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http://netallica.yahoo.co.jp/news/64742
●どうせカモにされるだけ
支持率アップに懸命の麻生首相が、外交での得点稼ぎを狙っている。週末のダボス会議に続き、2月中旬にはロシアのメドベージェフ大統領との「サハリン会談」をもくろんでいるのだ。
24日のメドベージェフ大統領との電話会談で、ロシア側から2月中旬の「サハリン2」(原油・天然ガス資源開発事業)生産稼働記念式典への招待と、首脳会談の開催を提案された。
「10%台の低支持率にあえぐ麻生にとっては渡りに船の提案だった。本当は、一日も早くオバマ米大統領との首脳会談を実現したいのですが、相手にしてもらえず、ジリジリしていましたからね。ロシア相手なら“北方領土”がテーマになるから、国民受けすると睨んでいる。しかも、現職総理のサハリン訪問は初めて。話題性も十分ですからね」(与党関係者)
だが、コトはそう単純ではない。何しろ、日ロ首脳会談話が浮上してから、日ロ関係は急速に悪化しているのだ。27日に鳥取のカニ漁船がロシア当局に拿捕(だほ)されたうえ、人道支援事業のために北方4島に向かった日本の訪問団がロシア政府から出入国カードの提出を要求され、上陸を断念する“事件”まで起きた。
首脳会談前からロシア側に翻弄されているのだ。こんなことでは、ロクな結果にならないことは明々白々。外交関係者がこう危惧する。
「ロシア側はすっかり麻生の足元を見透かしています。八方ふさがりの麻生には、外交で得点を稼ぐしかない。エサをまけばすぐに飛びついてくると見て、サハリン会談を提案したのです。案の定、官邸はすぐに食らいついた。すると、ロシア側は態度を硬化させ、今度はその解決をエサに会談で好条件を引き出そうとしているのです」
官邸や外務省は北方領土問題での何らかの成果を期待しているようだが、とてもムリだ。
「外務省首脳はメドベージェフが北方領土問題に本気に取り組むと思っているようだが、ロシア側にその気はまったくない。今回も“過去の合意に基づいて交渉を加速させる”といった手あかの付いた合意で終わり。その裏で“経済”“技術”で援助を約束させられるだけですよ」(前出の外交関係者)
死に体首相の外交は百害あって一利なしである。
(日刊ゲンダイ2009年1月31日掲載)
2009/2/3 10:01 更新
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