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http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20090127k0000m070132000c.html
社説:2次補正予算 世論無視するツケは大きい
2兆円の定額給付金を盛り込んだ08年度2次補正予算案の成立をめぐる与野党攻防は26日深夜まで続き、結論を持ち越した。だが、政府案通り成立させる与党の方針に変わりはないようだ。毎日新聞は定額給付金について目的も効果も明確でないと再三指摘し、撤回を求めてきた。世論調査でも賛同する人は少数だ。にもかかわらず、麻生太郎首相や与党はこうした声にまるで耳を傾けない。極めて残念だ。
毎日新聞の世論調査(24、25日)で定額給付金を評価すると答えた人は22%。評価しない人は74%に上った。厳しい見方となった第一の要因は消費刺激策なのか、生活支援策なのか、首相自身がぶれ続け、国会審議でも明快な説明ができなかったからだろう。
与党は実際に給付されれば世論の風向きは変わると考えているのかもしれない。しかし、増税などではなく、国民に税金が還元される話に、これほど異論が出るのは過去、ほとんど例がない。「2兆円を使うならもっと別の政策に」と考える人も多いはずだ。税の使い方に対する国民意識の大きな変化に、なぜ、首相や与党は気づかないのか。
26日、参院では定額給付金部分を削除した民主党など野党の修正案が可決された。衆参の議決が異なった際に開かれる両院協議会は実際には形式だけになっており、そのあり方を見直すべきだと、かねて私たちも提案してきたところだ。
両院協を予算案修正の場とみなし、給付金の削除や削減を求めるという今回の野党の対応は、ねじれ克服の一つの方法だ。だが、与党はそんな提案にも聞く耳を持たないようだ。
麻生内閣の支持率は今回の毎日調査で19%。不支持率は65%と歴代ワースト2位となった。自民党の支持率も低落。山形県知事選では従来、圧倒的に優位とされる2期目をねらった現職を地元選出の自民党衆院議員らが支援しながら、民主党支援の新人に敗れた。
いずれも今の政権が国民の信頼を著しく失っている表れではなかろうか。
だが、そこまで窮地に陥っているのに与党は相も変わらず何ら譲歩しない国会運営を進めようとしている。これでは国民の支持はますます離れていくはずだ。国民の信頼がない政権が厳しい経済状況に立ち向かっていくのは不可能だ。
毎日調査によれば、麻生首相が衆院解散・総選挙は少なくとも来年度予算成立までは行わない考えを示していることに対し、評価すると答えた人は32%で、評価しない人は61%だった。
景気対策は緊急課題だが、早期に解散・総選挙を行い、政治をリセットする方が先だと考える人が再び増えてきたということだ。首相はそんな声も無視しようというのだろうか。解散先送りのツケもまた、大きくなるばかりだろう。
毎日新聞 2009年1月27日 0時07分
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