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2009年 01月 30日
麻生太郎、「吉田茂発言」についてまともに答えられず・・・・
アルルの男・ヒロシです。
NHKで参議院の代表質問を放送していました。
これを観ると、選挙の心配がない参院自民党では、麻生太郎を徹底攻撃する方針で動いていると分かる。そのうち、参議院の議事録がネットで入手できるでしょうが、国会中継が久々に面白くなっています。
その最たる例は、参院自民党の尾辻秀久元厚生労働大臣。これに続いて、宮内のオリックスに投げ売りされそうになった「カンポの宿」問題を論じた、鳩山邦夫総務大臣も完全に反米。「アルカイダの友人の友人」がいる鳩山はアメリカ映画の「ブルワース」に近い確信犯だ。厚生労働大臣の舛添要一は孤立無援になっている。
さて、尾辻氏の麻生太郎への質問は、新自由主義批判、規制改革会議の廃止提案など重要なものがたくさんありました。
しかし、その中でのハイライトは、自衛隊の在り方についてのもの。尾辻氏は、私も何度か日本の保守派を批判する際に引用している、麻生のお爺さんの吉田茂元首相の以下の発言を紹介。(動画の1地時間30分前後)
<<「君たちは自衛隊在職中決して国民から感謝されたり歓迎されることなく自衛隊を終わるかもしれない。きっと非難とか誹謗ばかりの一生かもしれない。ご苦労なことだと思う。
しかし、自衛隊が国民から感謝され、ちやほやされる事態とは外国から攻撃されて国家存亡のときとか、災害派遣の時など、国民が困窮し国家が混乱に直面しているときだけなのだ。言葉をかえれば、君たちが日陰者であるときの方が、国民や日本は幸せなのだ。耐えてもらいたい。自衛隊の将来は君たちの肩にかかっている。しっかり頼むよ。」>>
これは、吉田茂元首相が、昭和三二年二月、防衛大学第一回卒業式で行った防衛大学卒業生のために行った訓辞です。
この発言を紹介した上で、尾辻氏は、去年の田母神論文騒動に言及、吉田の孫である麻生首相は、この訓辞についてどのように思うかと質問したのです。
尾辻氏は、旧吉田派の流れをくむ、旧橋本派所属の国会議員。参議院議員会長の青木幹雄も同系統です。
尾辻氏は、その他にも海賊問題について質問。「自衛隊の武器使用を認めないで海外に派遣するのはどうか」と質問していますが、上の吉田発言を取り上げたことから分かるように、これは、「明らかに出来ないことを要求して、本来の政策そのものに反対の意を示す」」と言うやり方でしょう。与党の議員は、表向きは相手を持ち上げておいて、相手を批判するのです。民主党と国民新党の海賊問題での要求もこの線に沿っている。
尾辻氏を始め、参院自民党は「党人」でありますから、採決の際には党の意向に従いますが、国会質問ではかなり不満タラタラで、完全に麻生に対してイライラしているのがよく分かります。
この防衛大学出身の尾辻氏の吉田発言に対する質問に対して、麻生は完全に無視した答弁を行いました。この際、議場からはかなり大きなブーイングが沸き起こりました。戦前生まれの尾辻氏にとっては、あまりにも過激な「田母神クーデター一派」について我慢ならなかったのでしょう。なお、尾辻氏は潔い自民党の下野まで麻生に提案していた。
「吉田ドクトリン」をずるがしこく使うことで、日本は海外に引きずり出されないで済むという戦略を正しいと考えている、私としては、尾辻質問は大ヒットでした。
なお、保守派の間には吉田の「世界と日本」(番町書房)の内容を曲解して、「吉田は最終的に自衛隊の海外派遣を容認していた」と述べる人たちがいる。私は、この吉田の「世界と日本」を隅から隅まで読んだが、「左翼の非武装中立」に対して批判している箇所はあるものの、タカ派な自衛隊の使い方を論じた箇所は一カ所もない。吉田はリアリストであって、麻生や安倍のような「自由と繁栄の弧」を提唱するような「ウィルソニアン」ではない。
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