びその提供の促進を図るための所要の制度整備を行うこととしております。
  本国会に提出することを検討中の法案を含め、今後、御審議をお願いすることを予定している法律案は、平成二十一年度予算に関するものとして三件、その他として四件であります。
  既に国会に提出された各法律案の概要について御説明いたします。
  第一に、財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行及び財政投融資特別会計からの繰入れの特例に関する法律案でございます。同法案は、平成二十一年度における公債の発行の特例に関する措置並びに平成二十一年度及び平成二十二年度における財政投融資特別会計財政融資資金勘定からの一般会計への繰り入れに関する特例措置を定めるものであります。
  第二に、平成二十一年度税制改正における諸措置等を盛り込んだ所得税法等の一部を改正する法律案でございます。
  第三に、税関における水際取り締まりの充実強化等及び暫定税率等の適用期限の延長等を内容とする関税定率法等の一部を改正する法律案でございます。
  第四に、国際通貨基金への加盟国の出資総額が増額されることに伴い、我が国が出資を行い得るよう所要の措置を定める国際通貨基金及び国際復興開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案でございます。
  以上に加え、先ほど金融行政における取り組みにおいて申し上げた制度整備を図るため、金融商品取引法等の一部を改正する法律案及び資金決済に関する法律案の提出を予定しております。また、国家公務員共済組合法の一部を改正する法律案の提出を検討中であります。
  現下の経済金融情勢を考えますと、予算とともに、予算関連法案につきましても、今年度内に成立させることがぜひとも必要であります。また、その他の法律案につきましても、速やかに所要の施策が講じられるよう、できるだけ早期の成立が求められるところであります。御審議の上、御賛同いただきますようお願い申し上げます。
  以上、財政政策及び金融行政等に関する私の考えの一端を申し述べました。
  今後とも、皆様のお力添えを得て、政策運営に最善を尽くしてまいる所存でございます。田中委員長を初め委員各位におかれましては、御理解と御協力をお願い申し上げます。

○田中委員長 以上で大臣の所信聴取は終わりました。
     ―――――――――――――

○田中委員長 この際、お諮りいたします。
  両件調査のため、本日、政府参考人として、金融庁監督局長三國谷勝範君、財務省大臣官房総括審議官川北力君、理財局長佐々木豊成君、国際局長玉木林太郎君、厚生労働省職業安定局次長大槻勝啓君、国土交通省大臣官房審議官佐々木基君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○田中委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
     ―――――――――――――

○田中委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。平口洋君。

○平口委員 おはようございます。自由民主党の平口洋でございます。
  私は、この財務金融委員会で質問をさせていただきますのはきょうが初めてでございます。質問をさせていただく機会をいただきましたことを大変感謝いたしております。
  ちょうどタイミングも、財務大臣が、あしたからローマで財務大臣と中央銀行の総裁が七カ国集まられて、また世界経済あるいは金融の問題を議論するという前の日になっております。大変いいタイミングで質問をさせていただいている、このように思っております。
  そこで、まず、平成二十一年度予算あるいはそれを執行するための関連の法案を今からきちっと議論していかなくちゃいけないんですけれども、その前に、前提となる幾つかの基本的な事項について、大臣を初めとする行政側の方の御所見をただしたい、このように思います。
  まず、世界経済の動向なんですけれども、思い出してみると、去年の今ごろは、我が国は、ガソリンが高い、軽油が高い、あるいは小麦粉やトウモロコシが上がったといったようなことで大変な議論をしておりました。アメリカ合衆国も似たようなことがあったかもしれませんが、じわっと不況が来ているというふうなことが伝えられておりまして、それが去年の九月十五日のリーマン・ブラザーズの破綻でもって一気に金融恐慌あるいは世界同時不況といったような様相を呈してきたことは、御案内のとおりでございます。
  今になって、アメリカのオバマさんの政権も、資本注入とかそういったようなことをいろいろと考えているようですけれども、なぜかリーマン・ブラザーズだけは救いの手を差し伸べなかったということで、一説によると六十兆円余りの借り入れを残して、もちろんその全部が全部焦げついているわけじゃないでしょうけれども、そのかなりの部分が焦げついてだれかの負担になるというふうな構造のもとで、大変な事態になっているというふうに認識をいたしております。
  IMFの試算なんかによると、百三十七兆円ぐらいのサブプライムローンによる損失というものが出て、そのうち約半分を銀行がしょっている、このような数字もあるわけでございます。
  こういう中で、財政演説あるいはただいまの所信表明をお伺いしましたけれども、大臣の御認識は、米国などで発展した証券化商品などが価格が著しく下落し、十分なリスク管理を怠っていた欧米の金融機関が損失を発生した、それによって金融危機が生じ、金融資本市場の混乱が実体経済に悪影響を及ぼして世界的な景気後退が発生しており、日本もその中に入っているというふうな御認識でございました。
  世界経済といっても、アメリカもあればヨーロッパもありますし、あるいはアジアもあるわけですけれども、このあたりの御認識について大臣の御所見をお伺いしたいと思います。

