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http://www.amakiblog.com/archives/2009/01/16/#001331
2009年01月16日
どちらが本物の外交か
このところガザの事ばかり書いているようだが、ガザの事が気になって仕方がないのでご容赦願いたい。次は別のテーマで書くことを約束する。
16日の朝日新聞に対照的な二つの記事を見つけた。
ひとつは有馬龍夫という政府特使が14日、イスラエルでオルメルト首相と会談し、「即時停戦を要請する」という麻生首相のメッセージを伝えたというニュースである。
もう一つは山形県の桑山紀彦さん(45)という医師が、ガザの福祉団体の招きを受けて緊急医療支援のため15日ガザに入ったというニュースである。受入れ団体側は「無理をしないで。今回ばかりはイスラエルも本気だ」と自制を促したが「見て見ぬふりはできない。爆撃にさらされている仲間を見捨ててはいけないという事を示したい」とガザ入りを決行したという。
どちらが本物の外交か。言うまでもないだろう。
桑山さんの事を私は何も知らない。しかし今この時に緊急医療支援のためにガザに入る。そのことだけで十分だ。無条件で称賛に値する。
一方の有馬龍夫氏の「外交行動」はどうか。これについて書く。
私は有馬龍夫氏個人を批判するつもりはない。このような行動を取る日本政府、外務省の嘘くささ、について書くのだ。
ガザ攻撃が始まった早い段階でフランスのサルコジ大統領がイスラエルを緊急訪問して停戦を訴えたがオルメルトはこれを拒否した。
8日には停戦を求める国連安保理決議が採択されたがイスラエルはこれを無視して攻撃を激化している。
有馬特使の停戦要求の翌日15日に、イスラエルは国連施設を砲撃した。国連事務局長が即時停戦をイスラエルを訪問し、即時停戦を呼び掛けている最中に、である。
日本の外務官僚OBが、世論に見放された首相のメッセージが書かれた紙切れ一枚を持参して、それを読み上げたとろで、イスラエルがそれに耳を貸すなどと誰が本気で信じるだろう。
茶番だ。アリバイ作りだ。これが今の日本外交の姿だ。
ちなみにこの有馬龍夫というOBは中東とは何の関係もないアメリカンスクールのエリート外交官だった人物だ。
中東担当の政府代表に任命され、最初にレバノンを訪れた時に、レバノン大使の私に質問した事が、「何をしゃべればいいのか」という事だった。
それから7年、有馬特使が少しは中東の事に詳しくなっている事を切に願う。それも米国、イスラエルの目を通してではなく、公正な立場から。
この二人の行動は今の日本を象徴している。
官僚を辞してわかったことは、この国には優秀で志の高い人材は野に多く存在する。これに比べ権力者たちが、権力に安住するばかりで、いかに無能で非効率であることか、ということである。
日本復活の近道はこの権力構造を逆転させることだ。その事をメールマガジンで書いてみる。
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