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2009/02/02 【参院本会議】自見議員、「かんぽの宿」の譲渡問題を追及
民主党・新緑風会・日本の自見庄三郎議員は、「かんぽの宿」の譲渡問題について、麻生首相はじめ、鳩山総務大臣、中川財務大臣に見解を質した。
この問題について自見議員は「小泉政権が強行した理念なき郵政民営化で、私たちがもっとも心配し、反対していた、国民の財産を安易に処分し、国民の富が一部の人たちの利益や海外に流出することが表面化した」と指摘。同時に、民営化の際、「かんぽの宿」の所管がかんぽ生命保険会社でなく、親会社の日本郵政会社になったときから譲渡は筋書きだったとも疑われるとした。
同時に、国民新党の独自調査の結果、オリックスと日本郵政の奇妙な事実が判明したと述べ、下がり続けるオリックス株を大量に購入した存在は、「かんぽの宿」の運用・売却によってオリックスの業績が回復・向上することを知りえた存在ではないかと問題視。昨年からオリックス株式を大量に買い増しし、08年9月に筆頭株主となった「日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社」について、「一連の疑わしい流れがある」と強調した。
自見議員は同社について、07年9月、日本郵政公社の130兆円にのぼる債券の管理業務を引き受けたと説明。これは、日本郵政会社の西川社長が総裁だった日本郵政公社の外郭団体の郵貯・簡保管理機構が国債の形で持っていたものだとした。自見議員は「郵貯・簡保の旧勘定130兆円を預かっている会社がオリックスの筆頭株主と知ってびっくりした」と述べ、「筆頭および3位の株主になったのはなんびとか、この動きを委員会はウォッチしているか」として証券取引等監視委員会を管轄する中川金融担当相に質したが、明確な答弁は示されなかった。
さらに、自見議員は、2400億円かけた施設をたった109億円でたたき売る在り方、「入札」の不透明さ、「5年以内に譲渡」の規定にもかかわらず、不動産不況の現現時点で譲渡を急ぐ事情、地域の事情を無視した「一括譲渡」はなぜか、と疑問点を列挙。この譲渡が「国民の理解を得られる正当な取引きとお考えか」と、首相に答弁を求めた。首相は「詳細を承知していない」などと述べたうえで、「疑念をもたれないようにしたい」「総務大臣において適切に処理してほしい」などと、漠然と答弁するに留まった。
自見議員は同時に、競争入札は「できレース」とも言われていたとしたうえで、「オリックスの109億円がもっとも高かったのか」を鳩山総務相に対して確認した。鳩山総務相は「選定過程が不明瞭。日本郵政株式会社の説明によれば」などとしたうえで、109億円がもっとも高かったと答弁した。しかし、最終競争入札には2社のみの参加だったこと、詳細な説明を求めているが、日本郵政株式会社からまだ詳細な説明はないことを明らかにした。
最後に自見議員は、郵政民営化を争点とした3年半前の郵政選挙・総選挙で得た衆議院の議席で麻生首相は政権を運営しているが、今回の理不尽な譲渡事件は「小泉・竹中流の郵政民営化がまちがった政治だった」と指摘。「ですからこれによって得た多数による政権に正当性はない」と自見議員は述べ、一刻も早く総選挙して民意を問うべきだとした。
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