○中川国務大臣 基本的には認識は同じでございます。
  二十一世紀に入って、とりわけコンピューターによるいわゆる金融工学が進んで、金融派生商品でありますとか証券化商品がどんどんできてきた。非常に複雑なんですけれども、安全ですよ、そしてレバレッジは非常に高いですよということで、これが一挙に世界じゅうにこの商品が広がっていったわけであります。他方、世界的な低金利、あるいはまた資金が非常に潤沢にいろいろなところにあるということもあって、それらを買うだけの資金も、借り入れも含めてあったということ等が、両方が作用して、しかも適切なリスク管理というものができなかった。
  これは、一昨年ぐらいは、アメリカあたりは、どんどんこのままいい方向に行くんだなんということを専門家の方も言っていたわけでありますけれども、一九〇七年の金融恐慌にしても二九年の世界恐慌にしても、また日本のバブル崩壊にしても、いずれはやはりどこかで異常な行き過ぎというもののツケが回ってくるという経験があるわけですけれども、まさに一昨年の後半以降、それが一挙に逆回転をしていった。それによって、今御指摘のように金融機関の破綻、あるいは合併、あるいは分割、国有化等々、いろいろなことをせざるを得ない。しかも、これはまだ現在進行形であるから、先ほど申し上げましたように、高い緊張感を持って引き続き注視していかなければならないというふうに考えております。
  日本としては、ダメージは少ない、そして金融システムは比較的安定しているものの、経済が急速に悪くなっておりますので、全力を挙げてこの問題に取り組んでいくことが最優先であるというふうに認識をしております。

○平口委員 私どもの情報もすべてきちんとカバーできているわけではないかもしれませんが、ほぼ毎日のように、ヨーロッパあるいはアジアの国々、金利を下げたとかあるいは資本注入をしたとかあるいは合併をしたとか、そういったようなニュースがあるわけでございますので、いつ何どき我が国にも大変な大波が押し寄せるかもしれませんので、そのあたりは気を引き締めて、財政金融御当局の力量に期待したいと思います。
  そこで、円高の問題なんですけれども、このリーマン・ショックでまず真っ先に反応したのは株価でございまして、ここで改めて私が数字を挙げて説明することもないと思いますけれども、ニューヨークのダウの株式は、もう即刻、二週間ぐらいで一万一千ドルぐらいだったのが九千ドル台に落ちて、二千ドル余りも二、三週間で落ちたというふうなことがございます。そしてまた、それと連動して我が国の株も、たしか私が初めて議員になった時期は一万五千円ぐらいの日経平均の東証一部の株価だったんですけれども、一万二千円ぐらいになっていて、またそれが一気に八千円、七千円というふうになって、場合によっては六千円台にまで落ちた時期もあるわけでございます。
  それとあわせて円高というものが進行しまして、円が、一時一ドル百二十円ぐらいだった時期もあると思いますけれども、これが百円前後にリーマン・ショックのころに落ちて、さらに現在では九十一円にたしかなっていると思うんですけれども、かなりの、二割近く円高が進んだというふうに思うんです。
  円高によってメリットを受ける部分もありますけれども、日本はどちらかというと輸出依存型の経済構造をしておりますので、この影響たるや大変大きいものがあるんじゃないかと思いますけれども、この円高による日本経済への影響について御質問したいと思います。
     〔委員長退席、木村(隆)委員長代理着席〕

○竹下副大臣 きょうも日経平均、大きく今落ち込んでおります。円・ドルは、きょうは九十円三十数銭というところ、前日比一円マイナス。日経平均、七千七百七十円前後で推移をいたしておりまして、百七十数円下がっておるという状況になっております。
  円の独歩高というような状況になっておりまして、これは経済に与える影響、特に輸出に与える影響が非常に大きいということで、懸念をいたしております。一方で、輸入について言えば、原油等々が下がるという効果がありまして、これはプラスの形の影響も出てきておるということではございますが、輸出に関連する企業の業績が大幅に、急激に落ち込んでおるという経済への悪影響というものを認識いたしておりまして、今我々にできること、内需主導型の経済に改めていかなければならない、まさに経済の体質を変えていかなきゃならぬということでございまして、例えば経済対策の中で、住宅用の太陽電池の導入を大幅にふやす、あるいは省エネ、新エネの設備投資の促進、環境分野での措置、ノーベル賞を受賞するような世界最先端の研究開発の促進といったようなことで、新たな分野での需要、雇用の創出につながるよう、取り組みを盛り込んで経済対策を打っておるところでございます。
  こうした対応を通じまして、円高ではございますが、経済の体質を転換して、我が国経済の持続的な成長ができるように取り組んでいきたい、こう考えております。

○平口委員 円高によるダメージも大変大きいと思いますので、ひとつしっかりとお取り組みをお願いしたいと思います。
  そこで、世界経済にちょっとまた戻りたいんですが、去年、麻生総理が就任されてすぐ国連に行かれて、きちっと演説をされた。その後、月が変わって十一月になって、いよいよ大変だというふうな時期に突入をしたという背景もあるんでしょうけれども、十一月の初めにはブラジルで財務大臣と中央銀行の総裁の会合が開かれ、そしてそれを受けた形で、月半ばに金融サミットというのがワシントンで開かれました。
  そこで、ちょっと理解しがたいのは、それまで、世界の金融とか経済の動向あるいは環境問題も含めて、世界的な規模の課題については、G5に始まって、現在はロシアも入れてG8という形で議論をしてくるのが通例だったんですけれども、十一月の会合はG20という、かなり多くの数の国家が参画をして、世界の金融情勢なり世界経済なりを議論したというふうに伺っております。それに日本は一貫して積極取り組みをされてきたと思いますが、そこに何か考え方の違いがあるのかどうか、G7、G8と、あとG20ですね。
  それで、明日からのローマでの会合は、たしかロシアが入らないでG7だというふうに聞いておりますけれども、その辺についての日本の取り組みの考え方についてお伺いしたいと思います。

○玉木政府参考人 昨年、金融市場の混乱そして危機に至る過程と、それが経済に与えていく影響は、G7を中心とする先進国のみならず世界的な広がりを持ったものでございました。
  こういった考え方から、昨年十一月のワシントンで開かれました首脳会合は、G7諸国のみならず、こうした金融市場の混乱や経済的な影響を強く受ける新興市場国や関係国際機関の参加を得て開催されたものでございます。
  今般のG7会合、G7プラス一部ロシアが参加いたしますけれども、これは年三回ほぼ定例のようになっておりますG7の集まりと御認識いただきたいと思います。

○平口委員 今正念場だと思いますので、ひとつG7もG20もきちっと対応していただきたい、このように思います。
  時間が余りないようでございますので、基本的なところだけ次にお伺いしたいんですが、世界的なこういう危機に対して、IMFあるいは世界銀行といったような国際的な機関があるんですけれども、これに対して識者の中では、こんなもの全然機能しない、余り力を入れてもしようがないというふうな識者がアメリカにも日本にもいらっしゃるようなんです。そういう方々は、最後は、もうそれぞれ、アメリカ合衆国本体あるいはイギリス、ドイツといったような国々が本腰を入れて資本注入などをしないと効果が上がらないだろうというふうな御意見のようなんですけれども、一方で、この国際機関の機能強化について期待する向きもあるわけでございます。
  この辺についての財務大臣の御所見をお伺いしたいと思います。

○中川国務大臣 もちろん各国が、自国の金融危機、経済危機を乗り切るために、まず一義的には努力をしていくということでございます。しかし、自分の国だけよくなっていくということは、まさに大恐慌で経験した、やってはいけないことだろうと思っております。いわゆる近隣窮乏化政策とか、関税を上げたりして保護主義をやる、アメリカでは大恐慌のときに、スムート・ホーレー法でしたか、ああいう関税率をどかんと上げるような法律が引き金になって保護競争になってしまったわけでございます。
  ですから、これはやはり国際協調というものも非常に大事であると思って、G7それからG20というものの役割も非常に大きい。しかし、やはりこれに対応できる世界的な国際機関、IMF、世銀等々が果たす役割というものも大きいだろうと思います。
  アジア通貨危機のときにはIMFがかなり厳しい対応をとったということ、これはIMF自身も最近は少しそれを修正する、あるいは反省する動きもあるようでございますけれども、現に、実際にはパキスタンとか幾つかの国でもう既にIMFスキームがございますし、また、私が去年、世銀のゼーリック総裁と合意いたしました途上国の金融機関に対する支援、直接的な金融機関に対する支援というものを世銀の下部機関でありますIFCとJBICとでやっていこうということを合意したところでございまして、やはり、個別の国の努力、そして国際協調、そして世界的なそのための機関、資金もございますし融資制度もある、こういった世界的な機関がその役割を適切に果たしていくという、この三つがそろわないと今の状況には十分対応できないんだろうと思いますので、この国際機関の役割というものも私は引き続き大きいというふうに考えております。

○平口委員 時間が参りましたので、最後に来年度の予算との関連で財務大臣にお伺いするんですが、アメリカ合衆国では、この未曾有の経済不況、象徴的に、オバマ大統領がグリーン・ニューディールということで力を入れて需要を掘り起こすということなんですけれども、これに似たような取り組みをヨーロッパはもう既に十年前ぐらいからやっていると思うんですね。ただ、問題は、これは科学技術の進歩なんかに依存する政策でもあるものですから、なかなかそう口で言うほど実際に実行するのは易しくないと思います。そういう意味では、やはり即効性のある経済対策、雇用対策をやろうとすれば、何といっても橋だとかあるいは堤防だとか、そういう公共事業に依存せざるを得ないんじゃないかというふうに思うんです。
  それで、公共事業といっても、本来のニューディール政策の中心になったTVAみたいな大型の公共事業というのは環境アセスメントもしなきゃいけませんし、また用地買収に時間もかかりますから、どちらかというと地域社会が抱えている小規模の、例えば道路の局部改良とかああいったようなことの集積を今回して、これを直轄でやるかあるいは補助でやるかあるいは単独でやるか、そういったような議論はもちろんあると思いますけれども、そういう部分にもう一度着眼して、きちんとした景気対策なり雇用対策をしていったらどうかというふうに思うんですが、その辺についての御所見をお伺いしたいと思います。

○中川国務大臣 今の経済の悪化、さらには雇用、生活等の情勢の悪化を考えたときには、委員御指摘のように、いろいろな手法がありますけれども、小回りのきく、迅速でしかも効果のある対策、広い意味の公共事業という意味では学校の耐震化等々もそうだと思いますけれども、小規模の公共事業をきめ細かくやっていく、これがまさに波及効果が地域に大きいと思いますので、そういうものにも十分配慮をしてやっていく必要があると考えております。

○平口委員 以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。

○木村(隆)委員長代理 次に、石井啓一君。

○石井(啓)委員 公明党の石井啓一でございます。おはようございます。
  本日の委員会は、二月十日の理事懇談会におきまして与野党合意をしてセットされた委員会でございますけれども、けさの理事会におきまして、民主党さんから突如、委員会の開催について反対の申し入れがございました。与野党で合意された日程が突如覆るというのは大変異例な事態でございまして、残念な事態だということをまず申し上げておきたいと思います。
  質問に入らせていただきますが、一月の二十九日付で、私ども公明党の太田代表名で、財務大臣及び金融担当大臣でございます中川大臣あてに中堅企業及び上場会社の短期資金の借りかえ需要に関する申し入れをさせていただいております。
  中身を読み上げさせていただきますが、
   今般のサブプライムローンおよび急激な円高による金融環境悪化により、中小企業はもとより、中堅企業および上場会社も、既存の金融機関と締結した融資条件では資金不足が顕在化し、事業性があるにもかかわらず、資金不足倒産の危機にある会社が増加している。
   特に、ロールオーバーと呼ばれる短期資金の借り換えが認められず、短期借入金返済による資金流出が原因で資金繰りが逼迫している企業もみられる。金融機関においては、このような企業に対し、経営実態や特性、営業キャッシュフローを含めた事業の持続性等を十分に踏まえ、実情に応じたきめ細やかな融資判断や経営支援を行うべきである。
   また、政策金融においても、二次補正予算に盛り込まれた危機対応制度を積極的に活用し、政策投資銀行など指定金融機関を通じた資金の貸付け等を着実に実施して、中堅企業および上場会社に対して、右記の借り換え需要に的確に応えられるようにすべきである。
 こういう内容の申し入れをさせていただきました。
  当日、大臣は御都合が悪くて副大臣に御対応いただいたわけですけれども、改めて、この申し入れの趣旨を金融機関に徹底されるように、大臣にお願いをいたしたいと存じます。よろしくお願いいたします。
     〔木村(隆)委員長代理退席、委員長着席〕

○中川国務大臣 太田代表から私あての申し入れをいただきまして、私も読ませていただきました。認識は全く同感でございますので、中堅、大企業向けも含めたきちっとした対応を金融機関がとるように我々も、今までもやってまいりましたけれども、これからもそうなるようないろいろな努力をしていきたいと思っております。

○石井(啓)委員 それではよろしくお願い申し上げます。
  続きまして、最近話題になっています政府紙幣の発行について確認をいたしたいと思います。
  そもそも、政府紙幣の発行というのはどういう政策なのか、また内外の事例や問題点はどうなのか、この点について政府参考人にまず説明をしていただきたいと思います。その上で、財務大臣の御見解を伺いたいと思います。

○佐々木(豊)政府参考人 私の方から、政府紙幣の政策と内外の事例及び問題点につきまして御説明をさせていただきたいと思います。
  我が国の現行制度におきましては、御存じのとおり、政府が貨幣を発行しまして、日銀が銀行券を発行するということになっております。政府紙幣ということにつきましては、日銀が発行しております銀行券に加えまして政府も紙幣を発行し、これを財源といたしまして景気対策に取り組むというような御意見ではないかと考えております。
  内外の事例につきましては、まず、我が国におきまして、明治維新当初、政府が太政官札を初めとする各種の紙幣を発行しておりましたが、これらの増発がインフレを招いたために、これを克服する手段の一つとして日本銀行が設立されまして、紙幣の発行権限はこれ以降日銀に集中されるということになりました。
  他方、主要国を見ますと、我が国と同様に、政府が貨幣を発行する、それから中央銀行が銀行券を発行するという体制になっております。ただ、シンガポールなどにおきましては、中央銀行の役割を果たす政府機関のシンガポール通貨庁が紙幣を発行している、こういう例がございます。ただ、これらの紙幣は、中央銀行による銀行券の発行と並行して発行しているというものではございません。
  政府紙幣の問題点でございますけれども、まず、政府紙幣が市中で銀行券と並行して流通するといった場合には、政府紙幣が金融機関からさらに中央銀行と還流してまいりましたときに、政府が引き取るための財源が必要となります。いずれ、政府が引き取るときの財源が必要になるということでございます。
  また、還流してこないように政府紙幣を日銀で保有しておきなさいというようなことをいたしますと、これは、無利子、無期限の国債の日銀引き受けと同じでございまして、戦前戦中の日銀引き受けによるインフレに対する反省から設けられました財政法第五条の趣旨に反することになると考えております。
  さらに、中央銀行と並行して政府が紙幣を発行するというのは、先ほど申し上げましたように、世界的に見て異例でございまして、発行に伴って、二種の紙幣が発行され併存するということに伴う混乱を招きかねないというほかに、安易な発行に流れまして財政規律を失うおそれがあるなどの問題点があると考えております。
  なお、こういう基本的な問題点のほかに、実際に政府紙幣を発行しようといたしますと、偽造防止の紙幣を発行するためのいろいろな準備、それからATMとか自動販売機の紙幣対応などの機械対応、そういうものに相当の準備期間と費用が必要であるということであり、速やかな実施が困難であるということもございます。
  以上でございます。

○中川国務大臣 今理財局長から答弁いたしましたように、中央銀行が存在しているときに、紙幣は日銀がやるんだという前提の中で政府が、緊急経済対策とはいえ、同じようなものを法律改正をしてやるということはいろいろな問題があるということは今御説明申し上げました。
  今の緊急経済対策の中に政府紙幣なるものを発行するというような考えは、私の頭の中にはございません。

○石井(啓)委員 国債を発行するかわりに政府紙幣をどんどん刷って経済対策に使ったらどうかということをおっしゃる方もいらっしゃいますけれども、そんな打ち出の小づちみたいなことができればそれにこしたことはないんですけれども、うまい話というのはよく注意しなきゃいけませんので、政府もまともには考えていないとは思いますけれども、確認をさせていただきました。
  続いて、無利子非課税国債について質問いたしたいと思います。
  利子がつかないかわりに相続税が免除されるいわゆる無利子非課税国債でございますが、省庁横断の勉強会が持たれているというふうに報じられておりますけれども、どういう検討をされているのか、また過去の事例や問題点について、まず政府参考人に伺いたいと思います。またその上で、今後の取り組みについて財務大臣にお伺いをいたしたいと思います。

○川北政府参考人 お答え申し上げます。
  省庁横断の勉強会という御質問がございました。その点についてお答えを申し上げます。
  家計部門の金融資産を有効活用していくことにつきましては、我が国として、従来より検討すべき課題として認識されてきたところでございます。こうした中、現下の経済金融情勢におきまして家計金融資産の有効活用を図っていくためにどのような方策があり得るかということにつきまして、先般、関係省庁の、課長クラスでございますが、集まって、幅広く勉強することといたしております。
  この勉強会では、家計金融資産の現状についての勉強ですとか、あるいは御質問にございました無利子の非課税国債を含めまして、さまざまな活用方策ということについて幅広く意見交換をしているところでございますが、まだ具体的な検討状況について御報告できるところまで至ってございません。

○竹下副大臣 過去の事例という御質問がございました。
  相続税が非課税となる国債といたしましては、一九五〇年代のフランスにおいて、保有者が死亡した場合に相続税を課さないという特典を付したいわゆるピネー国債が発行された例があるということを承知いたしております。
  ただ、このピネー国債に対しましては発行当初から、譲渡可能といいますか租税回避の手段として用いられるのではないか、もちろん金持ち優遇という批判もその一方にございまして、批判も結構多かったというふうに承知をしており、実際、それ以降は相続税非課税の優遇措置を付した国債は発行されてはおりません。
  また、一九七三年にはピネー国債は、相続税を課税する新ピネー国債へ強制借りかえされたものと承知をいたしております。相続税の非課税措置は、この時点で完全に消滅したものと承知をいたしております。

○中川国務大臣 無利子非課税国債というのは、政府紙幣の議論と違って、現に市中にあるお金、とりわけほとんど利息のついていない要求払い預金でありますとか、あるいは場合によってはいわゆるたんす預金的なものをぜひこの際活用する、活用するに当たっては出す方も、今置いておくよりも何らかのメリットがあるということが必要になってくると思いますけれども、そこには、相続税を非課税にしていいのかどうかとか、あるいはまた、いわゆるアングラマネーの扱いをどうするのかとか、いろいろ問題もございます。
  ただし、有効にそういうお金を、多分政府が借りてということにつきましては、その趣旨そのものは私は否定をしておりませんので、今、政府部内でも、また各党間でもいろいろな御議論があっていいんだろうというふうに私は思います。どういう方法がいいのかは今後の検討事項だと思います。

○石井(啓)委員 確かに、家計の金融資産、特に退蔵されているお金を活用するということは考えなければいけない政策かと思いますけれども、ただ、相続税非課税ということになると、これは対象が非常に限定されてまいりますよね。
  今は、亡くなる方で相続税を支払われる方は四%でございますし、そのうちこういうのを買おうとされる方は、不動産ではなく金融資産をお持ちになっている方、なおかつ国債の受け取る利子よりも相続税の非課税の方が有利になる方と考えていくと、どんどん対象が限定をされていきますので、そういう少数の方にメリットのある政策をやるのかなということについては慎重に考えた方がいいのではないか、私はこういうふうに思っております。
  最後でございますけれども、改正金融機能強化法に基づく資本注入についてお伺いしたいと思います。
  これは、法改正をいたしまして、改めて資本注入を可能にしたわけでございます。二次補正予算ではさらにプラス十兆円の資本注入の枠を用意したわけでございますけれども、今、金融機関からの申し入れの状況がどうなっているのか。仄聞するところによると、そんなに数は多くないようでありますけれども、ぜひ、せっかく用意した政策でございますので、金融機関では大いに活用していただきたいと思いますけれども、今後推進するためのお取り組みについて、大臣にお伺いしたいと思います。

○中川国務大臣 たしか今、三行がこれについて検討を始めたということは承知をしております。
  せっかく十二兆円を用意していただきましたけれども、これはあくまでも金融機関の申請が大前提でございますので、こちらから強制注入ということでは全くないわけでございます。
  ただ、ぜひ、こういう金融情勢でございますから、これを活用して、健全な金融機関が地域、中小企業の金融のために大いに役立っていただきたいという期待は私は持っているわけでございますので、引き続き御説明をして、そして御理解をいただいて、ぜひ申請していただければありがたいなというふうに思っているところでございます。

○石井(啓)委員 ぜひ活用されるように、積極的にPRといいますか、心配ないんだということをよく説明していただきたいと思います。
  きょうは参議院の財務金融委員会もこれから行われるようでございます。時間がタイトでございますので、私の質問をこれで終了させていただきます。
  ありがとうございました。

○田中委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
     午前九時五十四分散会


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